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自然農法爾

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2006-07-23(日)  自然畝でのジャガイモの収穫
自然畝で栽培していたジャガイモを収穫した。今回の経験に基づいて、自然農法でのジャガイモの要点をまとめてみた。


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6月12日。
 慣行畝に比べて草丈は小振りである。


(クリックで画像の拡大)
7月8日に試し掘りしたもの。8株分。
 7月16日に掘りあげたものと収量に関しては大差ない。1週間ほど後の収穫の方が、気持ちだけ多かったかもしれない。
自然畝で栽培していたジャガイモ(品種は男爵)を7月16日に掘りあげた。この記事では、今回の試験栽培の経験をもとに、また、男爵は慣行農法でも栽培したので、それと比較しながら、自然農法でのジャガイモ栽培の要点を整理する。

種芋の定植については、すでに記事にした(「自然畝での春ジャガ栽培」)。したがって、それ以降の管理についてまずまとめる。

定植以降の管理、および収穫
慣行栽培では、元寄せ[土寄せ]を二回行い、その際に追肥をする。一回目は定植して少し草丈が伸びたころ、二回目は蕾がついたころに行う。ところが、自然畝のジャガイモは元寄せはしなかった。自然畝では、土はできれば掘り返したり移動したりしたくないからである。その代わり、花が終わったころに草刈りをして、その草を根元に置いた。追肥は、慣行栽培同様、二回行おうと予定していたが、結局、一度しか行わず、それも草刈りと同じ時に行った。慣行栽培に比べて、追肥量は少なく、しかも、時期が遅れたというわけである。

収量は、大雑把に比較して、慣行栽培の方が少なくとも二倍は多かった。イモの数も多いし、イモの大きさも大きかった。収量の差は、施肥量と時期の違いが大きく関係しているのではないか、と推測している(この推測は、再度-早ければ、この秋-、試験栽培をして確かめるつもりである)。

元寄せはしなかったが、イモの数量が少なく、あまり肥大しなかったためもあろうが、露出して日光にあたり表層が緑化したイモはほとんどなかった。

自然農法のジャガイモ栽培の要点
今回の経験から、自然農法でのジャガイモ栽培に関する要点を整理してみる。

(1)施肥
自然農法といえど、慣行農法の八割程度の収量は欲しい。すると、慣行農法に準じた施肥は必要である。元肥は、発酵鶏糞の置き肥[定植した周囲の土の表面に蒔く肥料のことを、こう呼ぶことにする]にする。また、追肥は二回、時期は慣行農法と同じにする。

(2)元寄せと掘りあげ
元寄せはせず、根元を刈った草で覆うようにする。畝で刈った草だけでは足りなければ、他からもってくる。
元寄せが必要でないような品種を選ぶのもいいかもしれない。メークインは、土の表面に露出しやすいので、元寄せは欠くことができない。男爵は、メークインに比べれば、露出しにくい。この違いは、イモの数量、深さ、形状によるものだと思われる。経験的に言えば、メークインは、イモの数量が多く、作土の表層にもイモを形成する。また、細長い形状なので露出しやすい。

メークインは、さらに株元から離れた場所にも地下茎を伸ばしてイモを形成する。そのため、掘り残しをなくするためには、広い範囲を掘りあげなくてはいけない。これは、自然畝では、やりたくないし、やりにくい作業である。その点、男爵は株もとにイモを形成するので、掘りあげ作業からしても、メークインよりも、自然畝向きの品種かもしれない。

まとめれば、イモが、作土の深い位置で、また株近くで、着生するような品種が自然農法にはふさわしい、と言えよう。そのような形質に加えて、食味の好みによって品種が決まってくるだろう。
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