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村便り:2007-03-18(日) (コイモの種芋の掘りあげ)
投稿日:2007-03-24(土)

 コイモ[里芋を村ではこう呼ぶ]の種芋は例年、三月半ばに掘りあげる。山間部とは言え、瀬戸内海から峠一つを越えたところにある村では、寒さに弱い里芋類でも畑で越冬させることができる。ただし、畝を厚くスクモ[籾殻]で覆ったりして防寒はしてやらなければならない。三月半ばに掘りあげると、冬の寒さにより腐り芋の多少はあるが、必要なだけの種芋は採れる。暖冬の年には、すでに発芽している芋もあるが、今年は意外と発芽は少なかった。

コイモ
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一番手前のトロ箱に入っているのがコイモ[里芋]の種芋。左の大きい芋は親芋。親芋は二つに割って種芋にする。つぎの箱は、食用にするコイモ。手前から三番目の箱には、八つ頭の種芋(孫芋)、向こうから二番目の箱には、食用にする八つ頭の孫芋、一番向こう側の箱には、八つ頭の親芋(実際には、親芋と芋がくっついたもの)が入っている。八つ頭の親芋も種芋にする。
発芽したエシャロット
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 記事とは関係ありませんが…
 発芽したエシャロット。2月21日に植えたエシャロットは二週間くらいで発芽した。現在のところ9球発芽している。全部で11球植えたが、球の状態から発芽するのは7球だろうと予想していたので、儲かった気分。
 掘りあげたコイモは選別してトロ箱に並べ、二週間ほど置く。腐った芋は取り除いて、四月始めに温床に伏せる[芽出し育苗する]。伏せるのは、生育を早めるためである。直植えの場合は、五月に植えるが、その頃には伏せた種芋は、発芽が完了し定植する。育苗するとしないとで、その程度の生育の差が出る。コイモの発芽のためだけならわざわざ温床は作らないが、サツマイモの苗も育てるので、三月始めに続いて二番目の踏み込み温床を四月始めに作る。サツマイモは自家育苗だと、定植期の関係で、どうしても発芽と生育を早める温床が必要になる。

 コイモの種芋を掘りあげるときには、株数が多いし、選別もしなければいけないので、家族で作業することがよくある。私が掘りあげ、子どもと ma femme が選別する。今日も家族でやることにした。私と子どもが先に田んぼに行き(里芋類は休耕田に作っている)作業を開始。コイモは三つ鍬で掘りあげる。子どもは大人のやる農作業をやりたがる(むろん、遊び程度の作業量の範囲内で、であるが)。だから子どもが小学校の低学年の頃、柄が短く、鍬の部分が小さい四つ鍬を買ってやった。その鍬でコイモを掘りあげさせたこともあるが、今日は大人用の(すなわち普通の大きさの)三つ鍬を渡して数株を掘らせてみた。私なら一鍬で掘りあげるところを、子どもは二鍬、三鍬入れながら、鍬の柄を押したり引いたりしながら株を掘り出した。

 二人で作業を終了しかけた頃になってやっと ma femme がのろのろと到着(といっても、彼女は畑で収穫作業をやっていたのだが)。去年のコイモ(すなわち今日掘りあげたコイモ)は、手をかけてやれなかったため大きく育たなかった。そのため、冬の間コイモを食べる機会は少なかった。今日は残っていた株を全部掘ったが、芋は概して小振りだった。ただ、暖冬だったおかげで、腐ったり傷んだりしたものはほとんどなかったので、品質だけはよかった(*)。必要な数の種芋を取り除いた残りの芋は食用にする。ma femme は、選り除けられたクズ芋(ただし大きさからいって「クズ」であるにすぎない)の入ったトロ箱を見て「じゃ、今日は[クズ芋は]全部もって帰ろう」と喜んだ。不作だった一冬の穴を埋めるように、これからしばらくコイモを食べさせてもらうことになるだろう。
(*)冬も終わりになるころから、品質が落ちた芋が出始める。腐ってはいないが、割ってみると極細い筋が入っていたりして真っ白な肉質ではないものがある。そのような芋は、親芋から外した時の外れ方と切り口から大体判別できる。ポキッと外れ、切り口が真っ白なものは品質が落ちていない。力を入れなくてもポロリと外れ、黄色っぽいものは品質が落ちている。
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