てつがく村の入口 | てつ人の雑記帳
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村便り:2010-07-03(土) (カモ)
投稿日:2010-07-03(土)

 代掻きのころからわが家の田んぼで、いままで飛来してきたことのない鳥を見るようになった。最初は2羽、3羽でやってきて、田んぼのなかを歩...

 代掻きのころからわが家の田んぼで、いままで飛来してきたことのない鳥を見るようになった。最初は2羽、3羽でやってきて、田んぼのなかを歩いたり泳いだりしていた。おそらくは毎日やって来るだろう、と思われるくらいの頻度で見かけた。しかも、いつも同じ田んぼである。

カルガモ
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カルガモ?
田植えの二日後(6月7日)の画像。
 鴨の類だろうとは推測できたが、種類を特定するため、デジカメでとった姿を鳥に詳しい人に見てもらった。カルガモだろう、ということになった。今の時期、姿を見せるカモは留鳥であるカルガモだけである。画像で分かる特徴もカルガモのように見えた。

 カモは田んぼで水草を食べていると思われた。実際、そのうち、草の根が畦際に流れついているのが確認されるようになった。田んぼのなかの草を人為的(鳥為的?)に抜かなければ草の根は流れつかない。

ホタルイとオモダカ
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ホタルイとオモダカ。
畦際に流れついたもの。左の2本がホタルイ、右の3本がオモダカ。コンクリート畦の向こうが田んぼ。根が流れついているのが見える。
 この田んぼにはホタルイとオモダカが多い。私は除草剤を、田植え後一週間たったころに散布するが、その頃はまだその二つは発芽していない。除草剤の駆除対象にはなっているが、薬の効き目がなくなったころ芽を出すので、効かない。手で抜いて除草を試みたこともあったが、続かなかった。その結果、タホルイとオモダカが繁茂する田んぼになってしまった。カモはどうもその二つが発芽したところを狙っているようである。アイガモ農法を発案した人は、こんな光景にヒントを得たのかもしれない。とすれば、さしずめカルガモ農法か。野鳥を《使う》ので《自然農法》でもある。(なお、アイガモは、マガモとアオクビ[青首]アヒルの交雑種である。)

アイガモ
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アイガモ?
田植え後、約一カ月。
 最近、やってくる鴨の数が増えたように思えた。昨日もいたのでデジカメに姿をおさめ、現場で数を確かめた。8羽だった。あとから画像を確かめると、以前とは違うカモが写っていた。マガモ、アイガモ、青首アヒルのいずれかのように推測された。マガモはいまの季節は日本にはいない。また首の長さからもマガモではないようである。飛翔能力からすればアヒルの可能性も否定されるから、アイガモだろう。アイガモ農法で使われたものが野生化したのだろうか。村ではアイガモ農法をやっていると聞いたことはないので、おそらくは近隣の地域からやってきたのだろう。しかし、毎日姿が見えるということは村に定住しているのかもしれない。

 草取りをやってくれるのはうれしいことである。しかし、人工的な交雑種が野生化したとすれば、ある種の環境汚染である。アイガモ農法で使ったカモを放鳥することは禁じられているらしいが、放鳥を完璧に阻止することは無理だろう。遺伝子組み替え作物に関しても、やはり同じこと。カモを見ながら、複雑な気持ちである。(他方で、奴ら、ネギを背負ってきてくれないかな、と口の中で涎を流しているので、その気持ちはさらに複雑になります…)
村便り:2010-04-10(土) (里芋類を伏せる)
投稿日:2010-04-15(木)

播種:メロン(品種名:タイガーメロン)、半白キュウリ(自家採種)[以上、温床育苗]、チンゲンサイ、キャベツ、赤キャベツ、チマサンチ...

