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村便り:2009-10-04(日) (田んぼの落水開始)
投稿日:2009-10-07(水)

播種ホウレンソウ(次郎丸)

 稲刈りに向けて田んぼの落水作業。今年の稲刈りは10月後半になる予定だが、田んぼの落水は、ダブ[湿田]は二週間前くらいから作業を始める必要がある。排水のいい田んぼは一週間前の落水で間に合う。

落水
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落水作業 1。
 田んぼの周囲に溝をつけた。水は向こうからこちらに流れ下り、田んぼから排水される。溝をつけて間もないので、水はまだ途中までしか来ていない。
 溝は、向こう側で、さらに右側に曲がっている。下の画像参照。
 
ウワコウダの落水
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落水作業 2。上の画像の続き。
 ウワコウダの周辺につけた溝。水は向こうからこちらに流れ、上の画像の溝に続いて流れる。10月3日の「村便り」に書いたように、この部分は稲が倒伏している。一部は、3、4株を藁で縛り、立て直した。画像でもお分かりかと思う。

 「きけん」という黄色い札の下がっている緑色のポールは電気柵。画像では見えないが、ポールにはアルミ線が張ってあり、夜は高圧の(4000ボルト以上)電気が流れている。イノシシ対策。
 稲刈りを委託していた時期には、落水には気をつかった。重量のあるコンバイン[刈り取り・脱穀機]を使うので、少しでも田んぼがぬかるんでいると、機械が泥に沈んで稲刈りができない。落水が十分でない、と委託した人に文句を言われたこともある。しかし、いまはバインダー[刈り取り・結束機]を使い自分で稲刈りをしているので、さほど神経質にならなくていい。軽量のバインダーはコンバインより土のやわらかさに対する適応性がある。それでもダブの場合は余裕をもって排水作業をしておかないと、バインダーでも埋まってしまい、使えないことがある。

 ダブの場合、田んぼの周辺に溝をつけて、地下水位の高いウワコウダから排水しやすくする。溝を掘り上げるところは、田植えのとき、あらかじめそれだけのスペースをあけて、苗を植えてある。そのスペースに溝をつけるには、まずスコップで踏み込んで条をつけ、それから、土が硬い場合は三つ鍬で土を上げてから、平鍬で仕上げる。泥だらけになる作業である。


 昨夜は小中学校の同窓会だった。会場はQ市内。初めて幹事をやり、慣れない役割ゆえ準備に手間取った。二次会につきあい、自宅のあるH市に向かう最終電車になんとか間に合い帰宅。幹事だったので、酒は控えめにしたため、今朝は比較的はやく起床できた。それでも、追い込むようには作業はできないので、落水作業は中途半端で終わった。

ホウレンソウ播種
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ホウレンソウ播種。手前の、スクモが被せてあるところ。ここの電気柵はダミー。
 ホウレンソウは9月始めから10月半ばまで一週間置きくらいに少しずつ蒔くと、新鮮なものが食べられる。…といつも考えているのだが、今年ははじめて、そのスケジュールで蒔いている。二回目の播種。一回目は日本ホウレンソウ、今回は次郎丸。


村便り:2009-10-03(土) (仲秋の名月のコイモ)
投稿日:2009-10-05(月)

 今夜は仲秋の名月。コイモ[主として、子芋を食する里芋]はこの日を初掘りと決めている。仲秋の名月は別名《芋名月》だからである。

今年の初掘りコイモ
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今年の初掘りコイモ。
 雨続きだったため、掘り上げると泥も一緒についてきた。その泥を洗い流したところ。
草に埋もれたコイモ畝
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草に埋もれたコイモ畝。8月16日。
 
コイモ、畝元寄せ
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コイモ、畝元寄せ。8月16日。
 例年ならとっくに梅雨が明けた時期だか、今年はこの時期になっても雨が多かった。やっと二回目の元寄せ。「やっと」というのは、理想的には元寄せは、2回か3回おこない、しかも梅雨明けごろまでには終えてしまうからである。
 去年の里芋は大粒だったが、今年はこの時期としては普通の、小さな粒。なぜ去年のが大粒だったのか。ひとつは草取りと元寄せの管理が順調にできたのたと、もうひとつは、もしかしたら、去年は田んぼとしては乾燥気味のところに植え、さらに夏のあいだ干ばつ気味だったので、そのストレスが粒を大きくした、ということもあるかしれない。

 それに対して、今年は、例年のごとく、草取りは、一度草に埋もれてからやった(すなわち、里芋は生育がおそくなった)ため、子芋の数は少なくなかったが、ほとんどが小振り。この位が、私の好きな《衣被き[きぬかつき]》にちょうどいい。



