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村便り:2009-03-21(土) (ようやく荒起こし)
投稿日:2009-03-30(月)

管理(田んぼ)荒起こし

 田んぼは昨秋の収穫以来、一度も起こして[耕耘して]いない。脱穀あと、藁の裁断と散布が遅れ、3月始めにずれ込んだためである。そのあとできるだけ早く荒起こししようと思っていた。ここ数日乾いた天候が続き、また、明日は雨との予報。この時期は一日雨が降ると、田んぼが耕耘可能なほどに乾くまで時間がかかる。そこで今日は一日休暇をとって荒起こしをすることにした。

トラクター
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 トラクターの後部に、猛禽類の爪に似た刃がいくつも見える。耕耘するときには、その部分を地面まで降ろすと回転する刃が土を鋤き返す。
 
イノシシに荒された田んぼ
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 イノシシに荒された田んぼ。
 画像の右下、"г"の形に溝が確認される。その内側がわが家の田んぼである。イノシシに踏み荒らされ枯れた稲がお分かりになると思う。画像は1月31日のもの。
 去年、収穫前にイノシシに荒された田んぼがある。その田んぼをどう処理するかが以前から気にかかっていた。荒された稲は冬の間、枯れるがままにしていた。茎がもろくなっているので、そのまま鋤きこむことができるのではないか、と考えていた。しかし実際に作業をやってみると、トラクターの回転刃[この部分で土を鋤き返す。左の画像参照]に枯れた茎が巻きつく。回転刃の部分には、草の巻きつき防止のため二本のバーがついているが、稲の茎は長すぎて、バーは効力を発揮できなかったのである。目算がはずれ、イノシシに荒された田んぼの荒起こしは断念した。枯れた稲を草刈り機で払ってからでないと荒起こしは無理のようである。

 それ以外の田んぼ[面積にして約二反五畝=2500㎡]は一日で鋤き終えた。実働にして6、7時間であろうか。トラクターの泥を洗い流して帰途についたのは19時半の夜の闇。いよいよ始まった、と思う。春の歩みとともに農作業は日増しにギヤアップしていく。
村便り:2009-03-20(金) (温床での作業)
投稿日:2009-03-25(水)

播種[温床育苗](畑)万願寺とうがらし、伏見甘長、シシトウ、調理用トマト、赤トマト、黄トマト
作業(畑)(第二)温床の準備
作業(休耕田)種芋(里芋類)の掘りあげ

温床育苗のための種蒔き
温床1
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 3月19日の記事と同じような画像を載せましたが…
 その記事の画像に、カマスを保温のために被せる、と書いた。これは今年からのやり方。去年までは、保温のため、夜ビニール被覆の上にカマスとか筵とかを被せ、その上からさらにビニールシートを被せていた。しかし、外の寒気を十分には遮断できず、堆肥の発酵熱にもかかわらでポットまわりの温度が下がっていた。
 そこで、ポットのすぐ上にカマスを被せると、カマスが堆肥から上がる熱をポット周りの空気に保ちながら外からの寒気を遮断し、他方、堆肥とカマスの間の空気層が狭くなるので、温度を保ちやすいのではないか、と考え、このやり方を始めた。じっさい、朝、カマスの上側に触れると冷えているのに、カマスの下に、すなわちポットあたりに、手を差し入れると暖かい。だから、このやり方は効果的だろうと思う。
 
温床2
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 カマスは、発芽までは、昼間でも被せたままにしておいたりする。ナス類の発芽は好暗性なので、発芽に支障はない、と思われる。
 晴れた日は昼間は温床内の温度が上がる。そこでビニール被覆の端を片側ないし両側開いて温度調整する。温度の目安は20℃から35℃。
 
温床の基礎
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 去年の堆肥を掘り出し、枠を取り除いた温床の基礎。長方形の竪穴式住居の跡のようである。
 このあたりは耕土の下はすぐに小石を含んだ赤土になるので深くは掘れないが、理想としてはもっと深く(50㎝か60㎝)掘り下げ、踏み込んだ堆肥の上におくポットが地表より下になるようにした方が保温効果があがるはずである。
 左手奥に見える腐った藁を積んだように見えるところがカブトムシの《飼育場》。初夏、ここに枠組みを作って専用産卵場を作るつもり。
 春分の日の今日は午前中、昨日に続いて温床で育てる苗の種蒔き。アマトウガラシ類は、万願寺とうがらし、伏見甘長、シシトウ。トマトは、調理用トマト[エスクック・トール @サカタ]、赤トマト[おどりこ @サカタ、米寿2号 @タキイ]、黄トマト[黄寿 @タキイ]。シシトウを作るのは二、三年ぶりか。また赤トマトのうち「米寿2号」と「黄寿」は以前の残り種を蒔いたもので言わばおまけ。トマトは例年、調理用トマト20本、普通の赤トマト20本を定植する。