播種メロン(品種名:タイガーメロン)、半白キュウリ(自家採種)[以上、温床育苗]、チンゲンサイ、キャベツ、赤キャベツ、チマサンチュ[以上、ベランダ育苗]、ダイコン
芽出し里芋類(コイモ、エビイモ、ヤツガシラ)

 このごろの長雨を菜種梅雨とかいうが、それにしても雨の日が多い。明日も雨になる予報。家を出るときは田んぼでの作業も考えたが、遅れがちな畑の作業で一日を過ごすことにした。

鳥の卵
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おまけ:鳥の卵。
去年の8月初め、田んぼの中で見つけた鳥の巣。
研いだ鎌
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研いだ鎌。
 長柄の刈り払い鎌の上に並べてある鎌は、左2本が普通の鎌。右3本が草取り鎌。一番右の草取り鎌は、私の懐刀ならぬ《腰鎌》。いつも腰に差して作業をする。
 剪定バサミ。2、3年前まで近所の人に庭木の剪定をしてもらっていた。しかし、年齢のため、してもらえなくなったので、庭木は伸びるがままになっている。伸びすぎて邪魔になる枝だけは自分で切り落とす。そのために、切れなくなった古い剪定バサミを研いだ。
 まずは、鎌を研ぐ。普通の鎌、2本、草取り鎌、3本、長柄の鎌、1本。それに加えて、剪定バサミ。研ぎ終わると防錆処置。すると気分がすっきりし、一日働く気力が湧いてくる。


 今日の作業のメインは、播種と芽出し。播種はプラグトレイ(50穴、稲の育苗箱におさまる大きさ)を使う。蒔いた野菜は記事冒頭のリストにある通り。


伏せ床
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里芋類の伏せ床(催芽床)。
 断熱材の藁を敷き、その上に土を置いたところ。向こうに、藁の端が見える。
伏せる
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伏せる。
 左からコイモ(子芋43個、親芋7個)、エビイモ(子芋37個、親芋5個)、ヤツガシラ。
伏せ床全体
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ビニールトンネルにする伏せ床。
 左奥は踏み込み温床。右手前の畝には、ジャガイモを伏せている。
 里芋類はマルチではなく藁を掛けて防寒。肥料袋を敷いてあるところは、温床で育てている野菜を鉢替えしたとき、移動する場所。
 芽出しは、里芋類。去年までは、踏み込み温床を半月か一カ月の間隔をおいて二つ作っていたので、里芋類は温床に伏せた。しかし、今年は温床はひとつにした。そこで、里芋類はビニールトンネル内の冷床に伏せることにした。父の残したノートに「催芽床の作り方」と題した新聞の切り抜きがある。そこに示されている図によると、床の一番下に2-3cmの断熱材(わら)を置き、その上に土を6cmかぶせて、そこに種芋を並べる。その上に、種芋の頂点から4cmの厚さに覆土する。その土をマルチでおおい、ビニールトンネルをかぶせる。その図を思い出しながら、伏せる作業をした。


ダイコン播種
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ダイコン播種。
 不織布で覆ってあるところは昨日ニンジンを蒔いたところ。
 畑の土は湿りがちで作業しにくかったが、これからの雨がちな天候を考えて、ダイコンの種蒔きを最後にやる。
村便り:2010-04-09(金) (ニンジンの播種)
投稿日:2010-04-11(日)

播種:ニンジン(クリックで画像の拡大)前日、ニンジンの畝を作った。畝の左側に立っている緑色のポールはガンギ[蒔き条]の印。ポールとポー...

播種ニンジン

ニンジン畝
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前日、ニンジンの畝を作った。畝の左側に立っている緑色のポールはガンギ[蒔き条]の印。ポールとポールの間に、ガンギと平行に鍬幅の溝を作り、そこに発酵鶏糞と発酵牛糞堆肥をいれて元肥にした。溝を埋め直し、畝をレーキで均した。
 
ニンジンの播種
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ニンジンは10ガンギ蒔いた。ガンギは畝の方向と直交する条。スクモがまいてあるので黄色くなっている。
 
芽が出はじめたアスパラガス
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芽が出はじめたアスパラガス。
 春先と、夏の間、収穫できる。
 ニンジンを蒔くのが遅れている。例年なら3月末には蒔いているのだが、今年は4月に入ってもなかなか蒔くことができない。ニンジンは、2月(ビニールトンネル)、3月下旬、7月中旬(梅雨明け前)、8月下旬に蒔く。こうすると端境期の春以外はニンジンが供給できる。今年は2月は蒔かなかった。だから今シーズン最初の種蒔きである。
村便り:2010-04-03(土) (種芋用のサトイモ類を掘り出す)
投稿日:2010-04-11(日)

(クリックで画像の拡大)掘り上げた種芋。手前から順に、エビイモ、コイモ、ヤツガシラ。 エビイモは、形がコイモとよく似ているが、根元が細...

