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2010/07
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村便り:2010-07-23(金)(おお暑つ!)
投稿日:2010-07-24(土)

 それもそのはず、今日は二十四節気の「大暑」。

 午前中、農作業。(午後はサラリーマン稼業。)

 とくに作業をしない日でも、たいてい朝は田んぼや畑に寄る。これが温床育苗を始める3月半ばからの朝の基本的な行動パターン。この頃は起床するのは5時半ごろ。一人でパンで朝食をすませるか、起き抜けで食欲のないときは、研究室に着いてからご飯を炊いてお茶漬けを食べる。朝のんびりしていると、授業に間に合わない。でも、前期の授業は来週で終わるので、この早朝起きパターンも多少変化すると思う。

横手の草刈り
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横手の草刈り。
 追肥の前に、横手[田んぼ内部の通水路]の草刈りをした。水が見える分、涼しい感じがしませんか? 実際には、これだけの草刈り(鎌で手刈り)でも暑くてしんどいですが。なお、追肥をしたのは別の田んぼ。
 梅雨が明けてからは、晴天が続くと、野菜の水やりが朝の日課になる。ナス、甘トウガラシ類、ピーマン、アスパラガス、キュウリなどに灌水する。今日もその作業をすませてから田んぼに移動した。

 一週間前に稲の追肥をしたが、まだ稲の色が悪い田んぼが一枚ある。そこに追加の追肥をしてから、畑に転換している休耕田で中打ちなどの作業。


アズキの中打ち
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アズキの中打ち。
 「く」の字形に曲がったこの畝の向こう半分に金時インゲンを蒔いた。1本しか残っていないので、中打ちはなし。おそらく、8月後半にはソバ畝になるだろう。
 左の畝は、くらかけ豆。その左が黒豆。里芋類も見える。
 金時インゲンはほぼ全滅状態。以前、畑で同じ頃に蒔いたことがあるが、この時も発芽状態が悪かった。たしかそのときも播種してから雨が続いたように記憶している。今回の場合、発芽しなかったものも多かったが、発芽したものも立ち枯れてしまった。結局残ったのは1本だけ。蒔いたのは14×3×3=126粒だから、最悪の条件で播種したということになろう。来年は播種期を変えてみよう。

 それに対し、アズキは相変わらず順調。アズキ畝の中打ち[中耕]をする。土はがちがちで三つ鍬が刺さりにくい。田んぼの土なので、長雨のあと、表面だけでなく、その下まで固まったようである。地中は酸素不足の状態だったと思われる。それがインゲン全滅の原因のひとつかもしれない。アズキは2回ほど畑で作ったことがあった。一回は夏アズキを自然畝で作った。もう一回は秋アズキ(今回も秋アズキ)を普通畝で作った。夏アズキは順調に育ちつつあったが、自然畝に繁茂する草の管理がうまくいかず、失敗。普通畝のアズキもやはり草に埋もれてしまい、こちらは生育状況が悪かった。また、いずれも実に虫がついた。今回は栽培場所を田んぼに移して再再度挑戦。


黒豆の元寄せ
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黒豆の中打ち、元寄せ。
 ついで、黒豆の畝の中打ちと元寄せ[土寄せ]。強い日差しのもとで、水を補給しながらの作業だが、息があがり体の動きが鈍くなる。ひとくぎりついたところで時間を確かめると11時。熱射病になりそうな体感だったので、ここで作業を切り上げた。

 学校に行く途中で、アルコール分0.00%の《ビール》を購入。午後はサラリーマンとしての仕事をするので、ビールを飲むわけにはいかない。ノンアルコール・ビールは、ビールだと思って飲むと不味いが、清涼飲料水だと割り切れば、のめる。ところで、0.00%と謳ってあるが、小数点第三位までいくとアルコール分が検出される、ということだろうか?
村便り:2010年07月19日(月) (半白キュウリあるいは固定種について、ショウガの元寄せ)
投稿日:2010-07-23(金)

 今日は祝日「海の日」。休日なので一日野良仕事をするのが通例だが、今日は午前中だけ。昨日、やり残した作業を片づけた。

 作業のひとつは、プラグトレイへの種まき。キャベツ、キュウリ、ベトラーヴ(ビート)を蒔いた。キュウリの種まき限界は7月終わり。それ以降に蒔いても、気温の下がる時期になるので、収穫が期待できない。今年の最後のキュウリは四葉キュウリ。それに加えて自家採種の半白キュウリを蒔いた。

