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2007/09/20
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村便り:2007-09-08(土)…15(土) (畑の農繁期)
投稿日:2007-09-20(木)

 9月は、秋の畑の農繁期。「村便り」は9月7日で止まっているが、農作業はそれからも続いている。その日その日の記憶はもう薄れてしまったが、作業は記録してあるので、播種と定植を中心に、これまでの農作業を簡単に紹介する。



タマネギ種蒔き(1)
(クリックで画像の拡大)
タマネギの播種。
 私の種蒔きの仕方を紹介する。
 写真の蒔き床(ポールで囲ってある長方形の部分)は、80cm×120cmである。80cmは一定で、播種量によって120cmとなっている辺の長さを変える。種1mlにつき20cmにする。120cmであるのは、したがって、蒔く種が6ml、ということになる。80cmは最後に蒔き床を覆う藁の長さを考慮しての長さである(下の写真参照)。
 蒔き床を整地し、鎮圧したあとで、苦土石灰(私は、カキ殻石灰を使う)を薄く、しかし、全面白くなるように散布する(蒔き床の左部分を参照;私はストレーナーを使って撒く)。黒いタマネギの種を識別しやすくするためである。それから、種をパラパラと、だいたい全面おなじ密度になるように、蒔く。密度は、背景の白のおかげで、目視で簡単に確認できる。
 その上に、土をかける(蒔き床の右部分を参照)。私は篩を使って覆土する。
(次の写真の説明に続く)
タマネギ種蒔き(2)
(クリックで画像の拡大)
(前の写真の説明から続く)
 覆土した上から籾殻を、下の土が見えないくらいに、たっぷりと撒く。さらにその上を藁で覆う。
 籾殻と藁は乾燥防止のためである。また、タマネギの種は好暗性の[光が射さないように暗くしてやると発芽しやすい]発芽をするので、そのためでもある。藁は風で飛ばないように、棒などで押さえておく。
 発芽までは毎日灌水して、乾かないようにする。
2007-09-08(土)
播種:極早生タマネギ

 タマネギは、9月20日過ぎに黄タマネギと赤タマネギを種蒔きする。黄タマネギは、品種を選べば、6月収穫から翌年の3月までは貯蔵できる(芽が出ない)。だから、4月と5月が端境期になる。ところが、極早生タマネギは、5月始めに収穫できる。だから、極早生タマネギを作れば、端境期が一カ月に短縮でき、事実上、年中タマネギを利用できることになる。以前、セット球(*)を使って端境期を凌ごうと試みたことがあったが、栽培が難しいことと、種が入りにくいことが原因で続かなかった。極早生タマネギは、播種期と定植期が、普通のタマネギと少し早いだけで、栽培の仕方も難易度も変わらない。
(*)「ホームタマネギ」という名称で販売されているのが、セット球。2月にビニールトンネルの中に種蒔きし、5月下旬、2cmほどの小球の時に収穫して夏のあいだ保存するとセット球ができる。それを晩秋ないしは初秋に定植する。


2007-09-11(火)
播種:宮重大根、三浦大根、カザフ辛味大根、聖護院大根

 大根類は9月10日を目処に種蒔きする。この日を境に、私にとっての秋の農繁期が本格的に始まる。いくら乾燥した夏の年でも、この時期になると畑の土に湿り気がもどってくる。表面は乾いていても、表土を鍬で軽く剥いでやると、湿り気を帯びた土が現れてくるようになる。
 宮重大根(青首大根)は大部分は沢庵に使う。また、年内に利用する。三浦大根は年明けてから利用する。三浦大根は、吸い込み型(*)の大根なので寒さに強いからである。カザフ辛味大根はおろすと美味しい。「辛味」という名前がついているが、激辛ではない。清冽な辛味、とでも表現できようか。
(*)普通(と思う)大根は抽出型である。大きくなると根が地上に現れてくる。吸い込み型は、根はほとんど地上に現れない。地中に向かって伸びるのである。だから、寒気に触れる部分が少なく、真冬でも肉質が劣化しにくい。


2007-09-12(水)
播種:紅芯大根

 中国大根。形は丸く、中が赤みがかっている。サラダに利用する。赤い彩りを添えるのにいい。


ソバの畝
(クリックで画像の拡大)
休耕田のソバの畝。
 白っぽく見える葉は、風にあおられて裏返しになっているもの。
2007-09-13(木)
 一日の休暇をとって農作業。午前中は休耕田でソバの元寄せ。条間には雑草(主としてシロザ)が密集して生えているが、まだ小さいので、平鍬で削り取り、それからソバの株元に土を寄せる。すなわち、除草と倒伏防止を兼ねた作業である。
 午後は屋敷周りの畑での作業。

播種:ホウレンソウ、ベトラーヴ
定植:渦巻カリフラワー、カリフラワー、ブロッコリー

 ホウレンソウは(できれば)10月半ばまでに三回蒔く。9月始めから蒔けるが、まだ高温期を脱していないので発芽しにくい。だから少し気温が下がって(といっても今年はいつまでも暑いが)蒔く。、一昼夜水に浸してから蒔くと発芽しやすい。ちなみに、村の気候では、10月半ばを過ぎて種蒔きすると、十分に大きくならないうちに春を迎えてしまう。
 ベトラーヴ(フランス語)は別名ビート。ホウレンソウと同じアカザ科。根元が太り、それを利用する。根元が太るまでは、赤いホウレンソウ、といった草姿。サラダにして食べる。フランス留学時代に初めて知った野菜。わが家の定番作物になっている。
 カリフラワーのうち「渦巻」の形容詞がついているのは、渦巻型に盛り上がった形(ソフトクリームを思い浮かべていただきたい)のカリフラワー。面白い形なので、遊びのつもりで苗を作った。
 ブロッコリーは二種。遅く採れるようになる品種は、主花を採ったあと、側花がたくさん出るタイプのもの。だから春先まで利用できる。


2007-09-15(土)
播種:高菜、広島菜、春菊、エシャロット

 漬け菜類は9月半ばを過ぎてから種蒔きを始める。早蒔きすると虫がつきやすいからである。ホウレンソウや春菊(キク科)は早蒔きしても虫害は心配ないが、広島菜などアブラナ科は注意が必要。
 エシャロットは、日本で同名で出ている早取りラッキョウではなく、種球がワケギに似た、正真正銘のエシャロット。種はフランスから輸入した(正確には、友達に送ってもらった)。3月に植えて夏に収穫する、という作型で栽培できることは分かったが、夏に収穫した種は翌年の3月になるとかなり腐ってしまう。そこで、今回は、9月植えで年内収穫、という作型が可能かどうかを実験してみることにした。これである程度の大きさの種球が収穫できれば、食用にも翌春の種用にも利用できる。そして、二期作ができるとなれば、この地で安定的に栽培できることになる。結果は?請う、ご期待!
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