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村の世話人が自家農園で作る野菜の、作付け計画と記録です。

ゴボウの花
牛蒡の花
(7月半ば、朝)

ゴボウの花は1999年(平成11年)6月の集中豪雨の記憶に結びつく。
ゴボウは、3月下旬、5月中旬、9月下旬の3回蒔くことにしている。すると一年中食べられる。3月に蒔くものは、秋から冬、5月のは、冬から春先、9月のは、春から夏にかけて収穫する。花が咲くのは、前年の春か初夏に蒔いたゴボウである。しかし、薹が立つころにはほとんど食べ終えてしまい、残っているものも、薹が立つと根はかたくなって食べられないので、抜き取ってしまうので、普通花をつけることはない。。
週末農耕を始めてから4年目の春、前年度蒔いた大浦ゴボウの残った数株が薹立ちした。しばらく放っておくと、背丈がどんどん高くなり、150cmほどになっただろうか、花がつき始めた。ゴボウの花を見るの初めてであった。物珍しさと、ふと生まれた、採種してやろうと気持ちのために、そのままにしておいた。
ゴボウは、花は梅雨時につき、梅雨があけてから結実する。だから1999年は、ゴボウが結実したのは、記録的な集中豪雨で畑の一部の土が流されたあとであった。採種もしたが、畑にこぼれた種もあった。ゴボウを作っていたのは、畑の隅であったが、それ以後、その畑の区画全体に蒔いたわけでもないゴボウが芽を出し始めた。
今年は、3年前に結実した場所から30m以上も離れた畑の隅にぽつんと生えていたゴボウが花をつけた。去年の春ごろに発芽したものだろうから、ゴボウの種の寿命から考えて、あの大浦ゴボウの種である可能性はある。むろん、別の畑から鳥が運んだ可能性もある。それ以外の可能性も考えられないわけではない。
ひさしぶりに見るゴボウの花である。いくつもの種を包んだ、1cm余りの緑の球の先端に、紫色の花がつく。あざみに似た花ではあるが、あざみのよりはるかに小さい。緑の球は針鼠のように刺で覆われている。
小さな木のように枝を張る姿といい、武装した種といい、野菜という言葉から受ける軟らかいイメージとはかけ離れている。根菜類に分類されるが、根もまるで木の根のようであり、他の根菜類に比べれば異形である。
ゴボウについての記述を読むと、ゴボウの根を食べるのは日本人だけ、と書いてあるのを見かけるが、フランスの八百屋で、ゴボウによく似た野菜をときどき見かけた。フランス語ではsalsifisと言い、キク科の植物だから、やはりゴボウであろう。しかし、日本のゴボウよりも細くて短かく、なよなよしていたような記憶がある。
だから、日本でのゴボウ食いは、悪食ということができるかもしれない。しかし、見方を変えてみれば、ゴボウは土の精髄のようにも見える。ダイコン、人参、カブ、イモ類もたしかに土中からとれる。それでも、野菜のみずみずしさとやわらかさを備えている。ところが、ゴボウはまさに木の根である。表皮といい、かたさといい、土の精髄をそのまま結晶としたような趣がある。皮を剥いてもすぐに水で晒してやらないと、土に返る(アクで黒ずむ)。そのゴボウを、土の中から、垂直の鉱脈を探るようにして、掘り上げる。たしかに、最初の動機は、悪食であったり、救荒であったりしたかもしれないが、そのうち、自分の生きる風土の根幹のようなものを味わう、といった食べ方になったのはあるまいか。その意味で、ゴボウは根菜類の中の根菜類である、とも言えよう。
私個人の記憶では、あの集中豪雨に結びつき、私の深層では、土に深く鋭く根を伸ばし、その勢いで空に向かって枝をつき伸ばす異形の野菜であるがゆえにいっそう、風土の精髄を体にもたらしてくれる命である、ゴボウが、今年は畑の隅、柿の木の下で花を咲かせている。梅雨の終わり、強い風を伴った雷雨の一夜を過ごした朝、そのゴボウをフラッシュをたいて、撮影した。ゴボウにはそんな状況設定がふさわしいように思える。
作付の計画と記録
 
 12月
 11月 ; 10月9月
8月7月6月
5月4月3月
2月1月
 
凡例
 
(!):温床 (^):トンネル (-):ホットキャップ
{#}:伏せる {\}:育苗
_*_:移植 _&_:定植
 
:作業予定
:作業進行中
□:作業完了


  
12月 師走 (旧 10月27日-11月28日)
12月 師走 新月 ● 12月4日上弦 12月12日満月 ○ 11月20日下弦 11月27日
12月 大雪 12月7日冬至 12月22日
下旬 
中旬 
上旬 
 
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11月 霜月 ( 9月27日-10月26日)
11月 霜月 新月 ● 11月5日上弦 11月12日満月 ○ 11月20日下弦 11月28日
11月 立冬 11月7日小雪 11月22日
下旬タマネギ_&_
中旬 
上旬空豆{\}、スナックエンドウ、実エンドウ
イチゴ_&_、タマネギ(極早生)_&_
 
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10月 神無月 (旧 8月25日-9月26日)
10月 神無月 新月 ● 10月6日上弦 10月13日満月 ○ 10月21日下弦 10月29日
10月 寒露 10月8日霜降 10月23日
下旬キャベツ(来春・初夏収穫)
中旬 
上旬トレビス_&_、エンダイブ_&_
 
