<< 2006-11 >>
SunMonTueWedThuFriSat
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

2006/11/06
このページの記事一覧   1/1
 (クリックで個別ページ表示)
記事の分類
 (クリックで分類毎に表示)
以前の記事
 (クリックで月毎に表示)
村便り:2006-11-03(稲こぎ)
投稿日:2006-11-06(月)

 文化の日の今日からの三連休はうるち米の稲こぎ[稲の脱穀]。

 昨日、米の水分測定器がある農協の支店で水分を計った。水分が14.5%から15%の時に脱穀するのがいい、と言われている。水分が多いと長期保存ができない。今年は9月後半から晴天が続いているので、二週間干した我が家の米はすでに14.3%になっていた。「はぜはつか[稲架、二十日]」とも言われるが、今年は「はぜはんつき」である。

稲こぎ
(クリックで画像の拡大)
 脱穀機を後方から写した。
 左手から稲束をベルトに送り込むと、中央の胴体のなかで脱穀されて、右手に放出される。籾は後方の袋に流し込まれる。
 機械はクローラーで自走する。我が家には据え置き式の古い動力脱穀機があるが、使えるかどうかは確かめずに、放置してある。また、足踏み脱穀機もあり、これは《骨董品》として保存してある。
 田植えが終わってから、いつだったか正確には覚えていないが、近所の、私にとってはお兄さん格の人(「Fさん」と呼ぶことにする)が「要らん脱穀機をもろうて来たけぇ、使えぇや」と話しかけてきた。むろん、私が今年から稲架掛け+脱穀の手順で米の収穫をするのを知っていたのである。Fさんが説明した経緯はつぎのようなものである。

 村の或る農家の前を通りかかると脱穀機(「ハーベスター」とも言う)が投げてある。「こりゃ、要らんのか」と訊くと、「今年からコンバイン(刈取り脱穀機)を使うけぇ要らん」と言う。「要らんのなら、もって行ってもええか」と確かめると「もって行けぇ」と言うので、只でもらってきた。

 「脱穀機は買うなよ。もろうて来たんが動かんにゃ、うちのがある。うちのを使やぁええ。金をかけずに米を作ろうで。」私はFさんの言葉に甘えた。稲こぎ前に整備に出す予定だったが、いつも泥縄の私はそれをしなかった。そこで農協の農機センターの若者に頼んで、ともかく使えるかどうか確かめてもらった。動く、という返答だったので、整備は稲こぎ後にして、一度はお役御免になっていた脱穀機にまずは働いてもらうことにした。

 先週の日曜日の午後、Fさんから操作の説明を受けて、もち米の脱穀をした。こぎ残しの米が多い(*)のを除いては脱穀機はしっかりと働いてくれた。
 (*)使っていくうちに分かったが、機械のせいではなく、私の操作が悪かったため。藁束の入れ方がまずかった(浅かった)のである。

 機械は旧式である。今の脱穀機には藁切り装置をつけることができるが、この機械は脱穀しかしない。だから、以前使っていた人は、別にカッター(藁切り機)をもっていた(カッターも一緒にもらった)。しかし、私のような小農には十分である。脱穀機は新品を買うと100万円、中古だと50万円(程度によるが)する。いずれかを買う覚悟をしていた私には天の恵みである。Fさんに(そして元の所有者に)感謝しながら、私の稲こぎ一年生は始まった。
 てつがく村の
  ひろば(BBS)
最新20コメント
Powered by
Serene Bach 2.19R