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村便り:2008-06-08(日) (ピーマン定植、タマネギ収穫、ニガウリ支柱)
投稿日:2008-06-14(土)

定植カラーピーマン

 8日の主たる作業は、カラーピーマンの定植、タマネギの収穫、ニガウリの支柱立て。

ピーマンの定植
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 カラー・ピーマン(パプリカ)の定植。色は赤と黄の二種。自然畝。
 以前は別の品種のパプリカを作っていたが、晩生のためなかなか実がつかなかった。いま作っているのは極早生の品種。普通のピーマンより定植までの育苗期間が短いし、また実のなるのもはやい。ただ実が虫に穴をよくあけられる。とくに収穫初期の頃が虫害にあいやすい。
 普通のピーマンと違い熟しても酸っぱくならないし、また、甘い(パプリカだから当然の性質か…)。わが家の場合、普通ピーマンがまだできない頃は緑ピーマンとして食べる。この時期は、はやく採った方が虫害対策としてもいい。
 
タマネギの収穫
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 タマネギの収穫。
 600個ほど収穫できたが、玉が小さいので、必要量確保できたかどうかおぼつかない。
 
支柱を立てたニガウリ
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 支柱を立てたニガウリ。自然畝。
ピーマンの定植
 温床(もう温床としての働きはしていない)で育苗していたカラーピーマンはすでに定植適期に来ていた。ピーマン類の適期は、一番花が開花したころ。しかし、二番花、三番花がついているものもある。昨日、温床で育てている苗の水やりを頼んでいる従姉が「もう植えんといけんのじゃないん」と私に注意を促した。むろん私は分かっていたし、しかも、忙しい作業に苛々していたので「分かっとる」とムッとした口調で答えてしまった。そのピーマンを定植。従姉には三本をおすそ分け。

タマネギの「べと病」
 タマネギは今年は春の終わりに葉っぱが病気にかかった。「べと病」と言うのだろう思う。周りの畑もおおくこの病気にかかっていた。わが家のタマネギは、その影響で大きく結球しなかった。一昨年もこの病気にかかり、収量が少なかった。

 私の観察によると、春までに生育のいい株は病気にかかっても影響が少ない。近年、近所ではタマネギはマルチ栽培が主流になった。私は今までどおり露地栽培である。マルチ栽培と露地栽培との違いは冬から春にかけての生育にある。マルチ栽培の場合は、地温が比較的高くなるためだろう、生育がいい。背丈も伸びるし、葉の色も濃い。最終的な収量になると大差ないようである。ただ、「べと病」が流行りだすと、マルチ栽培のものが強い。露地栽培のものは冬は寒さと戦いでエネルギーを費やすので、春はまだ体力が十分についていない。そのためか、病気に対する抵抗力が弱い。

 私はマルチ栽培は好きではない。「べと病」は去年は流行らなかったが、一昨年は流行った。私の記憶では比較的頻繁に発生している。だから今後は、病気に対する対策はたてたい。

 いま考えているのは、ひとつは、冬の間は防虫ネットで被覆して防寒することである。防寒ネットでの防寒は、ソラマメでの実績がある。一度ソラマメに冬の間、ネットを被覆したことがある。温度自体は被覆しないのと変わりはないだろうが、寒風に晒されることがなく、霜や雪が直接かからないかからないからであろう、春までの生育が促進された。タマネギでもソラマメと同じ効果がネット被覆でえられると予想される。

 もうひとつは、できるだけはやく定植することである。播種は9月20日頃。この時期は動かせない。育苗中、生育阻害要因(草の繁茂)を取り除き、適当な追肥をして生育を促す。私が作っている品種は、育苗55日の苗を定植する、と種袋に記してある。定植期は寒さの厳しくなる時期なので一日でもはやく定植して活着を促し、寒さにそなえさせるべきである。しかし、私の場合は、苗の生育が緩慢なこともあり、いつも定植が遅れる。この点を改善すれば、春の生育によい影響を与えるはずである。

 今年、タマネギを収穫しながら、こんなことを考えた。

ニガウリの支柱立て
 ニガウリはなかなか支柱をたててやれないので、ビニールの肥料袋で行灯で覆っておいた。今日やっと行灯をはずし、支柱を立ててやった。貧弱な草姿である。温度と湿度が上がるこれから、どのくらいまで盛り返してくれるだろうか。もっとも他家の畑のニガウリもまださほど大きくはなっていない。盛夏になってからの収穫だから、今の時期、そんなに繁っていなくてもいいのかもしれない。