稲の倒伏
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稲の倒伏。
 地形は、左から右に傾斜している。
 数日来の雨で、稲の一部が倒れていた。ダブ[湿田]のウワコウダ[傾斜地にある田んぼの上側の部分]の稲である。ウワコウダは、いつも水のある状態のため、根が表面を這いがちである。稲の生育の後半は、水は飽水状態[踏み跡に水が溜まっている程度の水分]にあるように管理し(言い換えれば、間断灌水[水がなくなったら入れる、といった水管理]をし)、根を地中深くに張るようにするのだが、ウワコウダはこうした管理がうまくできない。また、ウワコウダのぬかるみを走る田植機の車輪が滑り、稲の株間が狭まるため密植がちになり、稲が徒長がちになる。さらに、風が吹くと、やわらかい泥では株元が安定しない。そういった理由で倒伏したのだろう。株がしっかりしているヒノヒカリとしては珍しいことである。
村便り:2009-10-02(金) (自然畝を《壊す》)
投稿日:2009-10-02(金)

 不除草が自然農法の原則のひとつだから、自然畝には草は生えている。その草を必要に応じて刈り敷いて管理する。しかし、多年草が生えると始末に悪い。種で畑にやってきて地下茎で繁殖するものには、根を縦横にのばし、茎が硬く背が高くなるものがある。セイタカアワダチソウ、ヨモギ、〇〇[名前が分からない]がそうである。また太い根を地中深くまで伸ばし、その根がある限り生き延びるものがある。スイバがそうである。背は高くはないが、密集して増殖するものもある。ノギク[?]がそうである。メヒシバも長年耕さない畑に侵入してくるが、地下茎で繁殖するので、畑周辺からじわりじわりと入ってくるので、侵入は比較的阻止しやすい。いくら草を敵にせず、と言っても、多年草は種類によっては野菜栽培に支障をきたす。しかし、不耕起も原則だから、多年草がいったん畑に入ると駆除するのがむずかしい。根まで取り除きながら一本一本処理すればいいが、実際には、そんなことはできない。そこで、思い切って、自然畝を更新することした。


自然畝の草刈り
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自然畝の草刈り(2009年9月6日)。
 向こうの建物は、隣家の納屋。
 
自然畝の耕耘
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自然畝の耕耘(2009年9月19日)。
 >ネットが被覆してあるところは、隣家の畑。その手前、耕耘中の畝の両端にウリ類が支柱にからまっているが、左はキュウリ、右はニガウリ。キュウリの手前は、草のなかにトウガンがまだ《生きて》いる。ニガウリの手前は瓢箪形のカボチャ(バターナッツ)があったが、もう《あがっ》てしまっている。
 
自然畝の畝立て
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自然畝の畝立て(2009年9月19日)。
 わが家の畑は、屋敷の前、横、裏に合わせて一反ほどがある。現在、自然畝があるのは、横と裏の畑である。それぞれ半分弱が自然畝になっている。畝の数としては横の畑で5条、裏の畑で6条。今秋から各々の畑で1条ずつ更新していくことにした。更新は、私の心づもりでは、一年ほど慣行畝(ただし有機農法)として使ったあと、ふたたび自然畝に戻すやり方でおこなう。すると、慣行畝である間に何度か耕耘することになるので、多年草は駆除できる、という算段である。

 自然農法に転換して8年の畝は、まず草を草刈り機で払った。土の表面は枯れ草で覆われている。刈った草と枯れ草を片づけて、耕耘機で土を返した。自然農法をはじめて年数がたつと土はやわらかくなる、と読んだことがあるが、実際には慣行畝の方がやわらかい。初夏にトマトとかピーマンとかを定植するときは、小型のスコップで踏み込んで植え穴を作るほどである。いまは秋の始め、畝が乾燥していることもあるが、鍬で起こすのは難儀なほど土は硬かった。耕耘機で耕すと、草の根っこがごろごろと出てきた。慣行畝の土は細かいが、自然畝のはぼろぼろしている。団粒組織とはこんなものか、と思う。

 更新を始めた自然畝のうち、一条は秋ジャガを定植した。秋ジャガのあとはタマネギを定植する予定である。草の生え方はやはり慣行畝より早い。ニンニクも芽を出し始めた。このニンニクは、もともと薹のさきにつく種球から育ったものである。もう一条(画像の慣行畝)は、年明けてから収穫するキャベツを定植した。残ったところは、広島菜を定植する予定である。

 いまは、「自然畝5、6年 → 慣行畝1年」という自然畝のサイクルを考えている。このサイクルで作物をどう組み合わせていくか。私にとって、自然農法の新しい経験のはじまりである。
村便り:2009-09-29(火) (プラグトレイ)
投稿日:2009-09-30(水)

播種(育苗)高菜、広島菜、のらぼう菜

 プラグトレイなるものを使った。

 菜っ葉類の種蒔きは27日にあらかた済んだが、まだ高菜、広島菜、のらぼう菜が残っていた。直播きでもいいが、いずれも大株になる。高菜と広島菜は漬け菜、のらぼう菜は菜花である。高菜は春の薹立ちが遅いので(四月おわりから五月はじめ)、菜っ葉類が不足する春先に重宝する。広島菜漬けは一度もやったことがないので、もし今冬できがよく十分な大株になれば挑戦してみたいと思う(時間の関係で無理かもしれないが)。

