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村便り:2017-01-24(火) (この寒いのに、朝早くからよく来るね。)
投稿日:2017-01-25(水)

朝、精米するため畑(私の意識では「畑」というと、屋敷[更地状態]とその周りにある畑の両方が含まれる。米は屋敷の隅にある蔵に収蔵してある。)に行くとヒヨ《軍団》が畑から飛び立った。数からすると本格的な襲来である。ブロッコリーの畝に行くと、案の定、若い葉っぱがかじられていた。餌食になりそうな野菜はしっかりと防鳥対策をしないと、食べられてしまう。まだ防鳥対策をしていなかった野菜、ブロッコリーとキャベツにはキュウリネットを、空豆と豌豆には防虫ネットをかぶせた。


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ブロッコリー。
 中心の花蕾のすぐ傍の若い葉が、食害を受けているのがお分かりだろうか。ヒヨは花蕾は食べない。
 今シーズンは2回ブロッコリーを蒔いた。最初のは、昨年中に食べ終えた。それ以降は、残った茎から伸びる花蕾を食べている。画像のは、2回目に蒔いたもの。もう少し経ったら食べてもいいかな、という程度まで大きくなった。
葉菜類は、ヒヨの好きな部分と人間の食べる部分は同じなので、ヒヨに襲われると、人間の食べ分がなくなる。ブロッコリー(果菜類に分類される)は、花蕾周辺の若葉を狙うので、ヒヨが食べても、人間の食べる分は無傷で残る。キャベツは、まだ小さいときには、惨めな姿になる。もっとも根っこから食べるわけではないので、生育は遅れるにしても最終的には結球したキャベツにはなる。豌豆もついばまれる。しかし、これも残った部分が成長して、豆をつける。空豆は食べられた経験はないのだが、念のためにネットをかぶせた。ネギやニンニクは、やつらの食欲は刺激しないようである。食べる野菜にしたがって、ヒヨの害鳥度は違う。

畑は、人間が食料を、効率的かつ安定的に生産する人工の場である(←当たり前 笑)。野山には食料生産に特化した場所はない。虫、鳥、獣が《餌》が豊富にある場所に集まるのは当然である。しかし、彼らの食べるもの、食べるところが、人間と競合すれば害獣、害虫、害鳥と呼ばれ、そうでなければ、ただの生き物であり、あるいは「益」を冠して呼ばれる。人間の縄張りのなかだから、人間中心的に分類されるのも当然である。農地はだから、人間と、領分を荒す侵入者とのたたかいの場。少なくとも、私にとってはそうである。共生があるとすれば、その結果でしかない。
村便り:2017-01-22(日) (雪の一週間)
投稿日:2017-01-22(日)


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1月15日朝10時頃、家のベランダからの雪景色。
1月15日(日)、朝起きると今冬初の、しかも(この地域としては)かなりの、積雪があった。それからは、寒いし、雪が残っていたり、土が湿ったりしていたため、農作業はやっていない。だから、今年から「農耕日誌」に特化した「村便り」本来のテーマで記事を書くことはできない。でも何か書かないと、また長期休載状態になってしまいそうなので、とりとめなくおしゃべりすることにする。


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とんど。
 翌日がとんど焼き。燃え上がったとんどは、木などが積んである側(軽トラックのすぐ後ろ)に倒される。そこの火で、竹の先につけた餅を焼く。
 
とんど
1月第2土曜日(今年は1月14日)の夜には、村では と ん ど をする。子供が小さいころには一緒に行ったが、子供が中学生になってからは行ったことがない。とんどは村の自治会が主催するが、私は村には住んでいないし、したがって、自治会に所属していない。(ただし、とんど焼きはオープンである。と ん ど を ま く[とんどを作る]のは自治会だが、自治会に所属していない人でも参加は歓迎される。ただ、私の場合は、まったくの部外者とは言えないので、参加にはかえって心理的な抵抗がある。)また、行くと、酒が振る舞われるが、すると飲みたくなるし、しかし、飲んだら車で家に帰ることはできない。そもそも、以前は子供が行きたがったので、参加したが、ひとりではとくにその気にならない。そんな理由で今年もとんど焼きに加わらなかった。

 しかし、庭木を切ったりすると、とんどで焼いてもらう。野焼きは原則禁止だが(ただし、農業のために必要な野焼きなどは例外として認められている。)、とんどは公認の野焼きなので、利用させてもらう、というわけである。そこで、とんど焼き直前の金曜日に、とんどをする場所に、1年ほど前に伐採した庭木を搬入した。

土曜日は強風の夜だった。それでも、予定通り、とんど焼きをした。点火してしばらくは消防車が待機して見守る。風が強くなれば中止ですよ、と消防署の人は警告した(が、村の人は、作ったとんどは焼かんにゃいけん、とうそぶいた)そうだが、無事、点火できた、ということだった。

とんどについては何度か記事を書いた。そのうちの3篇を紹介する。
☆ 2002-01-14 ☆ とんどの餅
☆ 2003-01-22 ☆ とんど、月夜の火祭り
村便り:2007-01-14(とんど)


