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村便り:2008-03-21(金) (人参・大根畝の準備)
投稿日:2008-03-22(土)

 3月に入って早起きに努めている。冬の間は早起きしても外は暗い。おまけに寒い。だから、いきおい布団のなかに長くとどまっていることになる。ところが3月にもなると朝早くから外が明るくなり、寒さも和らぐ。さらに、農作業がしだいに忙しくなる。冬の間は週末しか畑や田んぼに行かなかったのが、これからは週日でも朝や夕方に、見回りや簡単な作業のために立ち寄ることが多くなる。早起きはそういった事情のためである。


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 従姉が畑で手を叩いていた。「なんで手を叩きよん?」と私が尋ねると「ヒヨがおるんよ」と彼女。手を叩いてヒヨを追い払っていたのである。2月頃からヒヨがやってきて南天の実をついばみ、畑を荒らす。畑での彼らの好物は葉っぱ。菜っ葉類やホウレンソウを食べる。集団でやってくるのもあり、彼らの食べ方はすさまじい。速いし貪欲に食らう。人間様の食べ物がなくなる。ヒヨの食害は年によって波がある。春になっても南天の実がきれいに残っていることもある。
 画像は白菜。結球せずに薹が立ったものだが、ヒヨは葉っぱも薹も食べている。一番外の葉だけが、おそらくはヒヨに踏みつけられ、地面にへばりつきながら残っている。
土を起こした畝
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土を起こした畝。あたりはもっと暗かったが、デジカメが少し明るくとって《くれ》(← お節介野郎! ← [デジカメ曰く]お前の腕が悪いだけ)た。まあ、映像のぼやけが暗さを表現しているか…
 今朝は早起きして畑で作業をしようと思っていた。しかしまだ早起きが習慣付いていないので、しかも、子どもがすでに春休みに入っていて家族は朝はゆっくりとしているので、いったん目覚ましで起きたものの、また寝入ってしまった。昨夜の予定では、朝作業をして昼近くに職場に行き、それからはサラリーマンとしての仕事をするはずであった。いまは授業のない春季休暇中(休暇中なのは学生であり、教職員はその間も勤務をする)なので、融通をきかせた時間の使い方ができる。いったん職場に行って机の前に座ると、午後なり夕方なりに農作業をしようと思っていても、ついつい腰が重くなる。そこで、週日に農作業をするとしたら、朝がいい。昨夜の予定は、そのような心の動きを計算に入れたものであった。

 朝寝坊したので予定変更。まずサラリーマン、ついで百姓の順で一日を過ごすことにした。百姓仕事は、人参と大根の畝を作る作業である。春分が過ぎたのでもう種蒔きをしなければいけない。天気予報によれば日曜日は雨。畑が農繁期になる春のこの時期、一週間周期くらいで定期的に雨がやってくる。雨と雨の合間にうまく農作業を入れないと農作業がどんどん遅れてしまう。日曜日の雨を考えると、どうしても今日、作業をして土曜日に種蒔きをしなければならない。午前中から午後の早い時間でデスクワークを終えると、畑に向かった。

 畑に着いてまず温床の世話をしたり、鍬の柄を修理したりしているうちに時間を食ってしまった。畝で草取りをはじめたのは4時ごろだった。草取りは単調で時間がかかる。草取り鎌を使って、ひたすら黙々と、といった感じで作業を進めた。草を取ると鍬で土起こし。土が乾いていれば耕耘機で耕すことができるが、人参畝は水気の多いところであるうえに、水曜日には雨が降っている。まだ土は水分を含んでいるので、耕耘機のロータリーでかき回すと土をこねるようなことになる。鍬で起こしたのは、そういった事情からである。四つ鍬を土に打ちいれ、柄を前に押して土を起こし、起こした土塊を鍬で持ち上げるようにして上下をひっくり返す。これも単調で根気のいる仕事である。作業が終わったのは暗くなった夕方の6時半であった。明日は、肥料を撒きもう一度耕してから種蒔き。
村便り:2008-03-20(木) (第二温床、カブトムシ幼虫の《移住》)
投稿日:2008-03-21(金)

 昨日は本格的な雨。1月、2月と雪が多かったせいか、本当に久しぶりに雨を見たような気がし、同時に、季節が確実に変わったことを感じた。

 春分の日の今日は、午前中は家にいた。畑や田んぼでの作業も気になったが、昨日の雨量では足場は悪いはずである。そこで、滅多にやることのない農業関係の出納簿を整理することにした。出費で大きいのは農機。一昨年から稲作を委託なしにやるようになったので、一昨年が田植機、去年が藁カッターを購入。いずれも中古だが、わが家程度の規模の農家としてはこたえる出費。畑作であれば、大規模農家でないかぎり、農機は耕耘機で対応できる。しかし、今どきの稲作は、いくつかの機械を揃えなければ、できない。出納簿を見ながら、高くつく米だとつくづく思う。わが家の場合は、それでも、趣味だ道楽だと思い切ってしまえば済むが、専業農家の場合は、わが家よりはるかに合理化はされているだろうが、やりくりは大変なんだろうと想像する。

