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村便り:2009-11-28(土) (タマネギの定植)
投稿日:2009-11-28(土)

 いま気になっている農作業は、米の脱穀、タマネギの定植、蕎麦の脱穀、秋ジャガの掘り上げ、ヤーコンの掘り上げ。そのなかでも、米とタマネギと蕎麦が強く気になっている。

蕎麦のテント
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蕎麦の雨よけテント。(11月23日)
 休耕田(3畝)に今年は里芋と蕎麦を作った。スクモ[もみ殻]が撒いてあるのは里芋の畝。スクモは防寒用である。
 
タマネギの定植
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タマネギの定植。
 右の畝は白菜。左の畝は、来年2月タマネギを定植予定の畝。
 
小さい苗
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苗床に戻した小さい苗。
 蕎麦は10月23日に刈り取りして、まだ畑においたまま。11月9日には、島立てしていたものを一カ所に集め、そのうえに青いビニールシートで屋根を掛けた。雨対策である。そのままて今に至っている。

 米は稲架にしたまま、脱穀の機会がつかめぬまま、いまでも田んぼで寒々と稲架に掛かっている。籾が乾き切るか、と思うと雨が降り、いつまでも所定の水分量にならない。脱穀は14.5%から15%の水分量のとき、と言われるが、16%を切れば脱穀できる。その程度の水分でないと、梅雨をこして保存するのがむずかしいらしい。米の味は水分の多い方がいい。

 ということで、今日は午前中、タマネギの定植をした。畝は一週間前に作っていたので、再度、鍬で起こし整地してから定植をした。毎年のことであるが、タマネギ苗は草の中に埋もれて生育がいまひとつよくない。結局、300本ほどを定植し、残りの小さい苗は苗床に戻した。この苗は来年2月に定植予定。

 苗は小さすぎると単独では寒さに負けてしまう。そこで、小さい苗はまとめて苗床に置く。また、2月始めに定植すると、6月はじめ、11月に定植したものと同時期に、小さめではあるが収穫できる。

【タマネギの定植に関する参考記事】

村便り:2006-11-25(タマネギの定植)
  定植の仕方について。

村便り:2007-11-24(土) (タマネギ定植)
  定植する苗の大きさについて。
村便り:2009-10-29(木) (稲刈り)
投稿日:2009-11-28(土)

 今年は、平日は休暇をとり、10月29日(木)、10月30日(金)、10月31日(土)、11月2日(月)、11月5日(金)の五日を使ってウルチの稲刈りをした。平年に比べて遅い稲刈りである。11月に入ってから稲刈りをしたのは初めてである。そのわけは、まず田植えが遅かった(6月6日)こと、ついで、なかなか梅雨が明けず、夏の日照時間が少なかったこと、さらに、熟期がどんどん日の短くなる時期にさしかかったので熟するスピードが落ちたこと、と考えている。

 いくつかエピソードを記しておく。

磁石になった稲架
稲架
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稲架。
 稲架の立て方は以前の記事で説明したような気もするが、ここであらためてする。
 私はナル[稲架の横木で、孟宗竹を使う]は9mの長さにしている。
 ナルは5カ所で支える。両端と真ん中は3本の、残り2カ所は2本の、杭[足]を使う。両端は2本を地面に垂直に立て、残り1本をナルの外側の方向に立てて、2本の支えとする。真ん中の3本は、三角錐を構成するような仕方で立てる。2本のところは、2本を地面に垂直に立てる。
 杭は、杭同士が交差したところを縄で三重巻きにして締める。締める高さは自分のみぞおちあたりにする。高いと稲を掛けるとき、稲を持ち上げなくてはならないのでやりにくい。低いと稲が乾きにくい。
 ナルと杭は結びつけない。稲を掛けるにしたがって、稲の荷重によってナルは杭に固定される。また、ナルは真っ直ぐではないが、杭の方は、ナルが真っ直ぐであると想定して縛る個所を一定の高さにする。ナルは竹なので、稲の荷重でたわみ杭に固定される。
 稲を掛けるとき、最初は杭の形が崩れないように注意する。稲を掛けると、荷重によって杭は形が固定し、また地面にめり込んで、安定する。
 去年の稲刈りの途中から思いついたことであるが、今年は稲架をすべて南北方向に立てた。すると下げた稲の両側に同じ時間だけ日が当たり、均等に乾燥する、と思われるからである。南北方向にすると、正午には稲架の影が稲架の真下に細く伸びるはずである。実際、磁石を使って方角を決めたので、そうなった。今年は9mの稲架を17(稲架はどう数えるのだろうか?)立てた。まわりの田んぼでは、稲架は田んぼの形状にあわせて思い思いの方向に向いているのだが、わが家の田んぼの一角だけは、すべて同じ方向に向いている。それを見て、稲架が磁石になった! と一人で悦にいった。