プラグトレイに種まき
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(なんてことない画像ですが)プラグトレイに種まき。
半白キュウリ
 半白キュウリは去年か一昨年から本来の形質とは違うキュウリが成りだしたので、去年夏、古い種を蒔いて、本来の形質を保っている(と思われる)種を採った。ところが種採り用に残した果実には種があまりなかった。そこで今夏、再度種取りを試みることにした。半白キュウリの種は、最初は、或る大手の種苗会社のものを購入した。当時、その会社は半白キュウリは固定種を販売していた。ところがここ数年のカタログにはF1種[一代交配種]しか載っていない。F1種は自己採種しても、次世代は、親と同じ形質のものとなるとは限らない。インターネット上で探せば、固定種の半白キュウリは手に入るとは思うが、自分で採種したい。自家採種を続けていくと《てつがく村半白キュウリ》なる品種ができあがるかもしれない(笑)

ベトラーヴ(ビート)の育苗
 ベトラーヴ[綴りは betterave で、仏語。 英語では、ビート beet。]を育苗するのははじめての試み。今までは直播きしてきた。アカザ科の野菜で、全体が赤紫色。茎の根元が肥大して、それをサラダとして食べる。色を除けば、ホウレンソウにそっくりである(ホウレンソウもアカザ科)。ホウレンソウは密に蒔くが、ベトラーヴは肥大した茎を食用にするので、3-4cm間隔に蒔き、最終的に株間、6、7cmに間引く。間引き菜はホウレンソウのように食べられるが、わが家では食用にしない。

 ホウレンソウ同様、ベトラーヴは発芽しにくい。ひとつは発芽抑制物質が種についており、また、種の殼が硬く吸水しにくいからである。そこで蒔く前に1昼夜、水に浸す。それでも発芽が遅れたり、発芽率が低かったりする。発芽が遅れると、草の方が先に伸びる。また発芽率が低いと、蒔く種の数がホウレンソウと違い少ないので、期待した株数が確保できない。そこで、移植栽培をしてみてはどうだろうか、と最近ふと考えた。収穫したものは赤紫の蕪[rave]ではあるが、アブラナ科の蕪と違い、肥大した根ではなく肥大した茎である。根菜類は移植栽培には向いていないが、茎の肥大なら問題ない。実際、玉葱も移植栽培する。ということで、移植栽培に挑戦してみた。


ショウガの追肥、元寄せ
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ショウガの追肥、元寄せ。
 左はヤーコン。
ショウガ
 また、ショウガの追肥と元寄せをした。ショウガの栽培は今回で二回目。最初は、百姓を始めたころ。だから、今回ははじめての栽培みたいなもの。

 種を冷床で芽出ししてから、植えつけた。どこかで不手際があったのだと思うが、定植してから芽を出したのは少数で、大部分の種は腐ってしまった。ともかく残ったのを育てて、来年、再度挑戦するつもりである。

 (ブログによると、ムーさんもショウガを作っているそうだが、何かアドバイスをいただけないだろうか…)

(2010-07-24(土)投稿)
村便り:2010-07-18(日) (梅雨明け直後の農作業)
投稿日:2010-07-22(木)

 今朝の新聞には、梅雨は7月17日に明けたとみられる、との気象庁の発表が出ていた。
7月16日の「村便り」では、「昨日で梅雨はほぼ終わり」と書いたが、実際は、16日には広島県庄原市で集中豪雨があり土石流が発生して被害が出た(中国新聞の関連記事へ)。

 梅雨明け直後は一年で一番暑い時期である。それゆえ、野良仕事が一番きつい時期でもある。しかし、今日はいろいろな作業を予定して詳細なスケジュール表を作った。梅雨前線が南下して梅雨の中休みとなった一週間のあと、今度は、7月10日から7月14日にかけて降り続いた梅雨末期の豪雨のため、作業が溜まっていたからである。むろん全部こなせるとは思わなかったが、スケジュール表を作れば、効率よく動けるだろうとは期待した。

