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ひろば(BBS)

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2005-06-29 ☆ 通いの、一人、兼業農家の朝

《春から秋にかけて、農耕シーズンでの、平日の朝は、出勤前に田圃と畑を見回るのが典型的なパターンである。この日は、畑でキュウリとズッキーニを収穫した。》

4時30分、目覚ましで起床。身支度をし新聞に目を通してから、5時半ごろ自宅を出発。車を飛ばして村に入ったのはそれから40分後。まず田圃を見回る。一番上の田圃には水が少なく地面が露出しているところがあったので、井手[農業用水路]から水をあてる。それから屋敷に向かい、今度は屋敷周りの畑を見回る。
こうして通いの、一人、兼業農家の一日が始まる。春から秋にかけて、農耕シーズンでの、典型的な平日の朝の一パターンである。

(クリックで画像の拡大)
ズッキーニ。右下に向かってついている実は、長さ23cmほど。
キュウリとズッキーニは、この時期、毎日収穫がある。今朝はキュウリ(半白キュウリ)2本とズッキーニ4本を収穫した。いずれも一日のうちに驚くほど大きくなる。キュウリは、葉っぱの陰などの目につかないところで、文字通り「黄瓜」にまで成長してしまうことがある。今年も地面近くで葉っぱと草に埋もれて「黄瓜」になったものがあった。食べるには固すぎるので(厚くなった皮をむき、中の種を除くと、食べられるが)採種用にするつもりである。

ズッキーニは近年、日本でも市場に出回るようになった。私が最初に出会ったのは、巴里留学時代、北アフリカ料理のクスクスを食べたときである。クスクスは、蒸した麦粒にさらさらのカレーに似たソースをかけたものである。輪切りにしたズッキーニがソースに煮込んであった。最初はキュウリだと思っていた。だから、カレーにキュウリ?と怪訝に思ったものである。
我が家ではズッキーニは定番作物である。今年は20株ほど作っている。珍しい作物はつい作ってみたくなるが、それが家庭の食体系の中にしっかりと位置を占めないかぎり、珍しさだけで定番作物になることはない。我が家では時々クスクスを食べる。さらに野菜炒めに使ったり、洋風(仏蘭西風)料理に使ったりする。また煮崩れしにくいので、煮物にも使う。それでも食べきれないので、友人・知人に配ることもある。その中に、味噌汁の具にしたり、ぬか漬けにしたりしても美味しい、と教えてくれた人がいた。
ズッキーニは作りやすく豊産タイプの野菜なので、使い方さえ心得れば、夏野菜として重宝する。

野菜の収穫と水やりを終え、さらに40分の運転で職場に到着したときには7時半を回っていた。運転中、ひどい眠気に襲われる。農耕シーズンは私にとって睡眠不足のシーズンでもある。昼間、椅子に坐ったまま15分位の仮眠をして不足を補う。
研究室で昨夜の残りご飯をお茶漬けにして食べ、ひと寝入りした後、頭を農民から教員に切り換えて、午後から一コマ目にある授業の準備を始めた。
 
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