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2011/01/06
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村便り:2011-01-06(木) (小豆)
投稿日:2011-01-06(木)

 年末年始の暇な時に大豆と小豆を選った。

 小豆は、記憶の中で数えると、いままで3回作ったことがある。夏小豆1回と秋小豆2回である。いずれも畑で作り、2回は自然畝、1回は普通の畝である。種蒔きをしたまま、世話をしてやらなかったこともあるが、一度もうまくできたことがなかった。その体験から、小豆はむずかしい、という観念ができていた。

発芽した小豆(クリックで画像の拡大)
7月18日。7月9日に播種して、発芽した小豆。1株に3粒蒔いた。1株は2本に間引く。
 今年は、あまり期待することなく、今度は休耕田に小豆を蒔いた。休耕田には通常、里芋類、蕎麦、大豆を作るが、それだけでは、利用しないスペースができる。そこに今年は小豆と金時豆を蒔いた。金時豆も二度ほど作ったことがあるが、これもうまくいった記憶がない。蒔いたのは7月9日。発芽する前に雨が降り、土の表面が締まった。土中の種は窒息死してしまうのではないか、と思えるような締まり方であった。はたして金時豆はほぼ全滅。しかし、小豆はけろりと発芽した。


小豆を稲架に掛ける(クリックで画像の拡大)
11月7日。小豆を稲架に掛ける。手前の茎の長いのが小豆。向こうは黒豆(大豆)。
 元肥は施さなかったが、旺盛に生育した。大豆は主茎がしっかりと直立するが、小豆はやや蔓状になって伸長した。種袋には花がつくころに追肥すると収量が上がる、と書いてあったので、花時に化学肥料をぱらぱらと施した。莢つきはよく、外観からは虫がついている様子もなかった。これまでの3回の経験では貧弱な生育しか見てこなかったので、このような生育の過程は驚きの連続であった。

 収穫・調製になると文字通り未知の領域になる。そこでともかく、莢のほとんどが黄熟したころに抜き取って、稲架に掛けた(11月7日)。掛けて乾燥させているうちに、莢が弾けるのではないか、と心配したが、杞憂であった。なかなか脱粒する時間ができないので、持ち帰って、今度は小屋の中に吊るした。

 なお、抜き取った、あるいは刈り取った小豆を自然乾燥するのは、ニオに積む方法もあるようである。
●ニオ積み収穫体系
 熟莢率が70~80%に達する成熟期以降に、あずきの株をビーンハーベスタ又はビーンカッタにより刈り倒し、数日間地干しや島立てによりほ場で予備乾燥をしてから、人力又はニオ積み機により畑の中に「ニオ」と呼ばれる円筒形の山に積み上げて2~3週間程度自然乾燥させ、子実水分を16~18%にまで下げた後、ビーンスレッシャ(脱粒機)で脱粒する体系です。
(注)ビーンハーベスタ:刈取り株をまとめて一定間隔でほ場に落下させる機械。ビーンカッタ:複数条の刈取り株を集約してほ場に列状に並べていく機械。
(豆基金 http://www.mame.or.jp/saibai/azu_hokkaido.html より引用)

小豆を叩く(クリックで画像の拡大)

小豆を叩く。
 手前のプラスチック製の盥[たらい]に入っている莢を、その向こうの袋(脱穀した籾をいれる袋)に入れて木槌で叩く。篩でゴミを除きながら、金盥に小豆を落とす。その後で箕でゴミを除いた。
 そして12月25日にようやく莢を叩いた。大豆の場合は、茎についたままの莢を木槌で叩いて豆を取り出す。しかし、小豆は茎が長く、莢が分散してついているので、大豆と同じ方法では効率的ではないように思えた。そこで、莢を茎から切りはずして、袋にいれ、その袋を木槌で叩いた。

 なぜ休耕田では小豆がうまくできたのだろうか。除草をしてやった(2回)こともあるが、おそらくは田んぼのなかと畑とでは生物相が違い、小豆の害虫が少ないのだろうと推測する。


 小豆を選るのは初めてである。十数粒つまみとって掌に乗せ、悪い豆を除いてから、掌でごろごろ回転させながら確認する、という方法で選った。大豆は大きいので、つまめる数や掌の広さからして、一度に二粒ないし三粒しか選別できないが、小豆は小さいので数がこなせる。しかし、小さいだけに容量的には大豆と作業効率は変わらないような気がする。

(クリックで画像の拡大)
手前、曲げ物に入っているのが、選った小豆。
 しかし、根気のいる作業である。三世代家族なら、こんな作業はおじいちゃん、おばあちゃんがやってくれるのだろうが、核家族の我が家ではおとうちゃんがやるしかない。食べるときは嬉しいし楽しいが、そこに至るまでが時間がかかり労苦がともなう。それだけに一層おいしい、ということなのだろうか。年末の餅つきには、もち米はむろんのこと餡の小豆も自家製のものを使った。豆入りの餅には小豆の隣の畝で作った黒豆を使った。たしかに、出来上がりを見れば嬉しいし、食べればおいしい。
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