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村便り:2012-01-07(土)/01-09(月) (越年してから収穫する野菜の世話)
投稿日:2012-01-12(木)

 今年初めての農作業、百姓の《仕事始め》である。1月9日(月)は成人の日だから7日(土)から三連休日での三連働になった。この冬枯れの時期に何をするのか、と不思議がられそうだが、私の農園では、冬になるまでに、あるいは年末までにやってしまうべき仕事が、畑にも田んぼにも残っている。

 畑では、春から夏にかけて収穫する野菜の管理。いま畑にある野菜のうちでは、春菊(収穫は、冬から初春)、搾菜(晩冬から初春)、かつお菜(初春)、ふだん草(初春)、ワケギ(初春)、アサツキ(初春)、ニンニク(初夏)、エシャロット(初夏)、アスパラガス(初春および夏)、ラッキョウ(夏)がそのような類。

春菊
 春菊は9月始めに種まきして、霜が降りるまで間引き収穫するが、寒さに弱いのでそれからは防寒してやる。昨秋は種まきが遅れて9月終わり(9月26日)になった。だから、小さいうちに霜の時期になった。除草をする間がなかったので、追肥もしていない。とりあえず霜対策として不織布をべた掛けにしておいた。裸のままだと、寒さにやられて葉っぱが黒くしおれてしまうからである。


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シュンギク。
 不織布をべた掛けにして、そのうえにビニールでトンネルを作っている。
 その春菊の畝を除草し、追肥・中打ちをした。冬野菜は寒さに耐える体にするため、必要に応じて追肥する。秋にたくさん食べ、脂肪をたくわえて冬に備える動物と同じ道理である。春菊は、さらに防寒してやる必要がある。春菊の場合、不織布だけでは防寒対策は十分ではない。そこで、くわえてビニールトンネルで被覆してやった。希望的観測ではあるが、これで冬の間でも成長し収穫できる大きさになるかと思う。暖かくなれば勢いを取り戻すが、まもなく薹立ちしてしまう。それまでに収穫したい。


ザーサイ
 搾菜は昨シーズンから栽培を試みている。漬け物が好きだが、漬けるのは手間と時間がかかるらしい。そこで野菜として食べてみることにした。独特の辛味がある、とのこと。

搾菜
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搾菜。
 主茎にできるこぶを食するようである。画像の茎はふくらみかけているように見える。
搾菜
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防霜のためネットで覆った搾菜。
 ところが、野菜としては私には(というか、日本では、といってもいいのではないだろうか)なじみがないので、栽培方法が分からない。種袋によれば、温暖な土地を好むが寒いところでも栽培できる、とある。しかし、寒さに強いわけではないようである。昨シーズンは、10月5日にボットに播種し11月11日に定植したが、寒さにやられて駄目になった。今年は9月27日に直播きし寒さに耐えるくらいに生長した。しかし、これでも遅いようである。寒さが厳しくなると、大きい葉っぱは外縁がしおれてしまった。来シーズンは、9月あたまにボット育苗をはじめて10月初旬に定植するスケジュールを考えている。寒さがくる前にある程度の大きさにしておきたいが、9月前半に直播きすると虫に食べられてしまう(わずかな経験から言うと、搾菜は虫が好むようである)。虫が多い9月を避け、かつ生育を早めようとすると、上のような方法とスケジュールになる。

 さて、今年はともかく、少量であっても味見できる大きさにしたい。12月24日に除草、追肥、中打ちをして株間には藁を敷いた。藁は抑草と防寒のためである。しかし、年末年始の寒さを経過して、藁マルチだけでは防寒には十分ではないのが分かったので、さらにネットでトンネル状に被覆した。ネットは霜除けのためである。