 時間があれば昨日のナスやピーマンといちどきに蒔きたかった。二回に分けざるをえなかったが、昨日ナス、今日トマトの順に蒔いたのは理由がある。トマトの方が早く発芽するからである。すわなちトマトの方が低温で発芽しやすい。

カブト虫の産卵のためにを積みなおそうか(?)
 午後は、まず二番目の温床を整理した。昨春踏み込んだままになっている堆肥を掘り除いた。この堆肥にもカブト虫の幼虫がいる。一番目の温床を片づけたときは、幼虫の数は30匹と、大雑把に見つもったが、今日はきちんと数えてみた。すると50匹もいた。二つの温床の堆肥のなかに100匹ちかくいたことになるだろうか。やはり今年は温床育苗が済んだあと、カブト虫産卵用に堆肥を別の場所に移したほうがいいかもしれない。移住させた幼虫が成虫になって堆肥から巣立つのは5月だろうから、田植えが終わったあと温床とは別に枠を作り、そこに用済みの堆肥を積みなおそうか、と考えている。

里芋類の掘り起こし、ヤツガシラ
 午後二番目の作業は、種用に畝に残しておいた里芋類の掘り起こし。コイモ、エビイモ、ヤツガシラ(八頭)の三種類。これらは4月始めに温床に伏せる。

 暖冬だったせいか、ヤツガシラを除く芋は寒さで傷んでいなかった。割ってみると、まるで冬の始めに掘り起こしたかのように、しみのない白い肉質をしていた。ただヤツガシラは、寒さに弱いのか、あるいは管理の仕方が悪かったのか、傷みが目立った。とくに親芋と子芋が合体して《八つの頭》のようになっている部分が弱いようである。おそらくは、寒さで枯れた茎が水分を含んでいて、その水分が傷みの原因になったのだろう。

 昨年の観察から、ヤツガシラの子芋は、茎を親芋の茎のなかから出し、親芋の茎と一体をなすことが分かった。コイモの場合は、親芋の茎の周囲に、独立して茎を出す。だから、ヤツガシラの茎は太くなり、そのぶん水分が多く含まれる。そのため、枯れても水分が根元に残ってしまうのだろう。今年は、茎が寒さでしおれてしまったら、根元から切り除いてみようか、と思う。そもそもヤツガシラは《八つの頭》が食べる部分である。そこが腐っては《八頭》ではなくなってしまう。


 夕方は墓参り。従姉が先に行って草取りをして花を備えていてくれていた。
村便り:2009-03-19(木) (温床で育苗する野菜の種まき)
投稿日:2009-03-23(月)

播種(温床育苗)長ナス、小丸ナス、ピーマン、パプリカ、ヒモトウガラシ

ポットに土詰め
(クリックで画像の拡大)
 ポットに土詰め。
 6㎝ポット4個に対し、200mlカップ九分目ほどの土を使う。ポットの下に敷いてある板は、ポットの安定のためと、ポットの穴から土が漏れだすのを止めるため。ポットによっては土が漏れださないような構造のものもあるが、このポットは底の中央に穴がひとつあるタイプなので土が漏れやすい。
 極小ポットが枡目状につながった育苗トレイもある。この方が土が詰めやすいが、私は独立したポットを使っている。あえて理由をあげると、ポットあたりの土が多い分、発芽してから移植までの時間が稼げることと、発芽が揃わなくても個別に移植できること。
 温床に藁を踏み込んだあと二、三日すると発熱が始まる。3月16日に踏み込んだ藁は二日後の昨朝(18日)に計ると40℃になっていた。温度が上がるとすぐに育苗を始めることにしている。自然任せの熱源なので、持続時間をコントロールできないからである。そこで昨夕、帰宅途中に作業小屋に寄り、6cmポットに土詰めをした。これからの農繁期は、出勤途中の朝とか帰宅途中の夕方とかの細切れ時間も利用して農作業をすることなる。ポット220個に土詰するのに1時間20分かかった。


