<< 2017-10 >>
SunMonTueWedThuFriSat
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    

2017/10
記事の分類
 (クリックで分類毎に表示)
以前の記事
 (クリックで月毎に表示)
村便り:2017-10-26(木)/10-27(金) (菜っ葉の定植、ニンニクの植えつけ)
投稿日:2017-10-28(土)


昨日(水曜日)、稲刈りができる状態かどうか、田んぼの土の柔らかさ(硬さ)を確かめた。長雨が止んだのが月曜日である。

鎌を使って刈り取りしていた時代には、田んぼに水が残っていても稲刈りはできた。切り株に足を乗せ、沈み込まないようにして刈り進む。しかし、今は機械を使い、私はバインダー[刈取・結束機]を使う。コンバイン[刈取・脱穀機]に比べれば、はるかに軽いが、それでも90㎏近くある。柔らかいところに入ると、泥に埋まり込んでしまう。そこであらかじめ土の状態を確かめる。長靴で立って10㎝あまりで沈み込みがとまれば、コンバインは何とか使える。湿田用タイヤに替えれば、もっと土の柔らかいところでも刈り取ることができるが、扱いにくくなる。そこで、ダブ[湿田]気たところを、沈み込み10㎝を目安に確かめたが、まだ土は水を含みすぎていた。そこで、稲刈りは開始は今週末から、と判断した。

菜っ葉の定植

(クリックで画像の拡大)
プラグトレイ。
 

(クリックで画像の拡大)
ロケット。
これから5種類の苗の画像が続きます。最後の画像は、のらぼう菜です。残りの4つの画像は、水菜、小松菜、かつお菜、ビタミン菜です。さあ、画像を見て、どの苗か分かりますか? 答は5番目の画像(のらぼう菜)の説明にあります。
 

(クリックで画像の拡大)

(クリックで画像の拡大)

(クリックで画像の拡大)

(クリックで画像の拡大)

 

(クリックで画像の拡大)
のらぼう菜。
【答】上から順に、水菜、小松菜、かつお菜、ビタミン菜。
(【問】に、答が出ていましたね。 笑)
それまでの間、遅れ気味の畑の作業をすることにした。この二日間でやったことは、菜っ葉の定植とニンニクの植えつけ。菜っ葉は、水菜小松菜かつお菜ビタミン菜ロケット(ルッコラ)、それにのらぼう菜。かつお菜は、高菜の一種であり、福岡県で古くから作られているらしい。私は数年前から作っている。ビタミン菜は、比較的新しく開発された品種だそうだが、私は百姓を始めたときから作っている。ロケットはサラダに入れる西洋野菜。のらぼう菜は、春に薹が立った茎を食べる。側枝がたくさん出るので、春の野菜の端境期に重宝する。

菜っ葉は、以前は、直播きしていた。すると、間引き菜から利用できはするが、私の場合、間引ききれないので密集してしまい、大きくならない。結果的に、収量が減る。そこで、近年はプラグトレイで育苗してから定植することにしている。付随的効果として、畝作りに余裕ができる。また、菜っ葉が雑草に負けることがない。雑草が成長する前に、菜っ葉が大きくなるからだ。

定植する日の午前中に耕耘機で耕耘した。まだ畑の土が湿っていて、耕耘した土が塊になったが、種蒔きではなく、定植なので、許容範囲内の土の状態。


ニンニク
ニンニクは二日目に植えつけた。例年なら10月の前半には植えつけるのだが、今年は雨続きだったため、10月下旬になってしまった。こんなに遅く植えるのは初めての経験である。はたして大きくなるか、少し不安がある。


(クリックで画像の拡大)
ニンニクの植えつけ。
 右の草取り器で溝を作り、その溝に種球を並べる。種球同士の間隔は12㎝。左の棒につけた目盛りにしたがって並べる。また、ガンギ[植え床。今の場合は「溝」]とガンギの間隔は30㎝。
品種は、平戸、嘉定、スワンミャオ、それから青森の在来種。嘉定とスワンミャオは葉ニンニクとして種を購入した。嘉定はいまは葉ニンニクではなく、種球を使うニンニクとして使っている。青森の在来種は、寒地系のためか、あまり育ちがよくない。

