<< 2016-04 >>
SunMonTueWedThuFriSat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

2016/04
記事の分類
 (クリックで分類毎に表示)
以前の記事
 (クリックで月毎に表示)
村便り:2016-04-25(月) (田植え準備に忙しいですが…)
投稿日:2016-04-25(月)

「村便り」を更新する余裕のないほどに、いま田植えの準備に時間をとられています。まさに春の農繁期ですね。夏野菜の植えつけ(畑)と田植え(田んぼ)に出ずっぱりです。なお、田植えは、5月29日前後の予定です。

作業の合間にとったスナップ写真を3種、4枚、紹介します。


(クリックで画像の拡大)
ノビル。
まず、ノビル。今年は、私にとってノビルの発見の年になりました。画像は2年休耕していた田んぼで、荒起こし前に収穫したノビル。シャベルで掘り上げました。けっこう大きくなるものですね。栽培してみたいと《弥生人》の血が騒ぐほどの大きさでした。


(クリックで画像の拡大)

(クリックで画像の拡大)
ニラ畝のマーシュ。
ついで、マーシュの花。白く可憐な花です。花が咲いているのはニラの畝。実には脱粒性[実が熟すると、脱落する性質]があるので、野生に近いのではないかと思います。日本ではあまりなじみのない野菜ですが、サラダに入れて利用します。


(クリックで画像の拡大)
コオイムシ。
最後に、田んぼで溝をさらう作業をしていると、卵を背負った虫が! コオイムシというそうです。背負っているの雄。いま流行りのイクメンです。昆虫の方が人間よりはるかに先進的ですね。しかも、育休を利用して浮気はしないし(笑) まあ、卵を背負っては、できないでしょうが。

村便り:2016-04-11(月) (ノビル試食記)
投稿日:2016-04-11(月)

…とタイトルをつけるほど大袈裟な記事ではありませんが。

昨日、ノビルを掘り上げて、夕食時に試食してみました。


(クリックで画像の拡大)
採取して泥を洗い流したノビル。
まず、掘り上げ方について説明します。前回の村便りのコメントで、ベジタリアン縄文人さんに提供していただいた情報通りに抜いても、理想的な状況でない限り、ノビルが「ボサッと抜け」「泥まみれの球根が現れる」ことはありません。通常の状況では、ノビルの周囲にシャベル(スコップ)を差し込んで、ノビル全体を土ごと軽く持ち上げたうえで、「じっくりと草を引き上げる」ようにしないと、鱗茎は地中に残っていまいます。小さい鱗茎が相手ですから、一定量を採取しようとすると、根気のいる作業になります。

さて、そのように採取したノビルをシゴウ[相手を自分の都合のいいように改変する、調整する]します。ラッキョウをシゴウしたことがある人には、その作業がうんざりするほど根気のいるものだということはお分かりでしょうが、ノビルはラッキョウを上回ります。ノビルは気の短い人向きではありませんね。でも、狩猟採集時代の私たちの祖先たちが、食べ物を手に入れるために、どれだけの時間と体力と気力を費やしたかを、体験的に想像するにはいい作業かもしれません。


(クリックで画像の拡大)
左の鱗茎は一応、酒のアテとしました。生ですので、刺激が野性的で、強すぎました。酒の方が負けてしまいそうです。
試食は、素朴な仕方で行いました。鱗茎の方は、そのまま食べ、葉っぱの方は刻んで味噌汁の薬味にしました。利用法としては、結局、薬味でしょうね。腹は太りません。薬味としては刺激が強い方だと思います。刻んだ葉っぱは、刺身醤油にわさびの代わりに入れるのも一興かと思いました。鱗茎は大量にあれば、ピクルスにしてもいいかもしれません。

村便り:2016-04-06(水)[2/2] (ノビル! それと、人参播種)
投稿日:2016-04-07(木)

午後は、畑で作業。4月3日に作った人参畝に種蒔きをするためである。この日に種蒔きのスケジュールを合わせたのは、4月3日の「村便り」に書いた通り、従姉の友人(Aさんとする)のために種蒔き実習をするため。

Aさんは去年と今年、人参の間引きをしてもらった。草取りが好きだ、と聞いていたので頼んだ。そしてAさんは間引きながら種蒔きもしてみたい、と思ったそうである。ただし、今まで種蒔きの経験はない。

種は15ガンギ蒔いたが、そのうち5ガンギを実際にまいてもらった。種蒔きの前に、蒔き条を、水分確保のために、鎮圧すること。人参種の蒔き方。人参は、好光性の発芽をするので、蒔いたあと覆土は薄くすること。種蒔きあとは再度、鎮圧すること。保湿のために蒔き条にもみ殻を蒔き、その上から、防鳥と保湿のため不織布を被せること。そんなことを説明しながら、私が実際にやってみせて、そのあとで、Aさんにやってもらった。

兼業農家だったころは、他の人に農作業を体験してもらうような時間的、精神的余裕はなかった。素人にやってもらうと結局、足手まといになるだけだからである。でも、今は少しは遊び心もできてきたということか。


話題転換。

畑の隅とか、畦とかに、ラッキョウのようなものが生えているのを百姓をやり始めた頃から気づいていた。ラッキョウとは葉の様子が違うし、掘っても小さい鱗茎しか出てこないので、ラッキョウとは違うものだろうとは思っていたが、正体は知らなかったし、知ろうともしなかった。ただ、抜いても鱗茎は残りやすいし、また種もつけるようなので、除草しきれず、むしろ増えていく、やっかいな《雑草》という認識はあった。