 今朝は、そのポットに種蒔きをした。ナス、ピーマン、アマトウガラシである。

温床育苗
(クリックで画像の拡大)
 温床に入れたポット。
 種蒔きしたポットは稲の育苗箱に並べて温床に入れる。そのうえに木枠(カンバスの張ってあった木枠を流用)を置いてカマスを保温のために被せる。そして全体をビニールで被覆する。
 ナスは長ナスと小丸ナスを蒔いた。長ナス[庄屋大長 @タキイ]は定番のもの。小丸ナス[民田茄子 @大和農園]は、作ったのはたしか二度目。カラシ漬けにするとおいしいナスである。カラシ漬けはいつか作ってみたいと思っているので、今年は試験的な作付け。ただ、カラシ漬けに挑戦するには今は時間的・心理的余裕がないので、ぬか漬けにして食べることになろう。ピーマンは普通のピーマン[緑宝ピーマン @大和農園]とパプリカの赤と黄[フルーピーレッド、フルーピーイエロー @タキイ]。パプリカは早生なので、最初は緑ピーマンとして食べ、緑ピーマンができだしてから、パプリカとして収穫する。アマトウガラシとしては今日はヒモトウガラシを蒔いた。辛くはないがトウガラシ臭さが残っているところが好きである。

 85ポット蒔いて1時間要した。
村便り:2009-03-16(月) (ジャガイモを伏せ、温床に藁を踏み込む)
投稿日:2009-03-22(日)

芽出し(畑)ジャガイモ(メークイン、男爵、普賢丸、出島、roseval)
作業(畑)(第一)温床の藁の踏み込み

 農作業の遅れを取り戻すため休暇をとった。ジャガイモを伏せるのと温床に藁を踏み込むのが今日の仕事。

ジャガイモの種芋
(クリックで画像の拡大)
 ジャガイモの種芋。
 種芋を切り分け、トロ箱に並べて切り口を干した。トロ箱は南方向に傾斜をつけてある。今のように気温が低く、日差しが弱い時期なら一日干してもいいが、夏だと種が萎んでしまう。秋ジャガを干しすぎて失敗したことがある。
 ジャガイモは3月15日をめどに伏せる[仮畝に植えて芽出しをする]。大きい種芋は一片50gを目安に分割する。分割は縦方向に行う。メークインなどの細長い芋は方向が分かりやすい。男爵のように丸い芋は、茎とつながっていたところが縦方向の下として方向を決める。芽は登頂部分に多く、場合によっては密集して出る。したがって、その部分を切り取ることもある。

 その作業を朝一番に行った。ジャガイモの品種は、メークイン、男爵、普賢丸、出島、roseval。メークインと男爵は購入種、それ以外は自家採種のもの。切り分けた芋は切り口を太陽にあてて乾かした。乾かした方が腐り芋が出にくいような気がする。今日はいい天気なので一日干して、夕方伏せることにした。


温床
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 温床の藁の踏み込み。
 右の赤い機械が、藁裁断機。裁断した藁はその前の青いシートで受け止める。その藁を左の枠のなかに踏み込む。
 午後は、第一温床に藁を踏み込む作業。藁は機械を使って裁断する。裁断機をもっていなかった頃は、押し切りで裁断していた。裁断を機械作業してからは、踏み込む藁の量が格段に増えた。藁の量はやはり多い方が、発酵熱が高くなり、また長続きする。裁断は機械だが、踏み込むのは人間。だから、踏み込み作業は全体としては、単調なうえ、時間がかかる。

 藁は200束踏み込むことにしているが、今年は160束。発酵熱の確保が不安定になるかもしれない。その藁に対し、《点火剤》として乾燥鶏糞を2袋(15kg×2)、それと大体同容量(同重量、ではない)の鶏糞を加えた。作業は4時間かかった。


伏せた種芋
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 ジャガイモの種芋に土を被せたあと、その上に保温のため藁を敷く。伏せ床は高畝にして、排水をよくする。滞水すると種芋が腐ってしまう。
(種芋を伏せ床に並べ、まだ土を被せる前の状態は、去年の同時期の記事の画像を参照してください。)
 夕方、干していたジャガイモを伏せて、今日の作業は終わり。
SkiAgain:2009-03-14(土) (今シーズン最後の滑降)
投稿日:2009-03-17(火)

 営業時間終了18時を前にて、17時半に最後の滑降を始めました。朝から降り続いていた雪はもうやんでいました。ゲレンデは17時ころからライトアップされ、磨かれたようなピストは所々でその光を反射していました。今シーズン最後だと思えば、やはり名残惜しいものです。夕暮れを切るスピード感と、スキー板から伝わってくる雪の感覚から滑降を味わいながら、センター・ハウス前の斜面をロング・ターンで滑りきると、11回にわたった今シーズンの雪遊びはとうとうピリオドが打たれました。


