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村便り:2007-10-20(土) (稲刈りの途中に、ソバ刈り)
投稿日:2007-10-21(日)

 昨日ソバの生育状況を確かめると、実の多くが黒化してすでに刈り取り適期をすぎているように見えた。一週間前には、そろそろ刈り時、と思って見たのだから、ソバの生育の速さからすれば、当然の成り行きである。そこで午前中は、急ぎの稲刈り途中ではあるが、まずはソバの刈り取りをすることにした。

黒化したソバの実
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黒化したソバの実(昨日撮影)。
島立て
(クリックで画像の拡大)
島立て。
 ソバは刈りとったあと島立てにする。束ねたソバを、実を上にして、支柱の周りに立てかける。写真の島立てでは、6束のソバでひとつの島を作ってある。それから島全体をぐるりと藁紐で縛る。最後に頭に一束被せる(一番手前の島には -撮影のため- 被せてない)。
 ソバは脱粒しやすいので、稲のように実を下にして干すと収量が少なくなる。島立ては、脱粒を少なくする工夫だと思う。
 島立てのやり方は、ソバの実を送っていただいた青森の方に教えてもらった。
 ソバは根が浅く張るため、鎌を不用意に使うと、茎は切れず土のついた根までついて来る。何本もの茎を掴んで根元から少し上の方を、スパンと勢いよく、しかも鎌の刃を横に引き気味に、切る。それでもついてくる根っこは、軽く鎌を振りおろして落とす。

 今年はソバの生育がいいような気がする。種(自家採種)を塩水で選別したためであろうか、あるいは、肥料の適度な効き具合であろうか(レンゲのあとに、薄く発酵鶏糞を撒いて畝を作った)、あるいはまた、中打ち(中耕)して除草し、元寄せ(土寄せ)をしてやったせいであろうか、ともかく、しっかりした茎になり、実のつき具合もよい。(生育途中に台風でやられなかったこともあろうが。)

 ソバを刈っていると、従姉がやってきた。稲架掛けを手伝ってくれるためである。べつに頼みはしなくても、稲刈り時には、やってくる。手がないことが分かっているからである。彼女は、午後も3時まで手伝ってくれた。

 「今日は、この前の学生さんは来んのん」と彼女。「今週は都合が悪いらしい。まあ、うちの子じゃったら、稲刈りじゃけん来い、と無理やり来させるがの」と笑いながら私。一人で何日もかけて稲刈りをする私に彼女は「自分がたで食べるだけ作りゃええじゃん。こがいによけい作らんでも。田植の準備の時にも何日も夜遅そうまで仕事をせんにゃいけんし」と言った。私は「作らんでも草刈りなんかをせんにゃいけんし、けっこう仕事がある。それだけやっても、草以外は何もできん。一年都合で全面休耕したことがあったが、そのとき、作らんよりは、忙しゅうても作った方がよっぽどええ、と思おた」と答えた。むろん田んぼを管理休耕するのではなく、荒らしておくなら手間はいらないだろうが、そもそも、二足草鞋の生活を始めた動機には、耕作放棄田が増えていくのを見るのが、自分の臓腑がえぐられるように辛かったことがある。私はどうでも作らなくてはいけないのである。

 夕方、日が落ちようとする頃、明日、刈り取りをする田んぼにバインダーを入れて、周辺を刈りとった。明日への勢いをつけるためである。終わると、バインダーには田んぼでの夜越しのため、ブルーシートをかけた。

 日没後、薄暗い中を昨日刈りとった田んぼで稲架掛けを完了した。残照なのか上弦を一日過ぎた月明かりなのか、作業に十分なだけの明かりはあった。
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