トマトとニガウリ
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トマトとニガウリ。
 トマトは記事で言及した調理用トマトではなく、普通トマト。こちらは主枝一本に整枝する。向こう側がニガウリ。
 まずは、自然畝に定植したあと草を刈らずにいたトマト(調理用トマトと普通トマト)とニガウリの畝の草刈りをした。調理用トマト(品種名ば「エスクック・トール」)は旺盛に育ち、実もその勢いに比例して数多くついている。ミニトマトは整枝せず放任栽培するが、調理用トマトもほぼ放任である(第一果房直下の側枝は残して、それより下は除去するだけの整枝)。だから、枝分かれして繁るが、実はどの枝にもつく。果皮は硬く、果肉は水分が少なく、さらに甘味も少ないが、作りやすい品種である。3月25日に温床育苗を始め、5月28日に遅れ気味の定植をした。いま、やっと実が色づきだしたところである。

 ニガウリはまだ雄花だけが咲いている状態。4月4日に温床育苗を始め、5月28日にこれも遅れ気味の定植をした。収穫できるようになるのは8月になってからか。



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井戸横の蛇口。ここから畑にホースを伸ばす。右側のホースが前の畑用。左側のホースが横と裏の畑用。

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ピーマンのところまで伸ばしたホース。
 ピーマンは3月25日から温床育苗を始め、6月25日と7月2日に定植(合計、20本)。普通ピーマンは苗が育たず、定植したのはほとんどがパプリカ(カラーピーマン)。色は、赤と黄。
 ついで、灌水用のホースを井戸のポンプから、前の畑と横の畑に伸ばした。前の畑は、ナスと甘トウガラシ類の灌水用、横の畑はピーマンとアスパラガスの灌水用。同時に、それらの野菜に追肥をした。後日、今度は、横の畑のトマトとニガウリ、裏の畑のキュウリのためにホースを伸ばすつもりである。(「前」、「横」、「裏」は屋敷に対しての位置関係。)

 作業は8時半に始めたが、ここまで作業を進めると昼すぎになった。小屋で昼食。シエラカップに缶からビールを注ぐ。汗が流れた体の渇ききった喉に、冷えたビールはじつにうまい。至福の瞬間である。でも、まさしく瞬間。いったん体に入ったアルコールは食後の、炎天下での作業をいっそう辛くする… それが分かっていても、やはり飲むのが飲兵衛ということか。


定植した大豆
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定植した大豆。
 向こう側、1ガンギに2本植えてあるのが黒豆(丹波黒大豆)。黒豆は大きくなるので株間を十分にとる。
 こちら側、1ガンギに3本植えてあるのが、青大豆とくらかけ豆。
 午後は大豆の定植。今年は大豆は、黒豆、青大豆、くらかけ豆。黒豆は6月26日に64ポット(1ポットに1粒)に蒔いた。しかし、雨続きのため、種が腐ったり、発芽したところをナメクジにやられたりして7月9日に定植できたのは38ポット分。苗が育たなかった24ポットには7月1日に蒔き直し、青大豆とくらかけ豆を7月4日に蒔いたとき、さらに8ポットに追加して蒔いた。今日、定植したのは、追加蒔きした黒豆の22本(前回のと合わせると今年は60本)、青大豆53本、くらかけ豆59本。

 午前中は昼のビールのために水分を摂取するのを控えていたが、昼下がりの太陽の下では体に《冷却水》を補充しなければ熱射病になる。午後の前半で2リットルの水がほぼなくなった。この時期、水は一日3リットル飲む。今朝、2リットル入りの水を2本買おうかとためらったが、1本だけにした。次回からは2本用意しなければならない。


