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太極拳
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含胸抜背、実腹、尾閭中正はリラックス? 【太極拳】
投稿日:2007-01-15(月)

 1月12日(金)は初稽古。太極拳おける上半身の姿勢の作り方、および、息の吐くポイントとそのときの身体の動き、が稽古の中心であった。そのうち上半身の姿勢の作り方について素人の勝手なメモを書きつけておく。

 普通、人間の上半身はS字状の湾曲をなしている。上の湾曲は背中、下の湾曲は腰である。太極拳では二つの湾曲を伸ばしてI字状にする。或る解説書によれば、それがいわゆる《自然体》であり、この状態のときに、自然な(楽な?)呼吸ができ、臀部がリラックスする(「松腰」)。

 さてお師匠さんは、この姿勢を作るポイントとして、お尻を下から前へと回転させ、お腹をひっこませる、と二ポイントを示して説明した。臀部の状態に関しては「尾閭中正」という用語で説明があった。用語は、尾てい骨(尾閭)がまっすぐ(中正)、という意味である。

 稽古が終わって《復習》をした。すると、「お尻を下から前に回転させる」(=尾てい骨をまっすぐにする)という一動作で「お腹がひっこ」み、かつ胸がすぼむ(ただし、お師匠さんは、説明では「含胸」 ― 肩の力を抜き、大きなボールを抱えているかのように軽く胸をすぼませる ― については触れなかった)のを発見した!

 やりかたとしては、普通のS字状の姿勢で立つ。頭の位置は動かさないようにして、臀部を、少し下に押し込む気持ちで前に向かって回転させる(単純に前に動かしてはうまくいかない)。すると頭の位置は固定されているので、臀部の下への運動で背筋全体が引き延ばされてI字状になる。突き出ていた腹は引っ込み、張っていた胸はすぼむ。「含胸抜背」(胸がすぼみ、背中が伸びる)である。おまけに、丹田(へその下数センチメートルのところにあると言われている)に意識が集中する(「実腹」)ような気もする。

 ただ私としては、胸を張り臀部を突き出したS字姿勢の方が、リラックスでき、したがって呼吸も楽である。I字姿勢が《自然体》であるという実感がもてない。

 次回の稽古のときは、お師匠さんに、I字姿勢の作り方の《発見》とその不自然な感覚とを合わせて報告して教示を請おうと思っている。
血/気のめぐり 【太極拳】
投稿日:2006-12-27(水)

 12月22日(金)は太極拳の稽古納め(といっても、まだ4回しか稽古をしていないが)。

 がらんとした朝の体育館は、暖冬とはいえ、寒い。私は下はジャージのトレーニングパンツ、上は長袖シャツを二枚着ている。下着のシャツは薄手だが、保温性・吸湿性・発散性のある登山用のものだから、それなりに防寒性はある。足は裸足ではなく、シューズを履く。太極拳用と銘打ったシューズもある(師匠は羊の皮でできた専用シューズを履いている)が、私のは紐なしの普通のもの。他の弟子二人も似たような出で立ち。

 太極拳の動きはゆっくりとしているので、身体は温まらない。とくにむき出しの手はこごえる。薄手の手袋をはめたいくらいである。

 稽古をはじめてしばらくして師匠曰く、「私は今日は着込んできましたから、もう身体がぽかぽかしてきました。手も温かいですよ。触ってみますか?」最後の言葉にまたもや心がぐっと動いたが、師匠のふっくらとした白い手に、私のごつごつと節くれだった手で触るのは《美しく》はあるまいと思いとどまった。