トマトの発芽
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 発芽したトマト。画像のほぼ中央、つぶれた逆U字型の芽がそれ。

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 適温に保つため換気している温床。トンネルの両端を開けて換気している。
 ビニール内でコモが被せてあるのはナス科の野菜のポットがあるところ。保温のため。発芽後は取り除く。
第二温床
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 枠組みができた第二温床。
 向こう側が第一温床。夕方になったのでトンネルの両端は閉じてある。
 手前の藁などが見えるところが、《移住》させたカブトムシの住処。もう少し堆肥を追加してやろうかと思う。
満開の梅
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畑の梅はほぼ満開。
 午後は3時頃から畑で作業。

 まずは温床の様子を確かめる。

 この時期、昼間は日が差すとビニールトンネル内の温度が上がりすぎるので、トンネルの裾を開けて風を通してやらなければならない(35℃より上がらないようにする)。しかし、私は通いの農家でいつも温床の様子を見張っているわけにはいかないので、そういった世話はわが家の畑の横に住んでいる従姉に頼んでいる。

 キャベツ、スイートコーン、レタスは多くが発芽していた。ナス、ピーマン、甘トウガラシ類、トマトでは、トマトに発芽しているポットが二、三あった。いま挙げたナス科の野菜では、トマトが一番低温で発芽しやすいので、順当な発芽順位か。播種から4日後にすでにナス科の発芽が確かめられたことは、第一温床での育苗開始を今年から、三月はじめだったのを三月半ばに遅らせた効果が出た、と言うべきだろう。

 作業のメインは第二温床の準備。まず、去年の残骸を整理しなければならない。この温床で昨春踏み込んだ藁はそのままにしておいたが、2月に確かめたところ、カブトムシの幼虫らしきものがいた。今日はカブトムシなどに《詳しい》子どもを連れてきたので、《鑑定》してもらうことにした。間違いなくカブトムシだ、と言う。子どもは小屋から昆虫飼育箱をとってきて、幼虫を数匹そのなかに入れた。カブトムシの幼虫は堆肥ごと別の畝に《移住》させてやることにした。一緒に作業した子どもは、大きな幼虫が出るたびに歓声をあげた。子どもによると30匹はいた、とのこと。堆肥の中で夏まで成長して無事成虫になればいいが…

 温床の枠を作ったところで今日の作業は終了。
村便り:2008-03-18(火) (子芋の掘りあげ)
投稿日:2008-03-19(水)

 午前中、里芋類を掘りあげた。4月始めに温床で芽出しを開始する準備である。

 例年3月15日頃に、スクモ[もみ殻]をかけて畑(休耕田)で囲っていたものを掘りあげ、二週間ほどトロ箱で保管する。その間に、弱った芋は腐り、元気なものだけが残る。それを温床に伏せて芽出しをする。

掘りあげた里芋
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 掘りあげた里芋。
 右からふたつのトロ箱に入っているのが、子芋。左上が京芋、その下が八つ頭。
 父の時代から里芋は子芋[主として子芋、孫芋を食用にする品種で、普通「里芋」と言えばこれを指す]しか作っていなかったが、近年、品種を増やした。まず八つ頭。次に、インターネットの友人からいただいた京芋。両者の間に、やはりインターネットの友人からのエビ芋も栽培したが、これは失敗(種芋の保存がうまくいかなかったため)。主力は子芋であるが、品種が多ければ、味の個性が楽しめる。それに家族はジャガイモも含めて芋類が好きなので、作り甲斐がある。

 いずれの里芋も小振りだった。栽培に手間をかけなかったためである。毎年、植え付け時(5月初旬)までは、今年こそ手間をかけてやり太った芋を作るぞ、と意気込んでいるのだが、これも毎年のことであるが、結局は草のなかに埋もれさせてしまう。里芋は草に囲まれると、地上部が萎縮してしまう。これでは大きな芋はできない。

 掘りあげながら、よし今年こそは、と決意を新たにしたのだが、さあどうなるか?

