☆ 2002-04-13 ☆ 高菜漬け
□灰ヶ峰を見ると、山桜は山頂付近でわずかに咲き残っているだけで、山腹を麓から、波のようなヴォリューム感のある新緑が覆いつつある。
高菜漬け−下漬け−
□一昨日(11日)の朝、畑に寄ると、高菜が薹立ちをはじめていた。8日の朝見たときには、まだ薹の立った株は一つもなかったので、それから3日間のうちに薹が立ったということになる。土曜日には畑仕事に来るが、それまで放っておけば、薹はどんどん伸びてしまう。予定外の仕事であったが、ともかく高菜を急ぎ収穫することにした。
□漬け菜類は3月になると薹立ちを始める。暖かくなると急に大きくなったと思うとすぐに薹が立つ。ところが、高菜は薹立ちが遅い。普通、4月終わりから5月始めにならないと薹が立たない。だから、冬の間は貧弱だった高菜は、薹が立つまでに、見違えるように立派になる。我が家では、いままで高菜は、外葉をかいて利用していた。薹立ちが遅いので、春先、青い葉の少ないときも利用できる。かき葉利用だと、たくさん作る必要はない。ところが、高菜漬けの仕方が分かってからは、作る株数を増やし、かき葉利用の高菜と漬け物用の高菜とを区別した。 □一昨年、まず少量の高菜で実験した。実験は一応成功した(すなわち、食べられる漬け物ができた)。昨年、株数を増やし、本格的に試みた。ところが、下漬けの水が上がらず、失敗した。高菜を桶の中にぎっしりと並べなかったことと、重石が軽かったこととが失敗の原因だと思われる。 □今年は、昨年の教訓を生かし、なんとか高菜漬けを成功させたいと目論んできた。しかし、危ないところで収穫時期を逸してしまうところだった。
□収穫した高菜は、1、2日陰干しにする。思うに、しんなりとさせて漬けやすくするためである。
ブロッコリーとカリフラワーを自然畝に定植する
□先週の農耕日誌に書いたが、自然農法を始めた当初の一番の問題は肥沃度である。昨秋、自然畝に定植したブロッコリー、カリフラワー、キャベツは肥料不足のため、収穫が思わしくなかった。カリフラワーは収穫なし。ブロッコリーは収量が少なかった。キャベツは春先、巻く気配を見せたが、やがて薹立ちしてしまった。期待した収穫がなかったのは、肥料不足に加えて、寒さが成育を阻害したのだと思う。秋に蒔く野菜は、成長が衰えたり止まったりする冬までに、肥料の力で、成長を促進しておく必要がある。ところが、肥料不足のため、緩慢な成長を続けていたところで寒さの時期になり、花蕾をつけたり、結球したりするだけの力を蓄えることができなかった、ということなのであろう。 □ブロッコリーとカリフラワーは、元肥を施し定植したあと、蝶を寄せつけないため、ネットで覆う。
トレビスの定植
トマトの移植 |
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☆ 2002-04-07 ☆ 春たけなわ
□今日は朝から井手[農業用水路]の作業がある予定だったが、昨日午後からの雨で、午後に変更になった。そこで、昼前に家族と共に村に来る。
□くねりながら峠を越える山道沿いには山ツツジがあちらこちらに赤紫の花をつけている。4月始めに咲き始めた山ツツジはもう盛りを迎えつつある。
井手のU字溝
草が生えている方が畑らしい? |
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☆ 2002-04-06 ☆ ジャガイモ定植のための畝作り
□自然農法畝を拡大したといっても、まだ自然農法には踏み切れない作物はある。ジャガイモや大根がそうである。ジャガイモは栽培に失敗すると1年間影響が出る。春ジャガは収穫後、次の春ジャガの収穫まで、1年間食べる。春ジャガの収量が少ない場合、冬から春にかけての食用として秋にもジャガイモを作る。それを勘定にいれても、収量があがらないと、半年くらいは影響が出る。