耕耘
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7月9日、休耕田の耕耘。
 雨こそ降っていないが、梅雨空である。
大豆定植と里芋の元寄せ
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次の日(7月10日)、黒豆の定植と、里芋類の草取り、中打ち[中耕]、元寄せ[土寄せ]をした。里芋類は、八つ頭、普通の里芋、エビイモ、タケノコイモが育っている。
金時インゲンの発芽状況
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金時インゲンの発芽状況。7月18日。
 こちらから向こうに、3株(1株3粒)蒔いた。この時点で完全に発芽しているのは1粒だけ。
アズキの発芽状況
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アズキの発芽状況。7月18日。
 3株とも、少なくとも2粒発芽している。
 梅雨末期の雨が始まる前、7月9日に休耕田をトラクターで耕耘した。大豆の定植、および金時インゲンとアズキの播種のためであった。その暇で雨の降らない日が数日続いたが、梅雨時期の田んぼの土は水分が多い。びっしり生えた背丈の低い草を埋め込み、なんとか畑にした。そして翌日、定植と播種。大豆は強いので、定植してしまえばこちらのものである。ところがインゲンとアズキ、とりわけインゲンの発芽状況が気がかりだった。播種した次の日から雨続き。田んぼに作った畝は水が滞りやすい。比較的大粒の金時インゲンの種が腐ってしまわないかと心配した。発芽状況を確かめると、案の定、インゲンはかんばしくなかった。一カ所に3粒蒔いたが、まったく発芽していないところもある。それに対し、アズキは良好。こちらも一カ所に3粒蒔いたが、どこも2粒は発芽している。

 予定した作業の半分もできなかったが、17時過ぎると、根気が続かず、作業を終了した。
村便り:2010-07-16(金) (稲の追肥)
投稿日:2010-07-18(日)

 梅雨明け宣言は出ていないが、昨日で梅雨はほぼ終わり。

稲追肥
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稲の追肥。
 色の抜けた稲。画像の真ん中あたり、周りに比べて黄ばんだところが見える。田植えから40日が経っている。
稲の追肥
 一週間ほど前から気になっていたことがあった。このごろ稲の色が悪くなった。肥料切れのせいかと思われる。昨年と一昨年は、田植え(昨年は6月6日、一昨年は6月1日)から穂肥の時期(わが家では、8月はじめになる)まで、追肥はしなかった。農協が配る稲作暦では、ヒノヒカリは田植え後1ヶ月弱で追肥を施すことになっている。しかし、私はその標準的な暦に機械的に従うことはしないで、稲の色を見て判断することにしている。基本的な方針としては、葉茎の色が抜けない(色が黄緑にならない)限り、追肥はしない。したがって、元肥(標準量の8割方)と穂肥(標準量)の二回が私の施肥の基本である。ところが、色抜けが広がっている今年の状況では追肥をせざるをえないのではないか、と思案していた。結局、梅雨の終わりの大雨が過ぎた今日、追肥をすることにした。

 そのため早めに仕事から退出し、農協で肥料を購入した。


アキシマインゲンの播種
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アキシマインゲンの播種。
 この32のポット(1ポット、1粒蒔き)からいくつ苗がとれるだろうか。
アキシマインゲン
 7月半ばにはやろうと、前から決めていた農作業がひとつある。アキシマインゲンの播種である。一昨年(2008年)、インターネットで知り合った方からいただいた種をはじめて蒔いた。したがって、今年は3回目の播種である。昨秋は採種に失敗して、採れた種の状態がよくなく、また数も少なかった。今年こそは採種をきちんとおこなうつもりで、この時期に播種を決めた。この時期に蒔くと、8月終わりか9月始めから収穫が始まる。気温が下がる時期なので、収穫初期のころの莢から採種しないとうまくいかない。完熟しないのである。(去年の失敗からえた教訓。)そこで、稲の追肥の前にアキシマインゲンの種蒔きをした(ポット育苗)。蒔いたのは、昨年採種した種を12粒、一昨年採種し昨年播種した種の残り(ただし形が悪い)を10粒、一昨年いただいて播種した残りを2粒の合計32粒。さあ、どれだけ発芽するやら…

 稲の追肥は、時期を考えて、標準量の3分の2を撒布することにした。去年休耕し今年は稲を作っている田んぼだけは、また稲が青い。休耕した跡に作ると、往々にしてよくできる。休耕田には里芋類やソバを作ったりするのだが、一年のうちに地力を回復するのだろうか。そこで、その田んぼだけは追肥しないことにした。


自然流アイガモ農法
 アイガモがよくやってきていた田んぼにも入った。アイガモは田植え(今年は6月5日)から一カ月はよくやってきていたが、それ以降は飛来する回数と羽数が少なくなった。追肥を撒いているとたまたま一羽がやってきた。しばらく畦にいたが、私がいるためか、餌探しはすることなくやがて飛び去っていた。田んぼの周りから見て分かっていたことだが、田んぼのなかを歩き、あらためて、アイガモたちの徹底した除草におどろき、またうれしくなった。草(とくにホタルイ)の繁茂が気になり、以前、この田んぼを這った[田の草取りをすることを、「這う」という]ことがあるが、一部しか除草できなかった。それからはホタルイはこの田んぼではびこるままになっていた。アイガモたちの《仕事》ぶりを確認しながら、また来年もやってきてくれるだろうか、また、他の田んぼの草も食べてくれないだろうか、と虫のいいことを思った。