(2008-06-16(月) 投稿)
村便り:2008-06-07(土) (畑に戻る)
投稿日:2008-06-14(土)

 田植えが終わると田んぼでの作業は一段落。手をかけてやれなかった畑に戻る。

畝の草刈り
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 草を刈った、サツマイモ畝。
 刈った草は隣の畝に重ねておき、後日枯れたころに焼却する。
 サツマイモは1畝半に全部で40株ほど植える予定。
 
畝の耕耘
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 草を刈ったあと、耕耘する。
 発酵鶏糞、カキ殻石灰、米ぬかをふってから、それらを土にかき混ぜながら耕耘。三畝のうち、一番向こう側の畝にナスを20株ほどの定植予定。
 例年このあたりで、五月始めごろまでは季節の歩みを追いかけながらもなんとか進めていた畑仕事が、破綻状態に陥る。作物は、自然畝のものも慣行畝のものも、旺盛に生育する草に埋もれる。蔓性作物は伸びても絡みつく支柱を立ててやれず、トマトは短い仮支柱のまま丈を伸ばし、実をつける。慣行畝で空いているところは草が生え《ジャングル》状態。作付けできる状態に戻すには手間がかかる。それに、はやく畑に戻してやらないと、梅雨に入ってしまう。梅雨に入れば、耕耘もままならなくなる。

 心はまさに、帰りなん、いざ、である。

 今日は、まず、慣行畝の草刈りと耕耘にとりかかった。草の繁り様は、手で抜くといった生易しいことで処理できるものではない。草刈り機で刈り払い、そのあとを耕耘機で土を起こす。土に草の根の塊が混じってしまうが、そんなことは気にしていては作業が進まない。耕耘したところは、近々ナスを定植し、サツマイモの苗を差すところ。また、7月半ばにニンジンを種蒔きするところもある。ナスやサツマイモは草の根が混じったりして土がゴロゴロした状態でもいい。それに対し、人参畝はこなれた土の方がいい。でも、いま耕耘しておけば、一カ月以上あとには種蒔きが問題なくできる状態までに土は慣れるはずである。

(2008-06-16(月)投稿)
村便り:2008-06-02(月) (植え継ぎ)
投稿日:2008-06-14(土)

 昨日の機械での田植えに続き、今日は手作業で植え継ぎ。

 朝から小雨が降っていたが、合羽を着て作業をやった。手植えをしていると一昔前の、手植え時代に戻ったような感覚だった。昔は今とは田植えの時期が遅かった。燕が低く飛ぶ梅雨空のもとでの田植え…こんなイメージが、実際の田植えの記憶なのか、何かの絵の記憶なのか、頭にある。

稲の苗
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 稲の苗。
 10日苗で注文したモチ。根がマット状になっている苗を箱から外し、田植機に載せる。一度に4マット載せる。田植機には4つ爪がついていて、爪はそれぞれ、ひとつのマットから、他の爪と同時に苗をかき取り、同時に植え付ける。
 
植え継ぎの終わった大町
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 植え継ぎの終わった大町。17時。
 各家の田んぼで一番広い区画を「大町」と呼ぶ。縦長のこの田んぼは向こう側が狭くなっている。植え付けは、基本的に、一番長い畦に沿っておこなう。この田んぼの場合、右側の畦である。この畦は直線ではない。植え条の曲がり具合から、それは分かっていただけるだろうと思う。左側の畦はこちらから途中までは真っ直ぐだが、それからは湾曲している。広くても田植えのやりにくい田んぼである。
 植え継ぎは、機械が方向転換と出入りのために植え残したところと、機械が走ったところでも植え損ねた箇所に行なう。機械は、根がマット状になっている苗を爪で掻きとって植える。苗マットは掻きとられるにしたがって少しずつ苗置き台を滑り降りてくる。同じマットでも苗の密度に違いがあるし、滑り降りる速度も、苗の重量まかせ、すなわち地球の引力まかせなので、微妙なばらつきがある。したがって、植え付け本数にもばらつきが出てくるし、場合によっては、爪が苗を掻きとれないこともある。だから、機械が植え付けながら走ったとしても株が欠けたところがでる。(わが家の田植機は、4条植えで、条間は30cm、株間は20cmである。)