援農(?)
鳴門金時
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サツマイモの品種は鳴門金時だと思う。最初は苗を購入したが、以降は自家育苗しているので、品種名の記憶が定かでない。
 11月1日(日)は弟家族が手伝いに来た。弟の奥さんと、娘の二人である。昼頃から降雨の予報なので、せっかくの手伝いだが、稲刈りはやらなかった。稲を刈っても、稲架掛けの時になって雨が降ってきそうだからである。その代わりイモ掘りをした。サツマイモは二人にまかせた。品種は鳴門金時(たぶん)なので、皮が鮮やかな深紅である。二人にはその鮮やかさは印象的だったようである。ついで、里芋を掘りに休耕田に行った。4株掘ったが、私は少し驚いたのだが、彼女たちが掘り出したままの里芋の姿を初めて知った、ということであった。昼間、弟の娘が作った昼食を一緒に食べていると、はたして雨になった。


稲架足が折れる
倒れた稲架
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倒れた稲架。
 11月2日(月)の朝、稲架がひとつ傾いていた。稲架杭(稲架足)が二本折れていたのである。杭にはいろいろな木が使ってある。そのなかでも松が折れやすいようである。折れるのは内部を虫が食いもろくなったため。折れにくい、すなわち虫の入りにくい木もある。杉とかねじり木がそうである。杭の状態を確かめてみるためには、杭を地面に打ちつける。もろい杭は折れてしまうか、グキッといった音を立てる。そのような音を立てた杭は今度は強く打ちつけると折れてしまう。私自身は杭にするため山に木を伐りにいったことはない。だから杭はずいぶん年数が立っている。そのうち杭が足りなくなってしまうのではないか、と心配している。今は金属製(鉄製ないしアルミ製)の杭がある。それを購入するか、自分で木を伐りにいくか、あるいは、他家で使わなくなった杭を譲ってもらうか、そんなことを考えている。

 稲架は傾いていたが、まず稲を刈ってからにしようと思い、昼前まで稲刈りを行った。昼前である。近所の田んぼで脱穀後の作業をしていた人が、解体した稲架のナル(稲架の横木)の竹を携え、どうして稲架を起さんのんない、と言いながらやってきた。その人はナルが折れたため傾いた、と思っていたようである。それで自分の家のナルをもってきたのである。ナルではなく足が折れた、と説明すると、そうか、と返事し、稲架をなおすのを手伝うから、代わりの足をとって来い、と言って、傾いた稲架から稲を下ろし始めた。私は、屋敷まで帰り、杭をもってきて、その人に手伝ってもらいながら稲架を掛けなおした。

 その人は杭を藁縄で結びながら、「わしゃビニール紐を使う。[藁縄と違い]ギュッと締まる」と説明した。私もビニール紐の方が扱いやすいのは知っている。しかし、あえて藁縄を使っている。生産過程に、その過程に異質なものを、できるだけ持ち込みたくないからである。ビニール紐の助言はだから、聞き流したが、杭の縛り方、杭の立て方に関しては学ぶことがあった。



虹
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虹。
11月2日、16時50分。
 この日は、前日の雨のあと寒気が入り、しかも風の強い日だった。まさしく冬の天気であり、今年の稲刈りの遅れを肌で感じた一日であった。夕方、太陽が低くなったころ、仕事の最中、ふと北西の方向を見ると虹がかかっていた。地上から高い空に向かって、虹は弧を描きながら伸びていた。束の間、虹は消えた。その束の間にその方向へ目を向ける。偶然以外のなにものでもない。あるいは、虹が呼んだのかもしれない。夏の間、大気にのぼっていた水が次第に冷えて地面に降りてくる季節に、それに逆らうかのように、地面から天空にのぼる己の姿を見せるために。

 遅い稲刈りはともかく済んだ。これからは気温が下がり、晴れがなかなか続かない。籾が乾きにくく、脱穀は遅れるだろう。
 てつがく村の
  ひろば(BBS)
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