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防鳥のためキュウリネットをかぶせたのらぼう菜。
 葉っぱがヒヨにかじられている。ただ、画像中央の2枚の葉っぱは、かじられたところが枯れているので、かじられて数日は経っている。
ヒヨ
畑で野菜を見回っているとき、畑から鳥が飛び立ち、空気をつんざくような鳴き声が聞こえてきた。ヒヨである。冬になると餌を求めて畑にやってくる。最初は南天などの木の実を食べる。それがなくなると、野菜をついばむ。だから、南天の実はヒヨ襲来の指標となる。すぐになくなる年もあれば、春まで房にいっぱい残っている年もある。今年は食べられてはいるようだが、まだ残っている。だから、ヒヨの本格的襲来があるとしてもしばらく先と思われる。

その時は、2、3羽がやってきていた。野菜をついばんでいたのだろうと思い、調べてみると、はたして葉の周辺がかじられているものがあった。そこで慌てて予防的に、のらぼう菜にはキュウリネットを、ホウレンソウには防虫ネットをかぶせておいた。


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鋏と小鎌が入れてある手箕がおいてある畝に葉菜類が植えてある。不織布の上に積もっていた雪を取り除いた。

葉菜類[葉っぱを食べる野菜]は、12月から防寒のために不織布をかぶせてあるものがある。ビタミン菜、カツオ菜、小松菜がそれである。ところが、それらとホウレンソウは、15日の積雪のあと、16日に畑にいったところ、融けない雪の下で氷漬けのようになっていた。それで凍死してしまうわけではないが、雪を除いてやった。

☆ 2017-01-10(火) ☆ 手抜きでも、そこそこにできる。
投稿日:2017-01-10(火)

昼前、農協の精米所に行った。去年度産の米から食べてもらっている人に注文を受けたからである。

去年の12月に最後の古米(平成27年度産米)を精米したとき、たまたま従姉の畑に来ていた、従姉の知り合いに1斗(約15kg)贈呈した。その人とはとくに面識はなかったが、従姉の知り合いなので、余っていた分を処分する意図でそうした。すでに新米が出回っている時期なので、贈呈するにしても、すでにおいしい新米を食べているのにまずい古米を押しつける、といった形になるかもしれないと懸念し、私は少々気が引けた。ところが、後日、その人から、とても古米とは思えないほどおいしかった、と喜んでもらった。それをきっかけにして、定期的に食べてもらえることになった。

私は1カ月に1度くらいの頻度で、籾で保存している蔵から食べる分だけ出し、農協で籾摺りと精米をする。もし古米がおいしかったとすれば、ひとつの理由は、その都度、籾から精米するからかもしれない。それに対し、市場に出回っている米は玄米(籾摺りした米)で保存しているものを精米している。もう一つの理由は、稲刈り後、稲架に掛けて天日干しするからである。天日干しの米と機械乾燥の米を食べ比べたことがあるが、天日干しの方がおいしい。大雑把な表現だが、旨みがある。私の作った米がおいしいとすれば、理由はその二つしか思い浮かばない。特別な仕方で丹精こめて作っているわけではない。

さて、精米所には先客がいた。近所の人である。その人が「あんた方の米はうまいの。肥料をあんまりやらんけん」と話しかけた。私は怪訝な気がした。「肥料はどうするんない?」とその人。「代掻きの時(元肥)と穂肥をやるが、追肥はせん」と私。近所の人は大抵、元肥(代掻き時)、追肥(田植え後、約1ヶ月)、穂肥(出穂前、約20日)の3回施肥する。「(農協が配布する米の)農事暦に肥料の量が書いちゃるじゃろうが」とその人。「わしゃ、そがいに[そんなに=農事暦で指示してある量ほど]よおけ[たくさん]やらん」と私。「ほうじゃの。それでええ。わしも、そうしょうかの。どうせ、(米は)よおけは要らんのじゃけん。」

「あんた方の米はうまいの」は、つまり、施肥の仕方をきくための枕詞的な導入辞だったというわけである。その人も、私と同様、天日干しし籾保存でやってきた。しかし、米作りは私より手間をかける。その人だけでなく、近所の人は、春の田植え準備が始まるより前に(初冬とか春先とかに)、土作りのため肥料を入れる。これまで私は《通いの一人兼業農家》だったこともあり、ともかく手間はできるだけ省いた米作りをしてきた。農耕一般での私の方針は、手間と金はできるだけかけないで、(収量は)そこそこに作る、である。米作りにおける施肥にしても、元肥と穂肥だけにしている。

昨秋の米の収穫期、我が家の田んぼの周辺では、これまでとは様子が違った。稲架干しをやっていた2軒の田んぼで、コンバイン[刈り取りと脱穀をいちどきにやる機械]を使って収穫がされた。その2軒の主たる働き手は私より10歳余り年長であり、去年は働き手自身や家族の体調不良のため、労力の必要な稲架干しは断念し、コンバインを所有している人に刈り取りを委託したのである。

