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ひろば(BBS)

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2003-03-24 ☆ 続・踏み込み温床
(旧暦 222日)
(この記事は「踏み込み温床」の続編です。)

−夜間は温床を筵などで防寒する−温床を地下型にする

3月始めに踏み込み温床を作ったのは今年がはじめてであった。そのため、温床内に十分な温度が確保できないため発芽が遅れたり、発芽したばかりの苗が寒さで枯れたりした。この続編では、それらの失敗の回避法について考えてみる。

夜間は温床を筵などで防寒する
播種後2週あまり経ってやっと発芽したのを喜んだのも束の間、苗は次の日の明け方の寒さ(温床内においてある最高・最低温度計の記録からすると、温床内は氷点下5度くらいまで下がった)のために枯死した。その次の日も枯死が確認された。そこで夜の間は温床に寒さ除けをすることにした。具体的には、育苗箱には寒冷紗を畳んだものを軽く被せ、さらに温床全体をむしろで覆い、その上に、むしろが濡れるのを防ぐためもあってビニールシートを被せた。その結果、苗が寒さにやられることはなくなった。
むしろを被せようと思いついたのは、本でそのような工夫の記述と写真を見たからである。3月はまだまだ寒い。朝、霜が降りていることは珍しくない。薄いビニールで被覆されただけの温床は外と同じくらい温度が下がるから(堆肥内部は熱をもっているにしても、育苗箱の表面は冷える)、深夜から明け方にかけては、温床内は氷点下になることがある。だから、昼間はビニールの裾をあげて風を通さなければならないほと温度が上がったとしても、夜間はこもとかむしろで覆い、温床から熱を逃がさないようにしなければならない。寒い時期の温床は、堆肥が発熱した当初からそのような注意を払わなければならないのであろう。すると、寒害を回避できるだけでなく、発芽がもう少しは早まる可能性がある。しかし、温床は4月しか経験のなかった私はそこまで頭が回らなかった。
温床を地下型にする
温度確保と寒害回避について考えていたとき、別のことが思い出されてきた。いまは温床を畑に作っている。だから赤土層に突き当たるとそれ以上は掘りさげないことにしている。赤土を掘るのは力がいるのと、赤土を畑の土にまぜないためである。畑土に赤土が多量に混じると、扱いにくくなる。ところが、農耕を始めて2、3年は父が作った専用の温床を使っていた。父は、屋敷の隅に深さ50-60pの、底面が長方形をした穴を掘り、そこを温床にしていた。いまの問題の関連でその温床を検討してみると、まず、堆肥が地中に潜っているために、堆肥の熱が逃げにくい。また、育苗箱、あるいは(芋類の育苗の場合は、芋を埋めるため発熱後に土を入れるので)育苗土の表面は、地面より少し低くなるので、そのぶん寒さが防げる。しかも、藁で編んだ側壁は地面より高くなるため、それも寒さ除けになる。私は父に、なぜ温床を深く掘った穴に作るのか尋ねたことはないが、今回の私の経験からすると、もしかすると温度を逃がさないためだったかもしれない。

二番目の方法については来年度の課題にするとして、最初の失敗回避法のおかげで、今年は例年苗を購入しているトマト、中長ナス、ピーマン、シシトウは自前の苗が使えそうである。

 
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