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> 農耕の合間に >
 
 
2005-09-28  白菜の定植

《白菜は生育初期にダイコンサルハムシの食害に遭いやすい。そのため殺虫剤を使う人もいるが、播種期などを工夫すれば、農薬なしで栽培できる。虫害のほか、肥料の問題もあり、白菜は慣行畝で栽培してきたが、今年は一部を自然畝に定植して様子をみることにした。》
- 白菜は近所より一週間遅らせて蒔く- 初めて自然畝に白菜を定植する


9月21日、白菜を慣行畝に定植した。ポットに種蒔きしたのは9月2日だったが、21日には定植適期である本葉4枚より大きくなりかけていた。


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 慣行畝の白菜(早生)。定植後6日経った9月27日朝の様子。

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 自然畝の白菜(早生)。定植後3日経った9月27日朝の様子。

 慣行畝はいわば「裸」であるが、自然畝は刈り敷いた雑草で覆われている。自然畝は、いつも枯れ草や青々と生育する草に覆われた状態にある。
 種蒔きや定植をするときには、草が生えている場合には、必要に応じて刈り敷く。ただし植え付け直前ではなく、何日も前に刈っておく。直前に刈ると、その畝の虫たちが住処や食べ物を失って混乱状態に陥り、まだ幼い野菜を襲う。だから、刈った後その畝の「生態系」が落ち着くのを待ってから、植え付けをするのである。また、草は、畑全体に急激な変化を起こさないように、必要な箇所だけを刈るようにする。刈るべき畝でも、範囲が広い場合には、日にちをおいて二、三度に分けて刈るといい。

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 記事とは関係ありませんが、おかのり菜の画像です。7月30日に定植したおかのり菜は自然畝ですくすくと育っています。まだ調理して食べたことはありませんが、葉っぱをちぎって生のまま口に入れると、柔らかい歯触りと癖のない味がします。
白菜は近所より一週間遅らせて蒔く
白菜は育苗期と定植後しばらくの間、ダイコンサルハムシの食害に遭いやすい。そこで畑で育苗する場合には、苗床を防虫ネットで隙間のないように覆う。私はアパートのベランダで育苗するので、防虫対策は必要ない。定植後しばらくは(二週間週間ほど)朝晩、ダイコンサルハムシを手で取るか、株の周りに殺虫剤を撒いておくかしないと、食害で葉っぱが無残な姿になる。

ただ種蒔きを遅らせれば、定植後の防虫対策は不要である。そこで私は近所より種蒔きを一週間ほど遅らせることにしている。たいていの人は8月20日過ぎに種蒔きをするが、私は9月に入るまで待つ。しかし、あまり遅らせると、白菜は、温度が低くなると生長が止まるので、結球しないままになる。一度9月15日ごろに直播きしたことがある。虫害に遭うことはなかったが、結球しなかった。また、秋蒔きの野菜の場合は、一日種蒔きが遅れると一週間収穫が遅れる、と言われるくらい、種蒔きが遅れると後の生長に影響が出る。そこで、私は9月に入るとすぐに種蒔きをすることにしている。


初めて自然畝に白菜を定植する
手間な虫取りと撒きたくない殺虫剤を回避するために、植え付け時期を工夫してきたが、今まで白菜を自然畝に定植したことがなかった。ひとつは、やはりダイコンサルハムシが心配だからである。ダイコンサルハムシは枯れ草の下に潜んでいるらしいから、枯れ草の上に草が生い茂る自然畝は、まさしく彼らの棲息場所である。もうひとつは、白菜は追肥を二、三度して葉っぱの生長を促進してやる必要がある。つまり白菜は肥料食い(と同時に、食い残しも多い)のため、不施肥の自然畝にはなじまない、と考えたからである。
 
しかし、今年は実験的に白菜を自然畝に定植してみた。慣行畝に早生白菜30株と晩生白菜30株を定植して残った、それぞれの9株、都合18株を、二日後の9月23日に定植した。植えたところは自然畝に転換して5年近く経った畝である(転換前は、化学肥料を使っていた)。この畝での最近の作付けは、去年の秋に蕎麦、今夏にカボチャである。

肥料については、早生白菜は穴施肥、晩生白菜は不施肥とした。穴施肥の内訳は、一株あたり発酵鶏糞100gと牡蠣殻石灰少々である。

定植後4日経った現在、自然畝の白菜は目立った虫害に遭うことなく順調に生育している。おそらくこれからの問題は、施肥の有無が生育にどう影響するか、である。晩生白菜は不施肥のままで通し、早生白菜は場合によっては追肥をして様子を見る予定である。続編を期待いただきたい。
 
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