私はニンニクはよく使う。また、暇のある年には酢醤油づけを作ったりする。今年は植付けを減らし、200粒余りを植えつけた。

村便り:2017-10-23(月) (横手をつける)
投稿日:2017-10-25(水)

台風が去って、やっと雨の降らない日が来た。今年の、この時期の長雨は異常だ。私は、20年あまり稲作を続けてきたが、このような雨は経験がない。

10月になると、通常、天候が安定し晴れの日が多い。田んぼでは、おそもん[晩稲(おくて)。はやもん、すなわち早稲(わせ)に対して言う]の稲刈りが進む。近年ではコンバイン[刈り取り・脱穀機]で刈り取ったあと乾燥機で籾を乾かすやり方が主流になったが、昔ながらに、刈り取り後、稲架で乾燥する農家も少なくない。稲架に掛けられた稲は2、3週間で乾き、どんどん脱穀されていく。10月終わりには、ほぼ全部の田んぼで稲刈りが終わる。

ところが、今年は10月初旬に稲架に掛けられた稲はそれ以降、雨にさらされ、濡れそぼった黒ずんだ枯色をして田んぼに立っていた。やっと雨があがり、予報によればしばらく晴れ主体の天候が続くようだが、脱穀できるほどまで乾くのに優に1週間はかかるのではないだろうか。

稲刈りはいつもしんがりのわが家の田んぼは、稲架掛けどころか、まだ稲刈りも始まっていない。


(クリックで画像の拡大)
畦の草を刈る前。
右側の田んぼの左端に横手をつける。左側が上の田んぼで、これから畦の草刈りをする。
 

(クリックで画像の拡大)
畦の草を刈った後。
今日は田んぼの排水作業。稲刈りをするためには、田んぼから水が排出される必要がある。しかし、今年は、ムナクト[排水口]を開いても、いつまでも田んぼに水が溜まっている状態。したがって、さらに排水のための処置をしなければならない。

わが家の田んぼは傾斜地にある。するとどうしてもウワコウダ[田んぼの、傾斜の上側の部分]に水が溜まりやすい。そこで、ウワコウダの外周に溝(横手)を掘り、水を傾斜の下側に排出する。

今年は畦の草刈りを怠ったため、畦に丈の高い草が生えている。まず、横手を掘る田んぼと接している、上の田んぼの畦の草を刈ることから始めた。高い草は一気に刈ることはできない。まず高いところを払って、つぎに根もとから刈る《二段刈り》をする。さらに刈った草は邪魔になるので、畦から運び出す。草の運び出しは、週に2、3回手伝いにやってくる相棒にやってもらった。相棒は、草刈機は使えない(というより、使いたくない)し、田んぼの中での泥まみれになる作業もしない(したくない)ので、こんな仕事をやってもらうことになる。それでも、だいぶ助かる。



(クリックで画像の拡大)
外周の1条分の稲を刈ったところ。田んぼは、別の日に作業したところで、この記事の田んぼではない。
 

(クリックで画像の拡大)
横手を掘り上げたところ。向こうからこちら側に水が流れてきて、右に折れて、下の田んぼに排出される。
ついで、ゲシ[上の田んぼと下の田んぼの段差部分]に近い最外周の稲を一条だけ刈る。溝を掘るスペースを確保するためである。それから、溝掘りにとりかかる。シャベルと平鍬を使って泥を掘り上げる。

作業に午後の時間をまるまる費やして、17時過ぎに終えた。

村便り:2017-10-14(土) (落水)
投稿日:2017-10-15(日)