 今年は植え損ねが多いような気がした。昨日の田植えの記事でも書いたが、今年は一株あたりの本数の設定が少なすぎた。そのため、苗の掻きとりができなかった場合が多かったのではないか、と推測する。また、最初の二枚の田んぼはとくに欠株の箇所が多かった。これは、苗置き台の表面がまだ慣れておらず苗マットの滑りが悪かったせいだろうか、と推測している。

 方向転換などで広い範囲を植え残したところは、竹竿で作った物指しを使って植える。竹竿につけた目盛りを目印に植えるのである。欠株は周りに植わった苗を目印に行なう。一株に植える本数は3本が基準。

 しらみ潰しに植え継ぎを行なったので、時間がかかり、10時に始めて終わったのは19時だった。狭い田んぼが一枚残ったが、それは明日の夕方やる予定。
村便り:2008-06-01(日) (田植え)
投稿日:2008-06-11(水)

苗の購入
 稲の苗はJAの育苗センターに注文する。自家育苗する人も多いが、私は手間の関係から苗は購入する。従来は10日苗(20日間育苗したもの)しかなかった。機械植えの場合、20日苗を使うが、育苗センターで10日育苗されたものを引き取り、田植えまで自分で管理しなければいけなかった。すると、水やりが手間がかかるし、温度管理をしない苗は伸びない(水やりの手間を省くため、そのうち、水を張った田んぼに苗を浸けておくようになった)。だから、発育不十分な苗を植えるようなことになり、背丈が短い苗は水没したりした。そもそも手間がかけられないから苗を購入するのだから、田植え直前までセンターで管理してくれないものか、と不満に思っていたが、一昨年から20日苗が選択できるようになった。一昨年は試行年度であり、苗の供給日が田植え日と違っていたので購入は見送った。昨年から田植え日が複数選択できるようになり、購入を始めた。今年も20日苗を注文した

 苗は育苗センターか、JAから管理を委託された農家で引き取る。引き取るのは、田植え日前日か当日のいずれかでもいいので、田植え当日の今日の朝、引き取ることにした。委託された農家のビニールハウスから軽トラックで2往復して、田んぼに直接運んだ。


 田植えは、田んぼの水を落としてひたひたの状態で行う。昨日のうちに水はある程度まで落としておきたかったが、今朝になった。田植機を軽トラックにつんで田んぼに到着すると、田植えを最初にする予定の田んぼの水はすでに田植えができそうなくらいまでに減っていた。最初に田植えするのは、植え付け面積が少ないモチである。

ながぐつ田
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 植え始めの田んぼ。田植機の操作席から見たところ。10時半。
 すでに一往復、すなわち、8条を植えている。ハンドルすぐ前のポールのわずか左側、田んぼの土に向こうに伸びるまっすぐな線が引かれているのがお分かりであろうか。田植機が、前の4条を植えるとき、マーカーでつけた跡。この跡とポールを重ねるようにして前進する。
 
ダブ
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 ダブが植え終わり、田植え完了。18時半。
 この田んぼが一番やりにくいところである。変形田である上に、土が深い。
乗用田植機での田植の手順
 田植えを実際に経験していない人には分かりづらいであろうが、乗用田植機での田植の手順を説明してみよう。形状からすると理想的である、直方体の田んぼを想定する。また田植機は4条分を一度に植えることのできる仕様だとする。(ちなみに条間は30cmである。)田んぼの、畦際の三辺を「コ」の字型になるように8条分空ける。そして残りの部分(これも直方体である)を、畦際から4条ずつ植えていく。田植機が回転するのは「コ」の字型の上辺と下辺にあたる場所である(この場所を「マクラ」と呼ぶ)。「コ」の字型の内側が植え終わると、最後に空けておいた畦際の8条分を植える。外側の4条から始めて、ついで内側の4条を植える。たとえば、「コ」の字型の上辺の左端から始めたとすると、「コ」の字を描いて下辺の左端に至り、そこでUターンをして「コ」の字を逆にたどり、出発点の上辺左端に戻る。ここで田植えが終了する。