□さて、今日はジャガイモを定植する畝を作る。ジャガイモは3月半ばに伏せると、4月半ばに定植適期を迎える。種芋の数が多いため、定植には時間がかかるので、定植を1日で済まそうと思うと、1週間か2週間前には畝を作っておく必要がある。すると、計算上は今日あたりが畝作りのタイムリミットである。天気予報によると、午後から雨。そこで朝早く起きて、7時半頃から畑で仕事を始める。 |
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☆ 2002-04-03_05 ☆ 早朝の種蒔き
□週間天気予報を見ると、土曜日が雨になる、という。すると、週末は種蒔きができない。しかし、4月始めに蒔いておかなければならない種がたくさんある。しかも、3月下旬に蒔けなかった種もある。自分で食べるものは、自分で作る。作れなかったら、食べない。これが一応、わたしの二足草鞋農耕の原則である。ところが、蒔かぬ種は生えぬ。そこでスケジュールが詰まってくると、少しばかり無理をしなければならないことがある。
□本業の勤務時間の前後に農作業を入れる。別にわたしだけのことではない。兼業農家は農繁期にはよくやることである。いつだったか、また何の作業をやるためだったか忘れたが、田植え時、平日に朝早く田圃にでたことがあった。その日は霧が出ていた。だから遠くは見えなかった。田圃に近づくと霧のなかから低いエンジン音が聞こえる。さらに近づくと、霧のなかから赤いトラクターが見えてきた。隣の田圃のお兄さん(わたしより10歳ほど年上)が、田植えの準備をしていたのである。わたしは平生は村に住んでいないため、朝早い村の情景はあまり知らないので、正直驚いた。こんな早くからトラクターを動かしているとは思わなかったからである。彼は朝の仕事を終えると、トラクターを田圃に置いて帰って行った。
□3日(水)から5日(金)まで、朝種蒔きをした。5時に起きて畑に寄り、種蒔きをして出勤する。塵も積もれば山となる、のたとえ通り、1時間の作業でも3日やると大分種蒔きができる。畑はあらかじめ準備し、種を蒔けばいい状態にしてある。蒔いた種を挙げてみれば、 半白キュウリ、調理用トマト、トマト、長ナス、タイ唐辛子、鷹の爪、ニガウリ□種蒔きが終わるとはればれとした気持になる。これで食べることができる、という楽しみに似た安堵と、決めたスケジュールがこなせた、というある種の達成感とが入り交じった気持ちである。 (4月8日掲載) |
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☆ 2002-03-31 ☆ 子芋とイモを伏せる
□子芋とイモ[イモと言えば、村ではサツマイモをさす]を伏せる。
子芋[里芋]の伏せ方 □土を入れた伏せ床に、子芋は、芽の出る方を上にして、ジャガイモ同様、びっしりと並べる。芽が出る方は、親芋につながっている部分と反対の端。皮をよく見ると、芽が出る部分を中心に同心円状の模様が確認できる。この時期になると、芽が出始めているのもある。その場合は芽を傷つけないように注意しながら、並べる。親芋も立派な種芋になる。親芋はいくつも芽が出るので、縦に二つに切り分けてから、切り口を下にして伏せる。並べ終えると、3、4cmほど土をかける。灌水し、乾燥防止のため藁で覆う。 サツマイモの伏せ方 □サツマイモは、前回のコラムに書いたように、芋を半分地面に突き刺すように伏せてもいいようだが、今年は今までどおり、横において両端は土から出るように土をかける。ただ、来年以降のことを考えて、発芽するのは、ツルにつながっていた端かそれとは反対の端かを、確認できるように並べた。その上から、前回のコラムの人に倣って、スクモをかけておいた。 □種芋を伏せた後、むろんビニール・トンネルをぴったりと閉じる。
キャベツ類の移植
大根の播種 |
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