(クリックで画像の拡大)
ムナクト。
田植えの準備の時期に作ったムナクトを切り開いたところ。
10月に入ってから雨の日が多い。10月後半に予定している稲刈りのために、田んぼの落水作業をしているが、なかなか水が落ちない。落水作業とは、具体的には、ムナクト[田んぼの畦に設けた排水口]を掘り開き、それから田んぼによっては、田んぼの上辺と側辺にある横手[よこて。本田部分の外周に作る狭い水路。通水と排水のために利用する。]を浚ったり、あらたに排水用に横手をつけたりする。ムナクトを切るのは簡単だが、横手の作業は泥まみれの力仕事になる。雨が多くない年は既設の横手を浚うだけでいいが、雨が多いとさらに新たな横手をつけないと、ウワコウダ[傾斜地ある田んぼの、上側の部分]から水がひかない。これはさらにきつい作業になる。今年は新たに横手を設けなければいけないと思われる田んぼがある。

今日は、インターネットで雨雲の動きを調べたところでは、午後2時頃から雨になりそうだった。田んぼは気になるが、午前中は畑で作業をしてから、昼頃から雨が降り出すまで田んぼで落水作業をしようと思った。


(クリックで画像の拡大)
中打ちした大根畝。
 数種類の大根が育っている。二十日大根、源助大根、宮重大根、三浦大根、黒丸大根、黒長大根、聖護院大根、紅芯大根。
 右の畝の、ネットの先は人参。数日前に間引いてもらったので、追肥して中打ちした。なお、間引いた人参は、間引き菜として利用する。店頭では見ることはないが、美味しい。
畑の作業は、すでに植え付けてある野菜の追肥や、除草のための中打ち(中耕)。白菜と人参は追肥し、大根は中打ちをした。すると昼前から雨が落ちだした。インターネットが普及してから、時間毎の天気の変化と雨雲の動きをあらかじめ知ることができるようになり、しかも予報の精度も上がった。だから昼前の雨はわずかな誤差の範囲内と思ったが、少しして雨が上がり西の空を見ると明るくなってきていた。もし予報通り14時頃から雨になるなら明るくないはずである。畑作業が終わり、気分的に一段落し疲れもしたので、今日の作業は終了しようと思った。腹も減ってきた。でも、急がなければいけない落水作業も気になる。帰宅して昼食にするか、雨が降るまで田んぼで作業するか、しばし迷ったあと、意を決して田んぼに向かった。



(クリックで画像の拡大)
横手を浚う。
 左の田んぼのウワコウダにつけたもの。これは常設の横手。稲が育っているときは井手[農業用水路]からひいた水を通して、この田んぼと、この田んぼの下にある二つの田んぼに配水する。草が繁っていたので、草刈をしてから、泥を浚う。平鍬がおいてあるところまで浚った。
 向こうの端が、井手からの入水口。
田んぼでの作業は横手浚い。横手が浅くなったり、詰まったりしていると、水が田んぼの内部に入ってきて、水がはけない。結局、夕方まで雨は降らず、昼食抜きで作業をすることなった。


自己整体
鍬を使う作業は腰にこたえる。畑よりは、ずっしりと重い土を相手にする田んぼの方がきつい。百姓仕事は一般に腰に負担がかかる。9月半ばに右腰に違和感を覚え、2週間ほど痛みが消えなかった。違和感を覚えて二日ほどは腰を曲げるのもままならなかった。周りの人は医者にかかったら、と忠告してくれる人もいた。医者にかかったとしても痛み止めをしてもらうだけ。根本的な治療をしてもらえるわけじゃない、と聞き捨てた。じゃ、整体に行けば、とも言われた。整体なら自分でできる、と言い返した。そして、腰が動かせるようになってから、自己整体(すわなち、yoga)に励んだ。yoga[ヨーガ]、正確には、数段階に分かれるyogaの一段階であるasana[アーサナ。坐法。]は、それだけ切り離してみると、自己整体であり、(筋肉だけではなく内臓にまで及ぶ)自己マッサージである。30年あまり続けているが、体験的には《効く》。骨格組織の不具合に由来すると思われる違和感が消え、体が内側からすっきりする。場合によっては心理的な不調も好転する。《効く》といっても、科学的根拠があるわけではなく、ただ体感的・心理的レヴェルで言っているだけではあるが。