狭い変形田での機械植え
 わが家の田んぼは、一枚ごとの面積が狭く、変形している(「変形」とは「直方体」を基準にしていう)。狭いので、乗用田植機を少し走らせたかと思うと田んぼの端になり、回転して向きを変えなければならない。旋回する場合には、旋回する側の車輪にブレーキをかける。短い回転半径でまわれるからである。ただ田植機はパワーステアリング機能はない。だから、泥の中の回転には、腕力がいる。平生力仕事をやりつけていない人ならきっと翌日は筋肉痛になるだろう、と思われるくらいに何度も何度もハンドルを切って植え進む。

 機械植えでは、田んぼの角に植え残し部分がでる。だから、同じ面積でも、一枚の田んぼと複数枚の田んぼを比べると、後者のほうが植え残しが多くなる。

 しかも変形田だと、植え条の調整がむずかしく、そのぶんさらに植え残しが増える。たとえば「D」字型の田んぼがあるとしよう。最後にまわるのは、左側の縦線を除いた右側の「 )」の部分である。植え始めは左の畦際であり、それらから(例にあげた字の形では、上下に移動しながら)4条ずつ右に向かって植える。すると植え条は少しずつ短くなる。だから、上下移動の植え始めと植え終わりでは、植える条数の調整が必要になる。田植機には片側2条の植え付けを停止するレバーがついている。そのレバーを利用しながら、短くなる側の2条を一時植え付け停止にして、調整する。面倒な操作であることはむろんのことであるか、さらに、2条の植え付け停止をしたのを忘れ、レバーをもとに戻さないで次の植え付けを始めることがある。しばらくしてレバーをもとに戻さなかったことに気づくが、2条分が植えられていない。

 いまは変形田でも空想上の比較的変形度の少ないものを例にあげたが、実際の田んぼはもっと変形している。私は田んぼ一枚一枚に識別の便のために名前をつけている。「大町」、「タブ」、「しかく」、「ながぐつ」、「くさび」、「おうぎ」、「さんかく」、「半とっくり」である(これ以外に、あと3枚あるが、耕作放棄しているか、小学校の演習田である)。最初のふたつを除いては、形状からの連想でつけた名前である。その名前から変形ぶりを推測していただけるのではないかと思う。最初のふたつも他の区画に比べて、変形ぶりはけっして劣ってはいない。

 乗用型は歩行型のものに比べて、あとからの植え継ぎの手間が増える、と歩行型を使っている人は言うが、たしかにそうである。乗用型は一度に4条以上を植える。歩行型は2条であし、小回りが利く。そうではあるが、乗用型の方が速いし楽である。それが、私が乗用型を選んだ理由である。


 今年は代掻きと田植えの間が一日しかあいていなかったので、また、苗もよく成長していたので、標準より深植えした。軟らかい泥に苗をしっかり立てよう、との意図からである。

 また、一株の苗の本数は例年通り、一株3本を目処に調整した。ところが、予定の田んぼを全部植え終わってみると苗があまりすぎた。苗箱は一反[10a]あたり16枚(これが標準とされる箱数)で注文した。去年の実績は14枚/反だったからである。しかし、今年は12枚/反になってしまった。1株1本のところも目立つ。あとからの反省であるが、最初に数m苗を植えて株あたりの本数を確かめて本数を調整し、また、最初の区画を植え終わって、植え付け予定量と実際に植えた量を比較して、本数を調整すべきであった。田植機の操作がまだまだ未熟なゆえの迂闊さであった。これからへの教訓である。
村便り:2008-05-30(金) (代掻き)
投稿日:2008-06-06(金)

 今日、金曜日と来週の月曜日は休暇をとり、今日から連続四日間を農作業にあてて、代掻きから田植えまでを終える予定。

ゲシ際の草を削る
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ゲシ際の草を削る。
 「ゲシ」とは上の田んぼと下の田んぼとの段差部分のこと。トラクターはゲシすれすれまでは寄れない。ロータリーでゲシを壊してしまうからである。水生の草は水田ではびこるが、田んぼのなかに生えているものは代掻きで土に埋もれてしまう。しかし、畦際の草はロータリーが処理できないため、あらかじめ平鍬で削り取り、田んぼのなかに投げておく。この作業はやってもやらなくても収量に有意の差はでないが、私はやることにしている。むしろ気分の問題である。
 
