□寒の頃は
霜を被ってしおれたようになってたニンニクだが、いまは6月の収穫期に向かって生育を再開している。
□ニンニクは自然畝でも十分に育つ。始めてまもなくの自然畝でも予想外に育ち、驚いたことがある。むろん市販のものよりも多少こぶりだが、自然畝で育つ他の野菜に比べれば立派なものである。
□ニンニクは二種類栽培している。ひとつは写真に写っているもので、ふつうのニンニク。父が近くの家から種を分けてもらったのが最初だから、もう10年以上も作っていることになろうか。もうひとつは、わたしが農耕を始めてから種球を購入した。こちらは球が小さく、臭いも強くない。春先、軟らかい茎が食べられるとカタログに書いてあったので購入したのだが、味と臭いが強すぎると言って家族が嫌がるので、いまは球根を収穫するだけである。わたしはそれを酢醤油漬けにする。わたし専用の食べ物(強精薬?)である。
□5月になると薹が立つ。薹は摘みとらなければ玉の太りが悪くなる。ところで、摘みとった薹はいわゆるニンニクの芽として利用できる。市販のニンニクの芽はそれ専用のニンニクがあるのかどうか知らないが、わが家ではニンニクの芽は一年に一度の珍味である。(ちなみに、ニラの芽はそれ専用のニラがある。5月から10月まで連続してどんどん薹が立つ。夏に野菜の少ないときでも利用できるので、重宝する。わたしはニラの葉の強い食味がすきであるが、家族は臭いのやわらかいニラの芽の方を好む。)
□ちなみに、ニンニクは種球による繁殖がふつうであるが、薹の先に複数つく小さい珠からも発芽する。一年では球がひとつできるだけである(ふつうのニンニクの場合、6-8個の球根がつく)。それ以降のどうなるか分からない。今年も去年の珠から発芽して大きくなったものがあるから、実験してみようかとも思う。