近所では、米作りの担い手は老齢化するばかり。作業は省力化せざるをえない。おそらく精米所で出会った人(上に言及した2軒の主人のひとり)も省力化を考えて、私に質問したのだろうと思う。境遇に強いられての結果ではあるが、私の稲作りは省力化の見本みたいなものである。手抜き、とも言えなくもない。あのくらい手を抜いてもそこそこにできる、その人はそう思ったのかもしれない。
村便り:2017-01-06(金)/07(土) (今年の初仕事)
投稿日:2017-01-09(月)

(今年から「村便り」は農耕日誌に特化します。)

タマネギとエシャロットの追肥、エンドウ畝の中打ち(中耕)をした。


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タマネギの施肥、中打ち。
 肥料をまいたあとで中打ちをする。この順番で作業をするのは、肥料を土に混和するため。土と混ぜた方が、肥料は効きやすい。
タマネギ
タマネギは定植してから初めての追肥である。私は一回目の追肥は通常12月に行うが、今年は1月始めにした。遅らせたのは、種袋に「追肥は1月中旬から2~3回に分けて与え、止め肥の時期は3月上旬ごろです」と書いてあるのに従ったから。私の考えでは、一回目の追肥は厳寒期に寒さに耐えるための栄養分なので、寒に入る頃までには施したい。だから種袋に従いながらも1月上旬にした。

肥料としては、久しく発酵鶏糞を使っていたが、今年は、効きの速さと切れの良さとを求めて、化学肥料にした。(発酵鶏糞も効きは速い。)

タマネギは、最近は、穴を開けた黒マルチで栽培する人が多くなった。黒マルチ栽培は、雑草を抑制でき、また、地温が高くなるので生育が早まり、寒さ負けがない。しかし、私はマルチはしない。理由は、簡単に言えば、自然農法を試みもした私の農耕スタイルに合わないから。

ところが、裸の畝では、タマネギの葉先は枯れ、生育も滞ったように遅い。また、霜柱のせいで苗が根ごと浮いて枯死してしまうこともある。

最初の問題に関しては、葉先が少々枯れても、株の中央で伸び始めている一番若い葉が元気であれば、問題はない。寒さに耐えながらしっかりと生きている証拠だからである。春になれば一気に生育をはじめる。

二番目の問題に関しては、中打ちすることで防げるのではないか、と考えている。すなわち、「中打ちをすると、草が生えにくくなるうえに、土に隙間ができて地表近くに水がたまりにくくなる。その結果、霜柱ができにくくなる。」このように、考えている。サラリーマン時代は時間がなかったので、中打ちまでなかなか手が回らなかった。しかし、今年はすでに中打ちを2、3回やっている。今年は、冬になっても今までは比較的暖かかったせいもあるのかもしれないが、霜柱による被害はまだ認められない。だから、これからの厳冬期で、私の考えが試されることになる。


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エシャロット。
施肥・中打ちのまえにまず除草。
 植えつける球根は、一カ所に一個だが、それが数個に分球する。除草しながら観察するとすでに分球していた。これからも分球するのか、これで終わりなのか、分からない。ただ、多くの分球は2個だから、これで終わってほしくない。
エシャロット
エシャロットも追肥した。エシャロットは施肥しない畝(ただし前作の残肥があるかもしれない)に植えた。ワケギ同様、幼根は肥あたりしやすいからである。しかし、発芽してからは早めに追肥を施した方がいい。しかし、年末までにはできなかった。年明けの初仕事でやっと追肥することができた。

肥料は、タマネギ同様、化学肥料。エシャロットは有機肥料に弱い、と言われている。幼根がそうなのかもしれないが、大事をとって、化学肥料にした。



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エンドウの中打ち。
 エンドウは、スナップエンドウと実エンドウを植えている。石より向こうが、実エンドウ。実エンドウの方が草勢は強い。
 

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葉が4枚直立気味に伸びている手前の草は、春になると背丈が高くなる。これは今のうちにしっかりと抜いておく。
 

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中打ち用の鍬。
 向こう側が、ふつう中打ちのとき使う鍬。手前は、株間が狭いとき使うため、小さい三つ鍬の柄を、長いものに代えたもの。
 刃の角度に注意されたい。向こうは根元で折り曲げてある。手前は柄と直角に近い角度で真っ直ぐについている。向こうの方が中打ちをやりやすい。私が見たかぎりでは、ホームセンターでは売っていない。農協では取り扱っているが。
 
エンドウ
エンドウの中打ち。目的は除草。エンドウは11月8日に種蒔きした。種蒔きの前日に耕耘機で耕耘して畝立てした。それから2ヶ月。草が生え始めた。大きくならないうちに、中打ちして除草しておきたい。むろん中打ちしたところで完全に除草できるわけではないが、草が減る。必要とあれば、春になって大きくなり始めたときに、手で抜き取ればいい。草によっては今のうちから抜き取った方がいいものもある。春になると背が高くなるからである。(名前は分からないが、草姿からしてたぶんイネ科の植物である。)


☆ 2017-01-02(月) ☆ 明けましておめでとうございます。
投稿日:2017-01-02(月)





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