掘り上げた種芋
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掘り上げた種芋。手前から順に、エビイモ、コイモ、ヤツガシラ。

 エビイモは、形がコイモとよく似ているが、根元が細くなっているのが特徴。うまく作れば、細長くてエビのように曲がったものができるそうである。昨年、特殊な栽培法の詳細が分かったので、それを試した。しかし、まだ手のいれようが少ないようで、典型的なエビイモの形にならない。
 味は、コイモに比べてやや粉質。
 サトイモ類は、冬の間は、畝をスクモ[もみ殻]で防寒して、必要に応じて掘り出す。今日は種芋用のイモを掘り上げた。作付けしているのは、コイモ[普通のサトイモ]、エビイモ、ヤツガシラ。掘り出したイモは一週間ほどおいて、芽出しのために伏せる。
村便り:2010-03-25(木)(温床で育苗開始)
投稿日:2010-04-11(日)

播種(温床育苗):トマト(普通のトマト、調理用トマト)、長ナス、ピーマン、パプリカ、甘トウガラシ類(万願寺とうがらし、伏見甘長、シ...

播種(温床育苗)トマト(普通のトマト、調理用トマト)、長ナス、ピーマン、パプリカ、甘トウガラシ類(万願寺とうがらし、伏見甘長、シシトウ、ヒモトウガラシ)、サツマイモ


踏み込み温床
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切り藁を踏み込み終わった温床。
 3月14日に枠組みを作った温床は、3月17日に藁を枠に網つけ、3月22日に切り藁を踏み込んだ。踏み込んだ藁は2、3日すると発酵熱を出しはじめる。すると育苗の開始である。自然まかせで限られた期間の発熱だから、熱が出はじめるとすぐに育苗をはじめる必要がある。3月半ばにははじめたかったが、今年は少し出遅れている。


イモを伏せる
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サツマイモを伏せる。
 an'nouイモ。子どもがtanegashimaに修学旅行に行き、イモ掘りをしてもって帰った。島特産のイモ。普通のサツマイモに比べて、糖度が高い。気候風土がちがう地で同じような味のものができるかどうか分からないが、試しに栽培してみるつもり。
 
イモを伏せる""
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こちらは金時イモ。
 踏み込んだ藁の上に土をおいてから、イモを伏せる。イモは、芽が出る方向を考えて伏せる。芽が出るのは、イモが蔓とつながっていた側の端。画像では、左側、すなわち温床の内側に向いた端から芽が出る。土はイモが半分くらい出るくらいに掛ける。その上に防寒のため藁を被せる。芽が出始めたら藁を除き、芽が伸長してから、イモ全体に土を掛ける。
 
温床の様子
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温床全体の様子。
 ナス科の野菜を蒔いたプラグトレイ(50穴)は3枚、温床に入れた。その上に木枠を置き、夜の間は、その木枠の上にゴザなどをおいて防寒する。むろん全体をビニールで覆う。
 イモは温床の両端に伏せてある。
 今日、種蒔きしたのは冒頭にあげたもの。サツマイモを別にして、すべてナス科の野菜。低温では発芽しにくいが、遅霜の心配がなくなれば定植できる。はやく食べようと思えば、どうしても温床で育苗しなければならない。市販されている苗は設備の整った環境で育苗されるので2月半ばに種蒔きされる(ようだ)が、金をかけずに踏み込み温床で自家育苗しようとすると3月半ば以降でないと発芽しにくい。かりに発芽しても双葉の時期に氷点下の気温にあうと枯死してしまうことがある。

 上に挙げたもので一番発芽が早いのがトマト。甘トウガラシが一番遅い。定植は、トマトで5月後半、ナスが6月半ば、ピーマンや甘トウガラシは6月終わりになる予定。

 サツマイモは、6月後半の定植予定。

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踏み込み温床に関する記事からピックアップ

【枠の作り方】
☆ 2006-03-03 ☆ 藁枠の編み方
村便り:2007-02-24(温床の《壁》を藁で編む)
村便り:2008-03-08(土) (鎌の刃のつき方、温床作り)

【藁の切断】
村便り:2009-03-16(月) (ジャガイモを伏せ、温床に藁を踏み込む)

【切り藁の踏み込み】
村便り:2007-03-10(土) (温床育苗の開始)
村便り:2008-03-26(水) (第二温床の、藁踏み込み)

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