(クリックで画像の拡大)
ノビル。
 …で間違いないと思うのですが。
ところが最近、偶然その正体が分かった。ノビルである。調べてみると食用になるようである。葉っぱを食べてみると、ネギ類らしい刺激的な味がする。食用になる野草だということが分かっても、いまのところわざわざ採取しようとは思わない。誰かが採取して食べさせてくれれば、むろん食べたい気持ちは十分にあるのだが。

で、時々コメントを書きにやってくるベジタリアン縄文人さんを思い出した。あの人なら狂喜して採取するでしょうね。

村便り:2016-04-06日(水)[1/2] (田んぼのゲシに、石垣が埋もれているかも。)
投稿日:2016-04-07(木)

明日は終日雨の予報だが、今日は晴れ。農作業を急ぐ。

午前中は田んぼに出て、荒起こし前の作業。天気予報をみながら、来週月曜日か火曜日に荒起こしをすることにした。それまでに、トラクターが鋤き残す田んぼの際を掘り起こしたり、畦を切ったりする。


(クリックで画像の拡大)
前日の灰ヶ峰の画像と比較していただきたい。山腹左側1/3の花の様子が少し異なっている。
昨日の村便りに書いた、灰ヶ峰山腹の花事情を、再度確認してみた。昨日掲載した画像に「灰ヶ峰山腹の左側1/3はまだ辛夷が優勢」とコメントをつけたが、今日、あらためてみると、その部分は辛夷ではなく山桜のようである。遠目での判断だが、その部分の花(一本の木の花群)は昨日に比べて広がっており、その広がりから判断すると山桜である。場所による日当たりの、若干の違いはあるにしても、同じ山腹の同じ標高で、辛夷の花と山桜が混在するのは考えられない。昨日は、開花を始めたばかり山桜を辛夷と錯覚したようである。


(クリックで画像の拡大)
田んぼのゲシ。
 ゲシは大抵、その下側は石垣になっている。崩壊防止のためであろう。このゲシもやはりそうである。畦からさがっている草を取り除けば、もっとはっきりと石垣が確認できる。
 

(クリックで画像の拡大)
これが本文で説明しているゲシである。
 畦にポールが5本立ててあるが、大体その位置が石垣の条であると思われる。ゲシは、畦から土が崩れて堆積したように、傾斜している。
村全体は北側に向かって傾斜しているので、傾斜に沿って並んでいる田んぼは階段状になっている。上の田んぼとの境に溝を掘り上げていたとき、ふと思いついて、上の田んぼのゲシ[下の田んぼに接する部分の段差部分]の下部にポールを差し込んでみた。ゲシが土だけでできていればポールは入り込んでしまう。しかし、内部に石があればそこで止まる。互いに離れた場所で何カ所か試してみると、どこでもポールが止まってしまう。しかも、大体同じような位置で止まる。そのことから推測されるのは、ゲシの下部にはもともと石垣が築かれていて、長い年月の間に、上の田んぼから崩れてくる土によって、今ではゲシとなった土に埋もれてしまった、ということである。私が百姓を始めたのは20年前である。しかし、その時すでに件のゲシは石垣ではなく、土だった。だから、もともと石垣があったなどとは想像だにしなかった。考古学者の発見のような興奮、とは言い過ぎだが、ちょっとした驚きだったことはたしか。石垣のところまで土を削ってやろうか、と考えた。でも、実行するにしても、今のように忙しい時期は無理だから、冬の農閑期になるだろうが。

村便り:2016-04-05(火) (辛夷から山桜へ)
投稿日:2016-04-06(水)

今年は辛夷の花がとりわけ印象的だ。春浅い、冬色の山肌の背景から白く浮きあがるように咲いているだけでも印象的だが、今年は、場所によっては冠雪しているかと見紛うほど数が多いし、また、花の時期が長い。


(クリックで画像の拡大)
灰ヶ峰の眺望は、村にはもっといい場所があるのだが、私が田んぼで作業をしながら見上げるのは、この方向から。
 私の小さいころは、目の前をふさいでいる家屋は存在しなかった。村の中央の開けた広い範囲は田んぼ、その周辺に民家=農家があった。
 灰ヶ峰山腹の左側1/3はまだ辛夷が優勢。右側、半分は山桜が辛夷にとって代わっている。
 なお、灰ヶ峰の頂上は、左端の峰。真ん中の盛り上がりの方が高いように見えるが、実際には左端の峰の方が高い。
 

(クリックで画像の拡大)
この画像は、上の画像の山腹の右半分にあたる。
 山桜が、芽吹こうとする雑木に混在して、咲いている。黒っぽい部分は杉。
それでも、田んぼから見える灰ヶ峰の山腹では、ようやく、山桜が辛夷にとって代わりはじめた。辛夷の花は鮮烈に自己主張する白だが、山桜はまわりと融けあう淡いピンク。両花のそれぞれの有り様は、冬から生まれ出る春の、歩みと広がりを示している。

辛夷と山桜を時おり見やりながら、今日は一日、田んぼでの作業だった。

 てつがく村の
  ひろば(BBS)
最新20コメント
Powered by
Serene Bach 2.19R