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9月 長月 (旧 7月24日-8月24日)
9月 長月 新月 ● 9月7日上弦 9月14日満月 ○ 9月21日下弦 9月31日
9月 白露 9月8日秋分 9月23日□□二百十日 9月1日秋の彼岸 9月20日-9月26日
下旬タマネギ、ニンニク、エシャロット(タイ産)、エシャロット(ヨーロッパ産)、水菜、紅菜薹、チマ・サンチュ(赤)
白菜_&_、レタス_&_
中旬大根(宮重、三浦、聖護院、中国紅心、中国青)、シュンギク、小松菜、ビタミン菜、二十日大根、高菜、ビート、ホウレンソウ、カブ(白、赤)
キャベツ(冬収穫)_&_、カリフラワー_&_、ブロッコリー(年内収穫)_&_、ブロッコリー(冬、側枝収穫)_&_
上旬人参、白菜、レタス、トレヴィス、エンダイブ、極早生タマネギ
ジャガイモ_&_、キャベツ(冬収穫)_*_、カリフラワー_*_、ブロッコリー(年内収穫)_*_、ブロッコリー(冬、側枝収穫)_*_
 
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8月 葉月 (旧 6月23日-7月23日)
8月 葉月 下弦 8月1日新月 ● 8月9日上弦 8月15日満月 ○ 8月23日下弦 9月21日
8月 立秋 8月8日処暑 8月23日
下旬 
中旬キャベツ(冬収穫)、ブロッコリ(年内収穫)、カリフラワー、ブロッコリ(冬、側枝収穫)、ソバ、モロッコ豆
ジャガイモ{#}
上旬青大豆_&_/TD>
 
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7月 文月 (旧 5月21日-6月22日)
7月 文月 下弦 7月3日新月 ● 7月10日上弦 7月17日満月 ○ 7月24日
7月 小暑 7月7日大暑 7月23日□□半夏生 7月2日土用の入り 7月20日
下旬青大豆(ポット育苗)
スティックセニョール_&_、キャベツ(晩秋収穫)_&_
中旬人参(金時人参、黒田五寸)、キュウリ、小豆
スティックセニョール_*_、キャベツ(晩秋収穫)_*_、サツマイモ_&_(本年度最後の定植)
上旬長ナス_&_、セロリラーヴ(セロリアク)_&_[去年の夏に落ちた種から発芽した苗を定植した。一代交配種でなければ、ちゃんとセロリラーヴになるはずである。]
 
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6月 水無月 (旧 4月21日-5月20日)
6月 水無月 下弦 6月3日新月 ● 6月11日上弦 6月18日満月 ○ 6月25日
6月 芒種 6月5日夏至 6月21日□□入梅 6月11日
下旬エストラゴン、タイム、バジル、キャベツ(晩秋収穫)、スティックセニョール、スイートコーン(3回目)
サツマイモ_&_
中旬黒大豆、スイートコーン(2回目)
上旬田植え
 
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5月 皐月 (旧 3月19日-4月20日)
5月 皐月 下弦 5月4日新月 ● 5月12日上弦 5月20日満月 ○ 5月26日
5月 立夏 5月6日小満 5月21日□□八十八夜 5月2日
下旬 
中旬落花生、オクラ(青、赤)、キュウリ(四葉)
ピーマン_&_、ナス_&_、トマト_&_、シシトウ_&_
上旬食用ヒマワリ、スイートコーン、インゲン(ツルなし、ツルあり)、刀豆、セロリラーヴ、フダン草(多色茎フダン草と普通のフダン草)
半白キュウリ_&_、ニガウリ_&_、レタス_&_
 
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4月 卯月 (旧 2月19日-3月18日)
4月 卯月 下弦 4月5日新月 ● 4月13日上弦 4月20日満月 ○ 4月27日
4月 清明 4月5日穀雨 4月20日
下旬ハヤトウリ
子イモ_&_
中旬青皮カボチャ(-)、スイカ(-)、ソーメンウリ(-)、ビート[ベトラ−ヴ]
ブロッコリー_&_、カリフラワー_&_、トレビス_&_、ジャガイモ_&_
上旬レタス{\}、下仁田ネギ{\}、青ネギ{\}、ポワロ(西洋ネギ){\}、ニラ{\}
唐辛子{\}(^)、タイ唐辛子{\}(^)、半白キュウリ{\}(^)、長ナス{\}(^)、ニガウリ{\}(^)、トマト{\}(^)、調理用トマト{\}(^)
スイカ(-)、ソ−メンウリ(-)、マクワウリ(-)、ズッキーニ(-)
 
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3月 弥生 (1月18日-2月18日)
3月 弥生 下弦 3月6日新月 ● 3月14日上弦 3月22日満月 ○ 3月29日
3月 啓蟄 3月5日春分 3月21日□□春の彼岸 3月18日-3月24日
下旬人参、春大根、ゴボウ、子イモ{#}(!)、サツマイモ{#}(!)
ブロッコリー_*_、カリフラワー_*_
中旬アスパラガス、ジャガイモ{#}
上旬調理用トマト{\}(^)、ミニトマト{\}(^)、カラーピーマン{\}(^)、ブロッコリー{\}(^)、カリフラワー{\}(^)、トレビス{\}(^)
 
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2月 如月 (12月20日-1月17日)
2月 如月 下弦 2月4日新月 ● 2月14日上弦 2月20日満月 ○ 2月27日
2月 立春 2月4日雨水 2月18日□□節分 2月3日寒明け 2月4日
下旬人参(^)、大根(^)
中旬アスパラガス_&_
上旬 
 
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1月 睦月 (11月18日-12月19日)
1月 睦月 下弦 1月6日新月 ● 1月13日上弦 1月22日満月 ○ 1月29日
1月 小寒 1月5日大寒 1月20日□□寒の入り 1月5日
下旬 
中旬 
上旬 
 
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depuis le 1er avril 2000