村便り:2007-03-01(藁の切断)
投稿日:2007-03-06(火)
今日は一日休暇を取って農作業。
昨秋、稲の脱穀が済んだあと、田んぼでの作業は一度もしなかった。田んぼには藁が脱穀時のまま放置してあった。踏むべき手順に従えば、藁は切断して、年内に浅く鋤きこむ。すると翌春の荒起こしまでには藁は腐熟して、その年の稲作のための肥料になる。しかし、その手順を踏めなかった。理由は、藁を切断して田んぼ全面に撒くのが遅れたからである。
藁を焼却しようかとも考えた。春に鋤きこんでも、田植え時期までには腐りきらず、水を張った田んぼの中でなおも腐熟が進行するため、稲の幼少期にガスを発生させる。ガスは稲の生育のためにはよくない、と言われている。しかし去年は四月になって初めて田起こしして藁を鋤きこんだため、ガスが発生したが、そのために稲の生育がとくに悪かった、ということはなかった。今年は去年に比べればまだ一カ月早い。そこで、意を決して、藁切りをし、さらに週末に鋤きこむことにした。
午前中、Fさんの小屋から藁切り機を引き取り、作業を始めた。機械は、操作が簡単なので、すぐに慣れた。二区画の田んぼで藁切りを行い、夕方、そのうちの狭い方の田んぼで藁を全面に散布した。
散布作業をしているとNさんが農道を通りかかった。彼は毎日この時間に犬の散歩をして、途中で自分の田んぼの様子を見る。彼の家の田んぼは私の家の田んぼと農道を挟んで隣である。Nさんと私は、私のやっている作業について短い会話を交わした。Nさんは「今から鋤いても[田植えまでに]腐るかのぉ」と心配そうに言った。「ガスが出るかもしれんの。去年もガスが出たけん。」と私。Nさんは、不安を煽りすぎたかもしれないと考えたのか、「まあ、ひとりじゃけん、やれん(*)よのぉ。ゆっくりやりんさいよ」と私の事情を気づかうような言葉を残して去っていった。
昨秋、稲の脱穀が済んだあと、田んぼでの作業は一度もしなかった。田んぼには藁が脱穀時のまま放置してあった。踏むべき手順に従えば、藁は切断して、年内に浅く鋤きこむ。すると翌春の荒起こしまでには藁は腐熟して、その年の稲作のための肥料になる。しかし、その手順を踏めなかった。理由は、藁を切断して田んぼ全面に撒くのが遅れたからである。
藁を焼却しようかとも考えた。春に鋤きこんでも、田植え時期までには腐りきらず、水を張った田んぼの中でなおも腐熟が進行するため、稲の幼少期にガスを発生させる。ガスは稲の生育のためにはよくない、と言われている。しかし去年は四月になって初めて田起こしして藁を鋤きこんだため、ガスが発生したが、そのために稲の生育がとくに悪かった、ということはなかった。今年は去年に比べればまだ一カ月早い。そこで、意を決して、藁切りをし、さらに週末に鋤きこむことにした。
午前中、Fさんの小屋から藁切り機を引き取り、作業を始めた。機械は、操作が簡単なので、すぐに慣れた。二区画の田んぼで藁切りを行い、夕方、そのうちの狭い方の田んぼで藁を全面に散布した。
散布作業をしているとNさんが農道を通りかかった。彼は毎日この時間に犬の散歩をして、途中で自分の田んぼの様子を見る。彼の家の田んぼは私の家の田んぼと農道を挟んで隣である。Nさんと私は、私のやっている作業について短い会話を交わした。Nさんは「今から鋤いても[田植えまでに]腐るかのぉ」と心配そうに言った。「ガスが出るかもしれんの。去年もガスが出たけん。」と私。Nさんは、不安を煽りすぎたかもしれないと考えたのか、「まあ、ひとりじゃけん、やれん(*)よのぉ。ゆっくりやりんさいよ」と私の事情を気づかうような言葉を残して去っていった。
(*)「やれん」は、文字通りには「できない」という意味だが、「できないほど大変である」という意味で用いる。