村便り:2017-10-12(木) (エシャロット)
投稿日:2017-10-13(金)

エシャロットとニンニクの植え付けが遅れている。遅くとも10月の上旬には植え付けることにしているが、もうすでに中旬。エシャロットの畝はすでに作ってあるが、ニンニクの畝はまだ耕耘もしていない。


(クリックで画像の拡大)
エシャロットの定植。
株間は12cm。3分の1ほどを地上に出すようにして植える。
今日は昼前から雨になる予報だった。それでともかくエシャロットは植え付けることにした。エシャロットは日本では種を手に入れるのが難しい。私はフランスの友人に頼んで、フランスから送ってもらった。だから、栽培を続けるためには自家採種しなければならない。ニンニクの方は、今年植え付けができなくとも、もともと日本の種苗会社から購入した種だから、また購入できる。そこで、何はともあれエシャロットを植え付けることにした。

最初の頃は、春先に植える作型をとっていた。しかし、今は、秋植えのワケギに準じた作型にしている。フランス語のサイトを調べてみると、灰色の品種は10月から11月、それ以外の品種は1月から3月に植え付けする、と書いてある。いま栽培しているのは、おらく「それ以外の品種」にあたると思う。しかし、私の経験では、秋植えでも春植えでもできる。そこで、手間などを考えて、秋植えにしている。

エシャロットは、近縁種のワケギ同様、幼根が肥あたりしやすいので、元肥は施さずに(ただし、石灰[私はカキ殻を粉砕したものを利用している]は施す)植え付ける。ワケギ同様、肥料は追肥として施す。去年は90球ほど植え付けした。日本ではなかなか手に入らないがエシャロットが欲しい、という人がいたからである。しかし、エシャロットはタマネギのように、大量に、また頻繁に、使うものではない。6月に収穫してから今まであまり捌けてない。そこで今年は植え付け数を大幅に減らそうと思ったが、結局、また、去年ほどではないにせよ、72球も植え付けてしまった。


(クリックで画像の拡大)
レタス。
真ん中の畝と左側の畝に定植してある。真ん中の畝のレタスの続きがエシャロット。
エシャロットのあと、レタスも5種類ほどを定植。

村便り:2017-10-05(木) (カブ、根菜類播種の最後)
投稿日:2017-10-06(金)

夕方、カブを蒔いた。カブは9月終わりか10月の頭に蒔くことにしている。種袋には9月始めから蒔けるように書いてあるが、早く蒔くと発芽はするものの、やがて虫の餌食となり消えてしまう。同じ時期に大根を蒔いても、消えることはないところをみると、カブの葉っぱの方が虫にとっては美味しいようである(人間にとってもしかり)。そこで私は播種期のぎりぎりまで待ってから種を落とす。


(クリックで画像の拡大)
カブを蒔いたところは、スクモ[もみ殻]で被覆してある。白蕪と赤蕪をまいた。左畝に置いてある寒冷紗は、鳥がスクモに引き寄せられて種をほじくりかえさないようにするため、また、雨に打たれて種が露出したり流れたりしないようにするために、ベタ掛けする。
 同じ畝の向こう側は大根が発芽している。
 右側の畝の、手前、ネットで被われているのはキャベツ、その向こうはニンジン。
10月5日はすこし遅すぎる。明日は雨の予報。だから今日やらなければ、さらに遅れてしまう。昼までは他の用があって畑に来ることはできなかった。午後3時くらいに畑にやってきて、作業を始めた。

カブで、秋の根菜類は播きおえた。9月4日にニンジンの播種、9月21日にジャガイモの植え付け、9月23日に大根の播種。いずれも遅れた。それ以外に、ビートも予定していたが、見送った。(ビートは、言葉を厳密に使うと、根菜類ではない。根もとがカブのように太るが、太るのは根ではなく、茎。)

 てつがく村の
  ひろば(BBS)
最新20コメント
Powered by
Serene Bach 2.19R