☆ 2002-04-29 ☆ 子芋の定植
□午前中はトマト、ナス(中長)、ピーマン、シシトウの苗を買いに行く。
□子芋を伏せたのは3月31日だから、約1カ月経っている。子芋は植え傷みしやすいので、芽が出たら早めに定植する。子芋も親芋も種芋にするが、発芽は子芋の方が早い。数からして子芋が多いし、手間の問題もあるので、子芋も親芋も同時に定植する。親芋の中には小さな芽しか出ていないものもある。
□幅120cmほどの畝に、鍬3つの間隔(40cm弱)で縦ガンギを切る。2、3度元寄せをするので、ガンギの間隔は広めにする(ジャガイモの場合を参照)。種芋は1ガンギに2個植えるが、大きくなった2株の子芋が喧嘩をしないように、種芋の間隔を按配する。 □定植したあとで、種芋のまわりに、小さな円を描くように、ぐるりと肥料を撒いておく。いままでは元肥(化学肥料)は全面散布にした。畝全面に撒き、鍬や耕耘機を使って土と混和してから、定植をしていた。しかし、考えてみると、子芋の小さいうちは、種芋の養分を吸収して生長するので、最初からたくさん施肥する必要はない。しかも、全面散布にすると、草も勢いよく繁る。そこで、追肥・元寄せするまでのつなぎとして、種芋のまわりだけに肥料を撒いてみることにした。すると、肥料の量も少なくて済む。今年は子芋のみならず、ジャガイモも同様な施肥をした。理由は子芋の場合と同じである。 □定植した種芋は100個。80株は食用、20株は種用である。種用には大きい種芋を選ぶ。(種芋は大きいほど収量があがる。)
ヒメムカシヨモギ □以前、自然畝における草の取り扱いに言及して、多年草は原則「駆除」の方針で臨んでいる、と書いた。そのときに挙げた多年草は、セイタカアワダチソウ、タンポポ、スイバだった(他にも、ヨモギがある)。ところが、春になって、ヒメムカシヨモギが目立ち始めた。この草は、多年草ではないが(一、二年草)、背が高くなり、枯れたあとも茎が固いのでなかなか腐らないので、放置しておくとやっかいなことになる。そこで、見つけ次第、抜き取ることにした。珍しくない草なので、その草の「原産地」のことなど考えても見なかった。 □ところが、今日ふと「原産地」は隣の畑であることに気づいた。わが家の畑に隣接して狭い畑がある。去年春ごろから耕作されなくなった。所有者が年老いたからである。夏にもなると草が繁茂するようになった。そこで、草を刈り払う許諾を所有者から得た。しかし、時間がなかなか取れず、刈り払わずに1年が経った。思い出してみれば、そこにヒメムカシヨモギが文字通り林立していたのである。ヒメムカシヨモギの種は風に乗って移動する。だから、わが家の畑にもやってきて、春になると、不耕起をさいわいに発芽したのである。 □「原産地」に思い当たると、それまでなかなか思い立てなかった草刈りにただちに着手。夕方、枯れたままになっていたヒメムカシヨモギを草刈り機でなぎ倒す。これからは定期的にその畑の草刈りをしなければならないだろう。自然農法といっても、草との戦いが完全になくなるわけではない。 (5月11日掲載) |
||
[先頭に戻る] |
||
☆ 2002-04-28 ☆ 竹の秋
中井手の井手堰 □昼前に家族がやってくる。今日は家を出る時間が早かったので、家族は、あとから電車とバスを使ってやってきた。
高菜漬け−本漬け−
竹の秋に、蕨採り |
||
[先頭に戻る] |
||
☆ 2002-04-27 ☆ 講小屋
新築の講小屋での作業
□講小屋には、個人的な思い入れがある。古い小屋には、祖父の弟の名前が墨で書かれた木札が打ちつけてあった。小農の次男に生まれた彼は裸一貫で都会に出て、財をなした。人に言えぬ苦労もしたであろうことは、小さいとき風呂場で目撃した彼の背中が物語っていた。その人が戦前に5円を寄付して講小屋を建てた(改築した?)。5円という金額を教えてくれた隣のおばあさんによると、その金の一部を使って、おばあさんの家で新築祝いの宴も催した。葬儀の準備に講小屋に行き、その札を見るたびに、その人のことを思い出していた。彼の墓は村にはないので、わたしにとっては講小屋は彼がこの村に生まれ、生きたことを記憶する墓標のようなものだった。
□午後は、定植予定の子芋のための畑を休耕田に作る。 |
||
[先頭に戻る] |
||
☆ 2002-04-22 ☆ 今年の沢庵漬け
□4月20日、21日の「農耕日誌」はお休みです。
講の親睦旅行 □21日(日)は雨。勤勉なわたしは、というか、家に居場所のないわたしは、学校に出てきました。さいわい、研究室という個室がありますので。
古式沢庵漬け |
||
[先頭に戻る] |
||
☆ 2002-04-14 ☆ ジャガイモの定植
□昨日は風邪気味だったが、今朝起きると少し熱が出ている。37度1分である。体もだるく、一日静養していたい気分である。しかし、ジャガイモの定植が気になる。ジャガイモは萌芽状態から見て、今日あたりが定植適期である(普通、3月半ばに伏せると、定植は1カ月後である)。それに、1週間後の天気はどうなるか分からない。天気の都合で、2週間も遅れると、種いもの芽が大きくなりすぎる。だから、天気のいい今日はどうしてもジャガイモを定植しなければならない。
ジャガイモの定植 □ジャガイモを定植する畝が足りなかったので、鍬を使って耕す。すると、汗が出て、体が少しすっきりした。風邪の熱は暖かくして寝、汗をかくと下がってしまう、というのと同じ生理である。少々荒療治ではあるが、これで風邪の治りははやくなるかもしれない。
ビートの、自然畝への播種
カタツムリ、蜘蛛
□いよいよ明日から授業は第2週目に入り、授業の準備に忙しくなります。2月始め以来、定期的に書き継いできた「コラム」での「農耕日誌」を今まで通り更新し続けることができるかどうか、見通しは不透明です。農耕の一年を具体的に意識してみたい、という「農耕日誌」の意図がはやくも崩れてしまうのではないか、と心配になります。でも、力の続くかぎりは、書き続けます。 |
||
[先頭に戻る] |
|
★ 次の5記事 ★
★ 前の5記事 ★
「てつがく村」についての感想や意見をお聞かせください
・ 書き込み板(BBS)
〒 e-mail