 たしかに師匠は着込んでいるようにも見えた。それにしてもこのぐらいの運動量で身体が温かくなるものか?考えたすえ、二つの可能性にたどりついた。ひとつは、同じ動きでも未熟者と熟練者とでは質が違う、という可能性である。熟練者の場合、動きとともに《血》が、いや《気》が、体中をめぐるのかもしれない。未熟者は、動きだけで、《気》が伴わない。この推測は、いかにも太極拳的である。もうひとつは、ひどく散文的な可能性で、もしかしたらお師匠さん、今日は体中にカイロを貼りつけてきたのかもしれない(笑)

yogaマット
(クリックで画像の拡大)
 yogaマット(ピンぼけですが…)
 yoga体位法をするには、おおよそ二畳半くらいの広さがあればいい。ある時、小さなスポーツ店に入ったら、yogaマットなるものを売っていた。幅 60cm、長さ170cmほどのマットであり、たたみ一畳にもならない。こんな狭いマットでは体位法はできない、と思っていた。
 体育館(板張りの床)でyogaをやろうと思ったとき、そのマットを思い出した。そして、マットは身体が床に当たる部分に使い、滑り止めでもあることを知った。使用してみるとなかなか役立つ。畳の上では身体が滑ることがあるが、マットの上ではそのようなことはない。マットは厚さが5mmもないが、身体が硬い床に当たるときの痛みを十分に和らげてくれる。
 硬い床でyoga体位法をするときには、もっていて損はないグッズである。
 私が実践している別の身体技法であるyoga体位法はたしかに身体が温まる。動きは少ないが体位を維持しているあいだ筋肉が強く緊張するため、と思われる。体位をほどくと、それまで緊張していた筋肉が弛緩し、同時に発熱する(血のめぐりがよくなる)。体位によっては、ほどくと、呼吸が激しくなることもある。静的な見かけとは反対に、身体自身は活性化している。太極拳に熟達したら、このように、《血》…ではなく《気》のめぐりを体感できるようになるのだろか?

 太極拳の稽古の前後にyoga体位法の実習をつなげようと思い、今日ははじめて稽古のあとにyogaをやってみた。でもすぐに女子学生が二人やってきて近くで食事を始めた。訊くと、午後から授業があるようである。食事を終わると予習(たぶんダンスのようなもの)をやっていた。女子学生が近くにいても、私は気後れはしないが、彼女たちは、当然ではあろうが、おじさんの、変なポーズなど見たくはないようである。ずっと私に背を向けていた。…今度からは太極拳の前にやるようにしよう。

 夜は太極拳の忘年会。財布係は私。若者と飲み話すのは楽しい。太極拳の故郷に旅行しよう(河南省の陳家溝というところが発祥地と言われている)、という話まで出た。この夜、私ははしゃぎすぎて、したたか酔っぱらいました。
太極拳を始めた!
投稿日:2006-11-17(金)

 太極拳を習い始めた。本来ものぐさな男だから、自分から進んで街の教室の門を叩くようなことはしない。学生に教わることになったのである。

 大学院の授業(「ヨーロッパ思想」/「ヨーロッパ思潮社会論」)に、太極拳を研究している学生が出席している。授業ではフランス語のテキストを使っているのだが、大学院に入ってから先輩にフランス語を教わり、一年前から私の授業に出てくるようになった。学生と私の授業の接点は身体論である。

 学生は自分でも太極拳をやり、しかも教師の資格をもっている。太極拳の所作に漠然とした興味をもっていた私は、ゼミの飲み会で、教えてほしいと頼んだ。その願いが今回かなうことになった。

 「弟子」は私以外に、やはり私のゼミに出てきている日本史を研究している学生(日本史でなぜフランス哲学?とお思いでしょうが、そのわけは、長くなるので、ここでは省略します)と、その学生の友人の、都合おとこ三人。

 朝10時に体育館に集合した。「弟子」は三人ともずぶの素人。初歩の初歩から手ほどきを受ける。今日習ったのは歩き方と手の回し方。初歩的な動作を繰り返すうちにいつの間にか練習時間の2時間が過ぎた。

 途中「師匠」の連続的動きを見ることができた。そのゆったりとしてよどみない動きに「弟子」一同賛嘆の眼差しでうっとり…えっ?なぜ「うっとり」とするのか、ですって?だって、修練を積んだ所作だからですよ。それに、「師匠」は色白で、少しぽっちゃりした、素敵なお嬢さんですから ^^;;

 一週間後の練習がいまから楽しみです。ただ記事の方は続けるかどうかは分かりません。
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