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村便り:2007-06-27(木) (黒豆の播種)
投稿日:2007-06-28(木)

 夕方、黒豆の播種。

 黒豆は毎年休耕田に作る。昨夕は、種蒔きするポリポットに土を詰めた。野菜の育苗には通常、農協で買う育苗土を使うが、大豆は畑の土を詰める。育苗期間は長くないし、肥料も必要としないからである。今日は、そのポリポットに一ポットあて一粒蒔いた。60株植えるつもりで全部で80ポットに蒔いた。大豆の発芽率は高いから75ポットは芽が出るはずである。

黒豆の播種
(クリックで画像の拡大)
稲の育苗箱に並べたポリポット。
屋敷にもって帰り、鳥除けのためネットで覆って育苗する。
 黒豆を育苗するのは、ひとえに鳥害対策のため。直播きすると、発芽したとたんに食べられてしまう。豆が二つに割れた形で地上に出るので、目立つし、なかなか食いでのある餌になる。ついで初生葉(双葉)が出て、本葉まで出ると、もう鳥の食欲はそそらなくなる。そのころに定植する。

 昨夕は溝を上げてひと畝作ったが、今日もまたひと畝作った。休耕田のように平らなところでは溝の作り方が難しい。傾斜地なら、雑に溝を作っても排水されるが、平坦地では溝の深さを微妙に調節しないと溜まった水が流れださない。基本は、排水口のところを一番深くして、次第に浅くするのだが、実際には一遍で理想的な傾斜はできない。だから、雨が降ったあと、水の流れ具合を見て、一、二度溝を上げなおして微調整する。

黒豆の発芽
(クリックで画像の拡大)
 発芽した黒豆。7月3日(火)夕方撮影。
 月曜日からやっと梅雨らしい雨になった。火曜日の夕方、屋敷に行くと、黒豆が一斉に発芽していた。それまでもすでに発芽の兆候はあった。ポットの土の表面がひび割れていたのである。ひび割れは、豆が発根し上にふくらみ始めた徴である。しかし水分が十分でなかっためであろうか、なかなか豆が現れてこなかった。そこに、たっぷりの降雨があり、水を存分に吸い込んだ勢いで土から頭を出した、ということであろう。
 まだ芽が出ていないポットは3つである。そのうちの2ポットは、豆がのぞきかけているから、発芽は間違いないだろう。残り1ポットは、降雨以前には発芽の兆候はあったものだが、いまのところ鳴りを潜めている。したがって、発芽率99パーセントは確保できよう。もしかすると100パーセントになるかもしれない。
 育苗中はポットを、画像の上の端に見えるネットで覆っている。
 定植は一週間以上先になるだろうが、ともかく溝は上げておかなくてはならない。溝がないと、雨が降ると、土がなかなか乾かない。今は梅雨時であるから、いっそう乾きにくい。


 村便りは「特記事項」がないと書かないが、実際にはほぼ毎日、出勤や帰宅の途中に畑や田んぼに寄る。体力を消耗しないでまっすぐ出勤したい、さらに疲れを上乗せすることなくまっすぐ帰宅したい。しかし、それでは一人兼業農家は成り立たない。

 今朝(といっても、この記事を書いている28日の朝)、農地に向かう途中カーラジオから、「半農半X」という言葉が聞こえてきた。地元の新聞社の記者がインタビューに答えていた。IターンやUターンで帰農した人が、農業をメインにしながら他に自分の好きなことをやる、というライフスタイルことを言うらしい。最初は、「半農半サラ」で「通いの一人兼業農家」の自分のことも含まれるのか、と思って聞いていたが、どうもそうではないようであった。私のようにどちらにも足を突っ込んでいて、思いっきりの悪い、二足の草鞋は含まれない。そして「半農半X」は若い世代にも、高年世代、とりわけ定年退職期にある団塊世代にも支持されている、と記者は語っていた。人が犬を噛まないと新聞記事にはならない。半農半サラはどこにも転がっている事例であり、その数や犬が人を噛む事例以上であろう。そして、とりたたて「支持」もされない。というか、若者には嫌がられるライフスタイルである。でも、今の日本農業を支えているのは、この半農半サラだろうに、と思いながら、ラジオを聞き流しながら、畑と田んぼに急いだ。

中國新聞の記事
「『半農半X」でいこう ― 大切なのは『リンクマン』」
 てつがく村の
  ひろば(BBS)
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