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天地人籟

2019-02-06(水)  ☆ 2019-02-06(水) ☆ 切り干し大根
初めて切り干し大根を作った。厳冬のころ干す切り干し大根を作るには、年が明けて、まだ畑に残っている大根を使う。大根は大きくなるとたい...

初めて切り干し大根を作った。

厳冬のころ干す
切り干し大根を作るには、年が明けて、まだ畑に残っている大根を使う。大根は大きくなるとたいていの品種は上部が地上からぬけ出る。(このような大根を「抽出型」と言う。根が「抽[ぬ]け」「出て」くるから。)ぬけ出た部分は寒くなると凍害を受け、食べられなくなる。だから寒さがピークを迎える1月頃に切り干し大根にする。

(厳冬期から薹のたつ春までのあいだ利用する大根として、私は三浦大根を作っている。三浦大根は、多くの大根品種が抽出型であるのに対し、吸い込み型である。根の部分は紡錘形なので、地上にぬけ出にくい。大部分が地中に埋まり、いわば「吸い込」まれているので、寒害をうけにくい。)

母は、切り干し大根は寒い時期に作るものだ、と言っていた。屋外に干しっぱなしにしていると、夜の間に大根が凍み、昼になると融ける。それを繰り返すと美味しい切り干し大根になる、というのが彼女の持論だった。それに、暖かいと、乾ききる前に黴びてしまうかもしれない。でも寒い時期だと品質を損なう雑菌がつきにくい。さらにまた、切り干し大根は余った大根の有効利用という側面もあるのではないかと思う。まだ生鮮野菜として利用して十分に美味しい時期にわざわざ干してしまうのももったいない。だから、切り干しの時期は年明けてから、ということになる。様々な理由が、厳冬の時期に収斂する。

干す時期とは関係ないが、切り干しはもともとは、大根がとれない、そして野菜が少なくなる時期のための蓄えとして作られたのかもしれない。ぬか漬け(沢庵漬け)にも、そのような意図があるのだろうと思う。(沢庵は以前は作っていたが、いまはやめている。)

2月に入ってやっと作る

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ザルの直径は47cmほど。
さて、2月1日に大根を刻んだ。午前中は雨、午後から曇り、という天気予報だったので、少なくとも午前中は野良に出ることができない。上に書いたように、寒の時期を選びたかったのだが、ためらっているうちに、2月になってしまった。

初めての体験なのでどのくらいの量を切ればいいか分からない。そこで、金属製のざる一杯をめどにした。切る大きさは、長さ5cm、幅5mmの拍子切り。それを竹製のザル2枚に広げて、午後から曇り空の下で干し始めた。



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凍みた大根。
翌朝、様子をみると早速こちらの期待にこたえて(?)凍みていた。



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最初はザル2枚に干していたが、乾くと1枚で十分。
2月5日、干した日は都合三日半、あっけなく乾いてしまった。念のため、もう一日くらい干すことにしよう。



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完成した切り干し大根は100g余り。

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