【追記】

 3月15日に温床で育苗をはじめた野菜のうち、キャベツとスイートコーンがはやくも発芽しかけていた。

村便り:2008-03-15(土) (温床育苗開始、ジャガイモを伏せる)
投稿日:2008-03-17(月)

播種(温床育苗):ナス、甘トウガラシ類(万願寺とうがら、伏見甘長とうがらし、ひもとうがらし)、ピーマン、パプリカ(赤・黄)、トマト(普通トマト、黄トマト、調理用トマト)、スイートコーン、キャベツ、レタス
芽出し:ジャガイモ(男爵、メークイン、出島、普賢丸、roseval系)


 温床育苗のための種蒔き(冒頭の栽培記録参照)。やっと春の農作業が本格的に動き出した。


地温計
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踏み込んだ藁に差し込んだ地温計。
 温度計と違い、地温計はすぐに反応する。40℃近くを示しているのがお分かりだろうと思う。
温床に並べたポット
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温床に並べたポット。
ジャガイモ種
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伏せ床に並べたジャガイモ。
 手前から、男爵、メークイン、出島、普賢丸、roseval系。出島と普賢丸は早生の春秋兼用種。
 朝、温床の温度を地温計で測ると、40℃あった。木曜日に踏み込んだ藁が発熱(発酵)をはじめている。予定通りであった。

 温床での育苗はビニール・ポットを使う。ポットは、スイートコーンとキャベツは7.5㎝ポット、残りは6㎝ポットを使った(寸法はポットの上面の直径)。6㎝ポットを使う野菜は、レタスを除き、育苗の途中で一度、大きいポットに植えかえる。スイートコーンとキャベツは定植まで同じポットで育苗する。

 1ポットの播種数は大部分が2粒。値段の高い一部の野菜(調理用トマトと大玉トマト)は1粒。

 ポットに詰める土は農協で購入した野菜の育苗土(値段は20kg入りで900円余り)を使う。6㎝ポットを225個、7.5㎝ポットを40個、土詰めした。慣れた単純作業ではあるが、根気のいる作業である。

 播種したポットは稲の育苗箱に並べて温床に入れる。ここまで、正確に時間を計ったわけではないが、4時間はかかったのではないだろうか。

 温床の作業が終わると、ジャガイモを伏せた。「伏せる」とは、仮床で芽出しをする作業を言う。ジャガイモ種は過湿になると腐るので、畝を浅く掘り下げてからジャガイモを並べ、その上から種が隠れる程度に土をかぶせる。さらにその上に藁をかぶせると、作業終了。

 予定の植付け作業が終わるとまだ明るかったので、暗くなるまで細々した作業を片づけた。
村便り:2008-03-13(木) (荒起こし、温床での藁の踏み込み)
投稿日:2008-03-17(月)

 休暇をとって農作業。朝10時半に屋敷に到着。

ダブの荒起こし
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ダブの荒起こしが終わったところ。
休耕田の耕耘
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休耕田耕耘。
 トラクターが出ようとしている田んぼには里芋類を栽培する予定。この田んぼの三分の二にはもち米を作り、残りに里芋類を作る。右下の田んぼには豆類と蕎麦を栽培予定。
 まずダブ[湿田]の荒起こし。昨秋の稲刈り後やっと第一回目の荒起こしをした。ダブはウワコウダ[傾斜地にある田んぼの、高い側に寄っている部分]が深い。だから、トラクターを入れる前に歩いて、足の沈み具合でぬかるみ状態を確かめる。ぬかるんでいる部分には前進ではトラクターを入れない。トラクターが沈みはじめたとき逃げられないからである。後輪の沈み具合を見ながら後退し、ぎりぎりのところまで入ってからロータリーを降ろし、ぬかるんでいる部分から遠ざかる方向に向かって耕耘をはじめる。時間はかかるが、トラクターが亀の子状態になって自力で脱出できなくなるよりはまし。

(ダブも代掻きのときはさほど心配はいらない。トラクターは言わば泳ぐような状態でも車輪が作土の底に着いていれば動くことができる。)

 トラクターは田んぼから出る前に、車輪に挟まった泥やロータリーの回転部分についた泥をあらかた落とす。これがまた一仕事。でも、これをやらないと、農道に土をまき散らしながら走ることになる。

 ダブの荒起こしのあとは、子芋、大豆、蕎麦を作る休耕田を耕耘して土を細かく砕く。それでトラクターの作業は終了。

 トラクターはその日のうちに水で泥を落とす。タイヤの傷みやロータリーの錆びを防ぐためである。耕耘機の場合は短時間でできるが、トラクターは車輪やロータリーが大きい分、時間がかかる。だから、トラクターを使うときはできるだけ広い面積を耕耘するようにする。トラクターを洗い終わると午後も3時になっていた。夕方までの時間を考えると、すぐに次の仕事にかからなければならない。

 3月3日に枠を作った温床に藁を踏み込む作業である。動力カッターで藁を150束切断し、乾燥鶏糞と糠を発火材として振りかけながら踏み込んだ。藁に湿り気を与えるために、少し踏み込む毎に、ジョロで灌水。踏み込み終わって温床をビニール・トンネルで覆う。作業が終了すると暗くなっていた。

 家に到着したのは20時半。朝作ってもらった弁当を食べる暇がなく、そのまま持って帰ったので、家族に苦言を呈された。「水分しかとらなかったの?」とma femme。「水も飲まなかった。」と私。「昼に休みをとったらどうなの。弁当ももったいないし。」私は「うん」と答えただけだった。
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