かつお菜
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かつお菜。
 葉っぱの様子から高菜の類だとお分かりだと思う。北九州ではこれを雑煮に入れるとのことである。
かつお菜、ふだん草
 いずれも年内と春先の利用を考えている。春は野菜の端境期である。かつお菜とふだん草は薹立ちが遅いので、春の野菜の端境期を少しでも埋めるために、春先の利用を考えている。ふだん草は蒔くのが遅かったので年内利用はできなかった。かつお菜の方は少しは利用できた。かつお菜は高菜と同類なので(ちなみに搾菜も高菜と同類であり、「筍たかな」との別名がある)寒さに強いというわけではない。だから、早めに蒔いてまずは年内に収穫し、ついで越冬させて、春に生育を再開するのをまた収穫する、という利用方法がいいと思われる。高菜は比較的虫がつきにくい(辛味成分のせいだろうか)が、搾菜と同じような方法とスケジュールがいいと思われる。いずれも、除草、追肥、中打ち、藁敷きをした。

ワケギ、ニンニク、エシャロット、ラッキョウ
 ユリ科一族、というべきか。いずれも晩夏から秋にかけて植え付け、越年して翌春ないし翌夏に収穫する。植えつけると年内に分球する。収穫が一番早いのは葉を食用にするワケギ。あとは初夏に葉茎が黄変してから掘りあげる。

 いずれの畝も草が生え(植えつけてから一度は中打ちして除草したかもしれないが)、放っておくと冬の間にユリ科一族は草に埋もれてしまう気配。このままにしておくと収量にも影響する。また草が繁茂していると追肥もできない。いやできないこともないが、追肥の効果が減ずる。だから、まずは除草した。根を張っている種類もあるので力と時間がいる。単純作業だが根気がいる。座り込んだり中腰だったりの姿勢なので腰にくる。立ち上がろうとするとすぐには腰が伸びないほどである。

使い痛み
 余談だが、歳のせいか、体に使い痛みを感じるようになった。

 一時的な関節の違和感とか筋肉の張りには自己整体・ストレッチ(すなわち yoga のasana)で対処する。これはよく効く。それでも左膝にときどき感じる違和感は、根深く、その対処法では解消できない器質的変化のように感じられる。

 また、指の関節、とりわけ両手の親指の付け根の痛みも直らない。yogaのasana(体位法)は主として体幹に関わり、四肢については、中心的にかかわるものは少なく、また補助的であったりする。指にいたってはasanaはない。(asanaの原意が「坐法」であるから、なくても不思議はないが。)だから、指については無関心だった。ところが稲刈りころからだったと思うが、親指を動かすとき痛みを感じるようなった。確かめてみると、付け根の関節が痛みの源だった。稲束を稲架掛けするときは、束を二つに分けて竿に掛ける。そのとき、親指を使うからであろう。痛みは軽減したものの、いまも退かない。このままでは慢性化しそうな気配もある。ときどき自己流に関節をケアしながら、来シーズンが本格的に始まるまでに、直ればいいが、と思っているが不安でもある。

ニンニク畝
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ニンニク畝。
 抜いた草を敷き藁の上に載せている様子。
 ニンニクは4種類作っている。長い間、父が近所でもらったニンニクを作っていたが、それが絶えてしまった。いま作っているものの種は全部購入した。4種類とは、スワンミャオ(葉ニンニク)、嘉定(葉ニンニク)、田子在来ニンニク、平戸ニンニク。
 葉ニンニクといっても球は普通に使える。田子ニンニクは寒地系のニンニクだから、西日本のこの地では育たないかと思ったが、はじめて導入した昨シーズンはうまくできた。平戸ニンニクは暖地系だから「てつがく村」はいずれの系統でも栽培できる気候ということであろうか。
草も畑のうち
 閑話休題。除草が終わると、追肥と中打ち。中打ちは、肥料を土と混ぜるためと除草を仕上げるため。感覚的には、土に《空気を入れる》ため、と表現しようか。そして藁を敷く。抜いた草はその藁の上に重ねる。草は根についた土を落とすと、ふたたび根付くことは少ない。藁の上におけば、根が土に触れないのでまず根付くことはない。

 草も畝の《うち》である。畝が《分身》したものである。同じ畝で枯れてしまえば、畝の《うち》に再吸収される。草を畝からできるだけ出さないようにするのは、そのような考えから。
 てつがく村の
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