プラグトレイ
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プラグトレイ
 ひとつのトレイに50個のプラグ(穴)があるもの。
 のらぼう菜は去年はじめて作った。手さぐりの栽培だったが、春先になり薹が立ちだして、はじめてその価値が分かった。菜花として利用するのは種袋から分かっていていたが、ふつう、菜花に特化しているもの(たとえば中国野菜の紅菜苔)は冬の間から薹立ちする。ところが、のらぼう菜は春先になるまで薹立ちしない。これじゃ利用期間が短いじゃないか、とがっかりしたが、食してみると菜花として癖がない。一般に菜の花はアクがあるが、のらぼう菜の花にはない。食べやすいのである。花がついて蕾のうちに折りとっては食べて、春の菜の花としては長く利用した。高菜同様、春の端境期の野菜である。

 のらぼう菜は薹立ち期に利用するので、大きくなる。背丈は1mほどになろうか。高菜や広島菜は菜っ葉として大株であるが、のらぼう菜は菜の花として大株なのである。

 これらは直播きして、間引き菜を利用することはできる。しかし、小株の菜っ葉類はほかにもあるので、これらの間引き菜は必ずしも必要ではない。しかも、直播きすると、草の種も同時に発芽するので、除草に手間がかかる。ところが、ある程度大きくなってから定植すれば、草より生育が先行しているので、除草しやすい。除草は、まず、草が大きくならないうちに中打ち[中耕:株間を、三つ鍬などを使い、土の表面を掻くようにして耕すこと]をする。草は小さいので、土の表面を掻けば、根から抜けてしまう。わざわざ手で抜く必要はない。ところが、野菜の方も小さいと、中打ちの影響が野菜にも及びうる。一緒に抜けたり、鍬が動かした土がかかったりする。だから、草より野菜の方が大きいと中打ちしやすいのである。さらに、野菜の方が早く大きくなって抑草もする。そういう訳で、今年はじめて高菜と広島菜を育苗してみることにした。

 育苗は、いままでは、ポットを使っていたが、ふと思い立って、プラグトレイを使うことにした。土詰めが楽であり、移動もしやすい。ホームセンターで適当なものを探した。プラグトレイは一般に穴が小さい。そのなかで一番穴の大きいのを購入した。容量からして、私が使っているポット類の一番小さいものに相当する。菜っ葉類の育苗には、大きすぎはしないが、窮屈ではない。
村便り:2009-09-27(日) (大根の追加蒔き)
投稿日:2009-09-29(火)

播種大根の追加蒔き(宮重大根、三浦大根)、
ビタミン菜、壬生菜、小松菜、ベトラーヴ[ビート。形態的には、赤蕪ホウレンソウ、と言うべきか。ホウレンソウなどアカザ科の野菜は種が硬いので一昼夜、浸水して播種すると、早く、しかもよく発芽する。]



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大根の追加蒔き。
もみ殻で被覆してあるところが、追加蒔きしたところ。

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蒔き条に灌水する。
 土が乾いているときは、担桶を担いで水を運び、杓一杯ほどを蒔き条にまく。水は土深くまでしみこむので、如露で灌水するより遥かに効果的。如露のばあいは土の表面しか湿らない。
 
 

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蕎麦の花。
 今年は蕎麦を8月29日に蒔いた。種は一昨年収穫した階上早生。ものの本によると、蕎麦の種は一年目は発芽率が高いが、二年目になると極端に低下する、とあったので、心配だったが、順調に発芽した。種はビニール袋に密封して冷蔵庫に保存しておいたもの。それを10%の塩水で選別した。
 今年の九月は雨が少なかった。八月のあいだ乾燥していても、九月に入るとまるで秋冬野菜を蒔く時期にあわせたかのように土が湿り気を帯びてくるのだが、今年は乾いたまま。種蒔きの準備のために耕耘するとよけいに乾いてしまう。

 それでも、種蒔きは暦通りに進める。9月10日は大根の播種日。今年は13日に蒔いた。この時期になると隣のおばあさんが言っていた言葉を思い出す。「八月のあいだ乾いとっても十日ごろにゃ雨が降る。大根雨じゃ。」今年はその大根雨は降らなかった。大根はよく発芽する。いままでの経験から髙をくくり、乾いた畑にそのまま大根を蒔いた。それからホースで畑まで水を引いて毎日のように灌水してやったのだが、期待に反して発芽はかんばしくなかった。ぼつぼつとしてしか発芽していないのである。

 これでは沢庵漬けができない。そこで遅くなったが、発芽していないところに追加蒔きすることにした。もう一週間早く決断すればよかったのだが、蒔かないよりは蒔いた方がいいだろう。うまく発芽して沢庵漬けに間に合えばいいが…
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