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2003-03-26  自然農園の春−写真集−(中)

今日は、トレヴィス紅菜薹ニンニクの写真をお届けします。


トレヴィス(キク科)
 
トレヴィス
(3月22日撮影)
トレヴィスはフランス語。
この野菜もふつう日本では見かけない。写真ではカラスのエンドウに埋もれかけていて形状がはっきりしないが、小型の結球レタスを思い浮かべてもらえばいい。色は写真のように赤紫。写真では分かりにくいが、中心が少し盛り上がり、薹が立つ気配がうかがわれる。
去年の9月始めに種を蒔き、1カ月後に定植した。種蒔きがすこし遅れ、さらに冬には陰になりやすい自然畝に植えたため、生育がかんばしくなかった。年に2回栽培でき、春は2月終わりから3月始め、秋は8月の下旬に種蒔きをする。
キャベツにも赤紫の品種があり、ふつうのキャベツとほとんど食味は変わらないが、この「赤レタス」はふつうのレタスとは違って、苦い。生でサラダとして食べる。フランスではごくふつうのサラダ野菜。
フランス(ヨーロッパ)ではほかにも苦いサラダ野菜がある。アンディーヴ(日本ではチコリという名前)とシコレ(日本ではエンダイブ)がそれである。いずれもキク科。ともに生でサラダにする。アンディーヴの方は煮て食べることもある。白い砲弾型のアンディーヴは栽培に手がかかるので高価。シコレは縮れた細長い葉が広がったチシャと言えば、大まかにイメージしてもらえるだろう。いずれもわが農園でも栽培する。
トレヴィスのまわりにいくつか青い花が見えるのは・・・そうです、(上)の最後でふれたオオイヌノフグリです。


紅菜薹(アブラナ科)
 
紅菜薹
(3月22日撮影)
紅菜薹。「紅い菜っ葉の茎」です。中国野菜。冬から初春にかけて盛んに薹が立ち、その薹を折りとって食べる。花が蕾のときの方がいい。おひたしにしても、炒めてもおいしい。
去年の9月23日、自然農法畝に直播きした。畝の続きには水菜も蒔いた。ところが発芽してまもなく、どちらも虫に食べられてしまった。慣行農法では、9月下旬に紅菜薹や水菜を種蒔きしても、虫害で消えてしまうことはない。虫にやられにくいと言われている自然畝で、これまでも意外な虫害にあってきた。播種期の問題なのか、自然畝の熟度の問題なのか、判断がつきかねるが、ともかくいままでの経験では、自然畝では、慣行畝よりも播種時期をずらして虫が少ないときに蒔くようにしないとうまくいかない。
自然畝の紅菜薹と水菜は虫の餌食になったので、今度は10月始めに別の畝に蒔いて育苗し、11月始めに自然畝に定植した。だから、春先になってやっと収穫できるようになった。紅菜薹も水菜も移植栽培ができるので、今年は「虫のいない」畝で育苗してから定植しようと考えている。


ニンニク(ユリ科)
 
ニンニク
(3月22日撮影)
寒の頃は霜を被ってしおれたようになってたニンニクだが、いまは6月の収穫期に向かって生育を再開している。
ニンニクは自然畝でも十分に育つ。始めてまもなくの自然畝でも予想外に育ち、驚いたことがある。むろん市販のものよりも多少こぶりだが、自然畝で育つ他の野菜に比べれば立派なものである。
ニンニクは二種類栽培している。ひとつは写真に写っているもので、ふつうのニンニク。父が近くの家から種を分けてもらったのが最初だから、もう10年以上も作っていることになろうか。もうひとつは、わたしが農耕を始めてから種球を購入した。こちらは球が小さく、臭いも強くない。春先、軟らかい茎が食べられるとカタログに書いてあったので購入したのだが、味と臭いが強すぎると言って家族が嫌がるので、いまは球根を収穫するだけである。わたしはそれを酢醤油漬けにする。わたし専用の食べ物(強精薬?)である。
5月になると薹が立つ。薹は摘みとらなければ玉の太りが悪くなる。ところで、摘みとった薹はいわゆるニンニクの芽として利用できる。市販のニンニクの芽はそれ専用のニンニクがあるのかどうか知らないが、わが家ではニンニクの芽は一年に一度の珍味である。(ちなみに、ニラの芽はそれ専用のニラがある。5月から10月まで連続してどんどん薹が立つ。夏に野菜の少ないときでも利用できるので、重宝する。わたしはニラの葉の強い食味がすきであるが、家族は臭いのやわらかいニラの芽の方を好む。)
ちなみに、ニンニクは種球による繁殖がふつうであるが、薹の先に複数つく小さい珠からも発芽する。一年では球がひとつできるだけである(ふつうのニンニクの場合、6-8個の球根がつく)。それ以降のどうなるか分からない。今年も去年の珠から発芽して大きくなったものがあるから、実験してみようかとも思う。


 
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