 最後のスキーは、子どもの期末試験が終わってから最初の土曜日である3月14日に決めていました。暖冬の今シーズン、この地方でスキーができるのは人工造雪機を備えているゲレンデにほぼ限られていました。結局、今シーズン最初に行った Utopia S. スキー場を選択しました。ここのところ春のような陽気が続いています。昨日の金曜日は小雨が一日中降り、山でも雨でした。今日は明け方から雪に変わるものの、午前中で雪はおわり、という予報でした。

ゲレンデ
(クリックで画像の拡大)
 今日オープンしているコースの最上端からみたゲレンデ風景。
 コース左側に人工造雪機か見える。向こうの山腹に見えるコースは雪不足のため閉鎖。
 朝は雨のなかを出発しました。今シーズン最初のスキーは終日雨でした。最後のスキーも雨になるかもしれない、と心配しました。高速道を走るにつれて、周囲の高い山が白くなり、ついには雨が雪に変わりました。むろんスキー場は雪。それどころか、夕方まで雪は降り続きました。風が強く、気温も下がって、まるで冬に逆戻りしたかのようでした。ピストには新雪がつもりました。今年からスノーボードに挑戦しだした子どもですが、今シーズンの雪遊び納はスキー。二人で思わぬゲレンデ・コンディションに喜びながら、滑りを楽しみました。

 人工雪で整備してあるのはゲレンデの一部です。滑降できるコースのうち、一番高いところからおりるコースが上・中級者向け。そのうち上級者向けなのは、斜度の大きいごく短い区間だけでしょうか。ですから、《低級》スキーヤーである私は、チャレンジングなスキーというよりは、今シーズンで身につけた滑降をおさらいする、というスキーになりました。


 今シーズンはじめには、真新しいスキー道具をもってこのスキー場に来ました。その時の自分の滑りがどんなものであったか、ほとんど記憶にありません。ただぎこちなく滑っていただろうことは想像がつきます。中級者向けゲレンデで、上から滑ってきたスキーヤーに追突され、スキー板が外れたことを思い出すからです。基本は、上から滑ってきた方が避けるのですが、おそらくはぎこちない私の動きがうまく読めなかったこともあり、ぶつかったのでしょう。それから9回のスキー遊びを経て、またこのスキー場に戻ってきました。比較こそできませんが、感覚的には、やはり進歩した、と思います。子どもが私の滑りにあとからついてきて「速くなったね」と感想をもらしました。そして「最初は、ボーゲンしかできないへっぴり腰の親子だったのに」とスキーを始めた(再開した)3年前の冬を思い出して、笑いました。いや、たしかにそうだったと、と私もつられ笑い。

 私のような《お年寄り》がそこそこに進歩ができるのは、ひとつには道具の進歩があるのでしょう。カービング・スキー板はよく曲がります。(ただし直進安定性にはかけるようですが。)すぐにパラレル・ターンができるようになります。そのうちカービング・ターン(もどき)もできるようになります。昔の長いスキー板では(私のおぼろげな記憶によれば)パラレル・ターンができるようになるまでが大変でしたし、カービング・ターンにいたってはエキスパートのテクニック(らしかったです)。

 今シーズンはよく転倒をしました。そのとき頭をよく打ちもしました。技術が未熟なのに暴走したせいでしょうか。スキーヤーにはヘルメットをかぶっている人をよく見かけます。転倒したとき頭を打たない転び方を身につけるのも必要でしょうが、スピードに乗っているとなかなか思い通りにいきません。そのようなときのためのヘルメットでしょう。ヘルメットをかぶっているのは、小さな子どもか上級者と思える大人でした。私はそのいずれでもありませんし、また、上達するにつれて転倒もたしかに少なくなってきたのですが、まさかの時のためにヘルメットが欲しい、と思っています。頭を打ったため、命に別状はないにせよ、精神の老境(笑、でも現実)が促進されるようなことになっては困りますから。来シーズンはもしかしたらヘルメット・デヴューになるかもしれません。


名残雪
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名残雪。
 降り続いた雪のため駐車場にとめていた車には雪はつもり、車の下部にはつららが下がっていました。帰る前、子どもはタイヤに積もっていた雪に《増雪》し、さらに《圧雪》しました。そのおかげか、家に着いたときもタイヤの上の雪は完全には融けずに残っていました。この雪が融けたときに今シーズンが本当に終ります。(ちなみに夜間は氷点下に下がったため、雪が完全に融けたのは翌日の午前中でした。)
 滑り終わってピストの下端に立つと、ひろびろとしてすがすがしい思いが、からだをみたしました。今から晩秋まで続く農耕のシーズンの向こうにある次の雪が、もういまから待ち遠しい気がします。
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