元肥をまく
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元肥をまく。
 元肥に有機肥料(具体的には発酵鶏糞)を使ってみようと思っているが、いつも時間の関係で手軽な化学肥料を使ってしまう。発酵鶏糞の場合は、代掻きが始まる前に散布して土に混ぜるが、化学肥料は代掻きの直前にまき、代掻き時に土に混ぜ込む。
 肥料は動力散布機でまく人もいるが、私は桶に入れた肥料を手で振りまく。
 
代掻き
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 アラジのあと二週間もおくとヒエが発芽してくる。この田んぼは去年休耕していたため、とくにヒエが多い。田んぼの真ん中あたり、向こうからこちらにかけて緑の帯があるのがお分かりだろうか。発芽して間もないヒエが群生しているところである。
 二週間もおいたのは今年がはじめてである。ヒエが発芽するのは分かっていた。でも、そのヒエを代掻きで埋め込めば、田植え後のヒエの発生が減るのではないか、と予想してみた。ヒエは首尾よく埋め込めた(あるいは、回転刃で裁断した)。でも予想通り、田植え後の発生が減るだろうか。
 
エブリ
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 タブ[湿田]はウワコウダ[田んぼの上半分]の土がとくに深い。トラクターで回ると、どうしても大きな車輪が泥を畦の方に寄せてしまう。寄った土はトラクターを使って田んぼの中側に寄せ戻すことはできる。ロータリーのカバーで土を引きずるのである。しかし、そうすると、土の深いところを何度も車輪が走ることになるので、土がさらに深くなる。そこでエブリ[泥を均平にするために使う道具]で動かす。
 田んぼはアラジ[荒代掻き]を約二週間前の16日と17日に終え、18日と20日には畦塗りをした。本代掻きが近づいた時点で、まず27日の夕方にゲシ際の草を削り取り、29日の夕方には肥料をまいた(画像参照)。そして、今日は本代掻き。

 代掻きは田植えの四日前くらいに行うのがいいとされている。代掻き直後は田んぼの土がまだ軟らかい泥の状態なので、苗は植えてもしっかりと立たなかったり、水面が波立つと倒れたりする。そこで、代掻き後、二、三日おいて泥が落ち着いてから田植えをする。ただ私の場合、そのスケジュールを守ろうとすると、授業や会議がある日の早朝とか夕方から宵の口に作業をしなけれはならず、すると、いくら頑張っても三日ほどはかかる。去年はそのスケジュールでやってみたが、疲労と睡眠不足が蓄積するハードな作業となった。そこで今年は代掻きを一日で済ませ、一日おいただけで田植えをしてみることにした。さいわい金曜日と月曜日は授業も会議もない日なので、休暇をとることができる。だから、金曜日に代掻き、日曜日に田植え、月曜日に植え継ぎ、というスケジュールでやれば、身体に大きな負担をかけずに田植えができるし、サラリーマン稼業との折り合いもつく。

 代掻き日と田植え日が接近してしまうが、成算がないわけではなかった。代掻き後、一日おけば泥がある程度落ち着くのは、アガタ取り[畦に塗る泥を、鋤簾を使って田んぼの中から畦に寄せる作業を「アガタを取る」と言う]で経験している。それでも歩行型田植機を使う場合、植えた条間を歩くことになるので、泥に抜き差しする人間の足で泥が動き、植えたばかりの苗が動いてしまう。それに対し、乗用型田植機では、車輪の幅が小さいので、泥を動かすことがない。自分だけの判断だけでなく、出会った近所に人にも質問してみた。その人たちは歩行型田植機を使ってはいるが、経験は私よりずっと長い。彼らも、大丈夫だろう、との意見だった。

 朝10時半にトラクターを最初の田んぼに入れた。都合6枚の田んぼの代掻きを終えたのは夕方の7時だった。トラクターはそのあとすぐにホースで水をかけて泥をあらかた落とした。泥は乾いてからでは落とすのに時間がかかるが、まだ濡れているときだと勢いよく水をかけてやれば、楽に洗い流せる。身支度をして帰途についたのは夜の9時だった。
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