アスパラガスの夏芽
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アスパラガスの夏芽。
 夏芽が出始めた6月25日の画像。
 畑に戻り、ズッキーニとアスパラガスを収穫。ズッキーニは雨続きのせいか、大きくならず、しかも先の方が腐ったりする。それに対して、アスパラガスは《雨後の筍》のようにたくさん採れた。一昨年の春、種から一年間育てた苗を24株、定植した。去年から収穫を始めたが、春芽と夏芽が収穫できるので、重宝している。
村便り:2010-07-03(土) (カモ)
投稿日:2010-07-03(土)

 代掻きのころからわが家の田んぼで、いままで飛来してきたことのない鳥を見るようになった。最初は2羽、3羽でやってきて、田んぼのなかを歩いたり泳いだりしていた。おそらくは毎日やって来るだろう、と思われるくらいの頻度で見かけた。しかも、いつも同じ田んぼである。

カルガモ
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カルガモ?
田植えの二日後(6月7日)の画像。
 鴨の類だろうとは推測できたが、種類を特定するため、デジカメでとった姿を鳥に詳しい人に見てもらった。カルガモだろう、ということになった。今の時期、姿を見せるカモは留鳥であるカルガモだけである。画像で分かる特徴もカルガモのように見えた。

 カモは田んぼで水草を食べていると思われた。実際、そのうち、草の根が畦際に流れついているのが確認されるようになった。田んぼのなかの草を人為的(鳥為的?)に抜かなければ草の根は流れつかない。

ホタルイとオモダカ
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ホタルイとオモダカ。
畦際に流れついたもの。左の2本がホタルイ、右の3本がオモダカ。コンクリート畦の向こうが田んぼ。根が流れついているのが見える。
 この田んぼにはホタルイとオモダカが多い。私は除草剤を、田植え後一週間たったころに散布するが、その頃はまだその二つは発芽していない。除草剤の駆除対象にはなっているが、薬の効き目がなくなったころ芽を出すので、効かない。手で抜いて除草を試みたこともあったが、続かなかった。その結果、タホルイとオモダカが繁茂する田んぼになってしまった。カモはどうもその二つが発芽したところを狙っているようである。アイガモ農法を発案した人は、こんな光景にヒントを得たのかもしれない。とすれば、さしずめカルガモ農法か。野鳥を《使う》ので《自然農法》でもある。(なお、アイガモは、マガモとアオクビ[青首]アヒルの交雑種である。)

アイガモ
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アイガモ?
田植え後、約一カ月。
 最近、やってくる鴨の数が増えたように思えた。昨日もいたのでデジカメに姿をおさめ、現場で数を確かめた。8羽だった。あとから画像を確かめると、以前とは違うカモが写っていた。マガモ、アイガモ、青首アヒルのいずれかのように推測された。マガモはいまの季節は日本にはいない。また首の長さからもマガモではないようである。飛翔能力からすればアヒルの可能性も否定されるから、アイガモだろう。アイガモ農法で使われたものが野生化したのだろうか。村ではアイガモ農法をやっていると聞いたことはないので、おそらくは近隣の地域からやってきたのだろう。しかし、毎日姿が見えるということは村に定住しているのかもしれない。

 草取りをやってくれるのはうれしいことである。しかし、人工的な交雑種が野生化したとすれば、ある種の環境汚染である。アイガモ農法で使ったカモを放鳥することは禁じられているらしいが、放鳥を完璧に阻止することは無理だろう。遺伝子組み替え作物に関しても、やはり同じこと。カモを見ながら、複雑な気持ちである。(他方で、奴ら、ネギを背負ってきてくれないかな、と口の中で涎を流しているので、その気持ちはさらに複雑になります…)
鳥の卵
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おまけ:鳥の卵。
去年の8月初め、田んぼの中で見つけた鳥の巣。
 てつがく村の
  ひろば(BBS)
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