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ひろば(BBS)

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2006-02-17 ☆ 蕎麦パーティ

《去年の8月24日に始まった『自家製蕎麦を食べる大企画』は2月4日の蕎麦パーティで大団円を迎えた。》
- 脱穀、風選、石抜き- 製粉- 蕎麦パーティ


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 電動製粉器(左)。上のボール状のところから蕎麦を入れると手前から粉が出てきて、木製の受け皿に溜まる。
 その粉を篩(右)に入れて、金属製のポールのなかに粉をふるい落とす。篩とボールの下にある長方形の容器(黄色のプラスチック製)はボールから外れた粉を受けるためのもの。
 ビニール袋に入っているのが製粉した蕎麦(600g)。  テーブルの右下には、昔の石臼が見える。その右の漬け物桶では沢庵が熟成しつつある(12月の終わりに漬けたので、3月初めから美味しく食べられる)。

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 まとり。
 木の枝で作った農具。右の柄の部分を握って、左のU字形の部分で叩いて脱穀する。私が使った経験からは、蕎麦の脱穀には便利だが、大豆を鞘から外すには少し重量が足りない。しかし、「まとり」を送っていただいた青森の方の説明によれば、豆の脱穀にも使うようである。
(写真は、上記の青森在住の方による。針金は補修のため。)

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 木槌。
 黒豆を叩いて、豆を鞘から出しているところ。木槌は、このように脱穀につかう以外に、杭の頭を叩いて打ち込んだり、紐にする藁を叩いたりする。わが家にはもう一つ、頭の部分が写真のより半分ほどの長さの木槌がある。こちらは頭の部分の減り具合からして、脱穀専用に使っていたようである。(私はほとんど使ったことがない。)
 モデルは子ども。
すでに旧聞になりつつあるが、二月四日に昨年秋に収穫した蕎麦を打って食べた。去年の八月二十四日の種蒔きに始まった《自家製蕎麦を食べる大企画》がいよいよ大団円を迎えたのである。


《自家製蕎麦を食べる大企画》関連の記事

蕎麦蒔き」 2005年8月24日
蕎麦の刈り取り」  2005年10月22日
年越し蕎麦」 2005年12月31日(種蒔きした蕎麦と同じ品種の粉を使って蕎麦を打った。)

脱穀、風選、石抜き
以上の記事では触れなかったが、ソバの刈り取り後、11月13日に脱穀、その後、風選をした。

脱穀は同僚家族と一緒にやった。ビニールシートの上に蕎麦を置き、木槌とマトリで脱穀した。

風選は、箕を使って行った。蕎麦畑にはアカザが一緒に生えていたので、蕎麦にアカザの小さな実がたくさん混じっていた。そこで篩で蕎麦からアカザをふるい落とした。その際に、目視で確認して砂と泥を取り除いた。

こうして製粉前に3kgの玄ソバ[殻がついたままのソバ]が準備できていた。


二月四日の午前中、共同企画者である同僚と一緒に、屋敷の小屋で蕎麦を粉にした。蕎麦を味見するのは全部で六名(子ども二人を含む)なので、500gほどの粉が必要である。蕎麦は以前にも挽いたことがあるが、そのときは玄ソバに対する粉の重量比は測らなかったし、また以前使った品種(信州大そば)と今回の品種(階上早生)は違うので、まず500gを挽いてどれだけの粉になるかを試した。

製粉
粉にするには家庭用の電動粉挽き器を使った。この粉挽き器は数年前に購入したドイツ製。小さな石臼が電気モーターで回る。蕎麦はゆっくりとした回転で挽くのがいい。回転熱が低いので、風味が飛ばない。昔の手動式の石臼はだから、蕎麦挽き器としては理想的である。電動の石臼でも高価なものであれば回転数が調節できるので風味を損なうことはないが、わが家の電動石臼は残念ながら回転数は調節できず、高回転である。でも挽いてすぐに味わえば風味もそれなりに残っているだろう、とは思う。

粉挽き器から出てきたばかりのものは殻も混じっているので、目の細かい篩で粉だけを選り分ける。むろん少量ながら細かく粉砕された殻も混じるが気になるほどではない。また、選り分けられた殻の方にも荒い粉が混じる。(以前挽いたときには、ふるい除かれたものを目の粗い篩にかけて、大きな殻を取り除き、残りをまた石臼で粉にしたが、今回は目の粗い篩を準備しなかったので、二度目の製粉は省略した。)

できた粉は200gであった。玄ソバは500gだったので、製粉歩合は40%である。手元の本では55%強の数字が紹介されていたので、少々歩留りが悪いのだろうか。原因は、実の充実度が悪いのか、製粉の仕方が悪いのか、いずれかであろうが、なにしろはじめての計測なのでいずれとも判断がつかない。

結局、玄ソバ1500g使って600gの粉を作った。


蕎麦パーティ
夕方、わが家に同僚家族がやってきて、蕎麦打ちが始まった。わが家からは専属シェフ(♀)、同僚家族からは同僚(♂)が蕎麦打ちに挑戦した。

私は蕎麦汁の薬味として辛味大根を下ろしたが、使った下ろし器が適当でなかったせいか、ほんらい水気の少ない大根で下ろしてもパサパサしたものになるのに、肌理が細かく水気の多いものになった。そのせいか、辛味も弱かった。

いよいよ蕎麦を茹でて試食。蕎麦は少々硬めにできあがっていた。私は蕎麦に風味が弱いと感じたが、なにしろ自分たちが種蒔きからはじめて作った蕎麦なので、美味しい!美味しい!と連発しながら掻き込んだ。むろん蕎麦を供にお酒もたっぷりと流しこんだ(ただし、大部分は同僚と私の腹に入ったが)。

ともあれ2005年度《自家製蕎麦を食べる大企画》が成功裏に終わったことで、今年は第二回目の《大企画》にチャレンジするつもりである。
 
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