<< 2007-03 >>
SunMonTueWedThuFriSat
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

2007/03/10
このページの記事一覧   1/1
 (クリックで個別ページ表示)
記事の分類
 (クリックで分類毎に表示)
以前の記事
 (クリックで月毎に表示)
村便り:2007-03-04(日) (荒起こし)
投稿日:2007-03-10(土)

 午前中は、昨日もって帰った自転車と子ども用の自転車で、子どもと一緒に《サイクリング》。もって帰った自転車は私が二十年近く前に買ったマウンテンバイクである。子どもが乗れるようになってからは、村の屋敷に置いて子どもに使わせていた。そして、四月から子どもが通学に使いたい、というので、再び街中の自宅にもって帰ったのである。《サイクリング》は通学路の試走。子どもはマウンテンバイク、私は窮屈な子ども用自転車で自宅と学校の間を往復した。時間的に、また疲労度からして、通学できない行程ではなかった。あとは学校側の指示(たとえば通行禁止道路)を考えて、自転車通学の件を最終判断することした。

 午後は家族で畑に行った。私は田んぼで荒起こし。今夜は雨が降る予報なので、今日中に昨日までに藁を散布した田んぼを耕起しなければならない。さもなければ、今でも時期をはるかに逸している荒起こしが、さらに遅れてしまう。できれば、去年は稲を休んだが今年は作る田んぼも耕起したいが、朝から仕事を始めていればまだしも、午後だけでは時間的には無理。

荒起こし
(クリックで画像の拡大)
大町を荒起こしするトラクター
 ダブの大町から始めた。最近一週間は晴れの日が続いているが、ダブはウワコウダ[斜面にある田んぼに関して、その田の上側を言う]は土が、いつも上から流れ込む水のせいで軟らかい。だから、トラクターを入れるのは神経を使う。下手をするとスタックしてしまうからである。耕耘機のスタックなら一人でも対処できるが、トラクターになると、少なくとも他のトラクターの助けが必要になる。

 最初はウワコウダを《攻め》た。危ない、と思われる個所は、後退で入ってから鋤き始める。前進で入るとトラクターが埋まりこみだしたときには逃げようがない。後退で入れば後輪(前輪より後輪の方が大きい)の沈み具合でスタックの危険を判断できる。三年前の冬に初めてトラクターを使った時に比べれば、判断がかなり確実になった。最初の頃はタブ気たところに入ると、まるで薄氷の上にいるような気分になり、過度に緊張していたが、今は自分の判断を信頼できる。

 五時までには、藁を撒いた三枚の田んぼを起こし終えた。田んぼから出るときは、ロータリーの泥よけにへばりついた泥と車輪の凹部分に挟まった土を落とす。作業を終わるとすぐにトラクターを田んぼから上げ、農道に泥をまき散らしながら帰る人もいるが、私にはそれができない。もう亡くなった私の遠縁で、泥をまき散らすのを嫌う人がいた。道(舗装路)に泥を落とすとそこに草が生える、というのが、几帳面な性格の、その人の言い分だったように思う。むろんまき散らされた泥は《美しく》はない。それ以上に、私は、土あっての田んぼであり畑である、と考えているので、土を粗末にしたくない。隣のおばあさんが、自分が土を片づけていたら、おじいさん(おばあささんの主人で今は故人)が「そんなケチなことはするな、土が惜しいように見える」と言った、と恨めしげな口調で私に言ったことがあるが、私は土に関してはケチであることを憚らない。トラクターの泥を落とすと、私は屋敷に急いだ。

 トラクターにしろ鍬にしろ農機具は使った日に洗うことにしているが、今日は田んぼから直接、農機小屋にトラクターを入れた。畑で待っていた子どもとの約束を果たすためである。
 てつがく村の
  ひろば(BBS)
最新20コメント
Powered by
Serene Bach 2.19R