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村便り:2006-12-30/31(農耕の2006年は大晦)
投稿日:2007-01-06(土)

 今年最後の二日は農機具類の片づけなどをした。

バインダーとハーベスター
 バインダーは稲刈りの後、ハーベスターは脱穀の後、ざっと清掃したが、一年後にまた使用するまで格納しておく状態にはなかった。タイヤなどの泥をきれいに落とし、藁屑や籾は取り除き、燃料(ガソリン)は抜いておかなければならない。泥は錆を呼び、ゴムを劣化させる。藁屑や籾のあるところはネズミの巣になる。ガソリンを長期間入れたままにしておくと、劣化し、エンジンが始動できなくなる。

 今年は稲作は完全自立したが、まだ作業の要領がつかず、また農繁期にも人手が十分でないので(田植えは補植まで一人だけでやった)、使った農機具(田植機、バインダー、ハーベスター)は作業後、泥をざっと落としただけで、別の農作業に取りかからねばならなかった。その結果、田植機の場合、6月始めに田植したものの、格納できる状態にしたのは8月であった。稲刈りと脱穀は加勢があったが、農機具の後片付けに関しては、田植えのときと同じであった。

 私のような《通いの一人兼業農家》の場合、農作業は後片付けまでいちどきにやってしまわないと、いつまでも切りがつかない。農耕にあてる時間がかぎられているので、どうしても切迫した作業だけに追われてしまうからである。といっても、人手がないから、いちどきに終えることができない。手詰まり状態のまま、終わらない農作業が溜まっていく。物理的に溜まるだけではなく、心理的にも気がかりという形で溜まっていく。

 だから、バインダーとハーベスターを清掃し、ゴミを取り除いて、所定の場所に格納すると、憑き物が落ちたような、すっきりとした気持ちになった。

藁の収納
(クリックで画像の拡大)
 藁は、小屋の棚に収納する。藁は10束ずつを一括りにしたものを40括り納めたので、都合400束になる。もち米の収量からして藁束は600束ほどあったはずであり、入りきらなかった束は欲しいという人にあげ、また、踏み込み温床の材料として畑に積んでおいた。
 一昨年、去年と藁はネズミにかじられた。かじられると藁束は、束と垂直方向に切れ目が入ったような状態になる。一昨年は、切れ目の原因が分からず、脱穀機のせいにした。去年同じことが起きてやっとネズミの仕業であることが分かった。過去2年間はしごう[調製]する前の豆や蕎麦を小屋の床に転がしていたため、ネズミを呼び、そのネズミがさらに藁束に残っていた籾を狙ったのである。今年はネズミを呼ばないように注意したつもりであるが、結果はいかん?
使い藁
 稲作関係でもうひとつ気になっていたのは、藁。脱穀した後の藁は切断して田んぼに鋤きこむ。しかし、一部は使い藁として小屋に納めておく。使い藁は普通、もち米のものを利用する。理由ははっきりしないが、たぶん丈が長く、粘りがあるからだろう。その藁を11月始めに田んぼから屋敷まで運んだ。しかし藁の収納場所にはまだ去年の藁が残っていたので、庭に重ねた。地面からの湿気を遮るためビニール・シートを敷いた上に、藁を重ね、その上に、雨露を避るため、ビニール・シートを被せておいた。そのままで2カ月近くも経ったのである。

 去年の藁を出して、今年の藁を収納棚に入るだけ納めた。

年越し蕎麦
 31日の夜は、自宅で年越し蕎麦を打った。蕎麦粉は青森産の階上[ハシカミ]早生。軽くなった心で美味しい蕎麦を食べて、農耕の2006年が幕を閉じた。
明けましておめでとうございます
投稿日:2007-01-04(木)

  謹 賀 新 年

 今年もご愛顧のほどよろしくお願いします。

 「てつがく村」の今年を抱負を述べます。

 まず、通いの一人兼業農家の一年を「村便り」(「天地人籟」の下位コーナー)として掲載していきます。

 「村便り」はすでに昨秋から掲載し、いまでは27記事になっています。しかし、その記事は試行的なものと考えていました。「村便り」の構想を抱いたものの、はたして継続的に掲載できるだろうか、という不安があったからです(いまでも、あります)。そこで、比較的余裕のある秋から冬にかけて試行的に掲載を続けて、余裕のない農耕のシーズン中でも掲載を継続できるかどうか、予測してみようとしました。三カ月近く試みた結果、不確かながらも見通しがついたような気がします。そこで、年頭にあたり「村便り」のコーナー開設を正式に発表することにしました。

 以前にも(2002年)「農耕日誌」という名称で農耕の一年を綴ったことがあります。それにもかかわらず、改めて農耕の一年を綴ってみようと思ったのは、当時と違い、いまは畑作のみならず稲作も、田植えや稲刈りを委託することなく、自分一人で担うようになったからです。つまり、畑作も稲作もともに一人前の百姓になったからです。稲作の自立は去年でした。したがって、今年は二年目になります。一人前といっても、去年は見習いと言うべきで、れっきとした一年生になるのは今年からでしょう。

 両作一人前になるにともって、二足草鞋の生活は、肉体的にも時間的にも一段と厳しいものになりました。正直なところ、辛かったり、苦しかったり、鬱屈したりするのは、日常茶飯のことです。まあ、どんな人生を送るにしても、状況はそう変わるはずはありますまい。でも重要なのは、部分的な負の価値ではなく、全体として正の価値だ、と考えています。二足草鞋の生活が全体として正の価値をもつものとして体験できれば、部分的な負は全体的な正によって浸透されて、絶対的な負であることをやめる、と考えています。たとえば、苦労のしがいがある、と言われるときの苦労が、そのような負でしょう。

 通いの一人兼業農家という、私の、二足草鞋生活がはたして全体として正の価値をもつようになるかどうかは、分かりません。しかし、その生活を、いままで同様、これからも生き抜いてみよう、そしてその生活を一年間、農耕の側面から綴ってみよう、というのが「村便り」の意図です。

 体裁上の制限として、字数を上限を1000字程度にします。いままでの試行からして、1000字の制限はきついのですが、字数を無制限にすると、最初、コンパクトな記事を、と心がけていても次第に長くなり、それにともない、気軽に記事を書けなくなることが、少なくとも私の、経験から分かっています。

 1000字は本文の字数であり、画像につける説明は含まれません。したがって、舌足らずのところは、できるときには画像の説明で補うつもりです。また、長い文章が必要な記事は「天地人籟」の別立て記事として書くつもりです(もっとも「村便り」に執筆エネルギーのほとんどをとられてしまいそうですが)。


 ついで、「太極拳」というコーナーを設けます。ただし、こちらはいつまで続くか/続けられるか、分かりません。執筆意図は、去年の11月半ばに始めた太極拳を中心に身体について綴る、と漠然と示すにとどめます。実際、私自身、先がはっきりとは見えていません。


 以上です。
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