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村便り

村便り:2008-06-12(木) (除草剤)
投稿日:2008-06-14(土)
 田植え後10日ほどして除草剤を散布する。この頃になると田植え直後は弱々しかった苗も活着してしかっりしてくる。他方、ヒエなどの草も生え...

 田植え後10日ほどして除草剤を散布する。この頃になると田植え直後は弱々しかった苗も活着してしかっりしてくる。他方、ヒエなどの草も生え始める。除草剤で処理できる草は、ヒエの場合、2.5葉期(三枚目の葉が出はじめた時期)までである。10日もすれば、早く発芽したヒエなどはこの時期になっている。

除草剤
(クリックで画像の拡大)
 除草剤。
 除草剤はあらかじめ計量して、田んぼごとにビニール袋に小分けする。薬剤をいれたボールを片手にもち、もう片方の手でつまんでは撒く。
 
散布した除草剤
(クリックで画像の拡大)
散布した除草剤の粒が土の表面に散らばっているのが、水を通してご覧いただけると思う。粒は数日ほどすれば完全に水に溶ける。
 今日は田植えから11日後、植え継ぎから10日後だから、日数からすれば除草剤をまく時期である。また、田んぼによってはヒエが目立ちだした(ヒエは前年休耕した田んぼには多い)。今日、除草剤を撒けば、週末を含めて数日間は水の管理がきちんとできる。薬剤は水に溶けて、草の水没している部分に作用して枯らす。だから、除草剤を撒いたあとは、4日ほどは湛水状態にして土を露出しないように水管理をしなければ、効果が減ずる。

 除草剤には、畦から流し込む水溶液タイプや投げ込む固形タイプ(投げ込むと水のなかで溶けだすもの)、それに散布する顆粒タイプがあるが、私は顆粒タイプを使う。なぜ顆粒タイプか、というと、以前から使っているから、という惰性が強い。

 私が使っている除草剤は、一反(10a)で一袋(1kg)を撒く。面積に対して少量なので、少しずつ丁寧にやらなければ、撒きすぎる。私は手で撒くが、器具もある。ハンドルを廻しながら薬剤を落としていくものと、動力散布機である。手で撒く場合、薬剤を指先でつまんではぱらりと撒く。だから、田んぼの全面を歩き回ることになる。けっこう根気のいる作業である。

 薬剤を撒きながら稲の植わり具合を確かめた。植え継ぎのときしらみ潰しにやったのだが、10日ほどの間に欠けてしまったところもある。流れたり、水没したりして消えたのだろう。しらみ潰しにやってちょうどよかったかな、といった程度の欠株であった。
コメント
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いろは ( 2008/06/20 07:24 PM )
 
てつじんさん
ありがとうございます。
まったく知りませんでした。
そのまま知らずに「よう詰まるでかなわん、やっぱ機械が古いといかんのかねえ」とか愚痴をこぼしてしまうところだったかもしれません。
ありがとうございました。
このコメントもコピーして保存しておきます。
僕はてつじんさんの名文が大好きです。
いっぱい保存してます。

苗載せ台を端に移動させてから苗をセットするんですね。
大事なことだったのかもです。
ありがとうございました。

乾燥機は自動水分計がついてると強烈に高くなるようです。
でも、どうせ買うなら自動の装置があるほうが嬉しいなあと思ったりします。
カントリーではどういう乾燥の方法かわからないですけど、自家でやる程度だと送風乾燥で済ませられそうなんで、味度を落とさないとかあるようです。
灯油も使わないですし。でも時間がかなり掛かるようで、1反ずつ日程を開けて刈ることになるのかなあと思ったりします。
乾燥機は労働はそれ程ないので、買っちゃえばお金の勘定なんで、安くあったらいいなあと思ってます。
農機は中古で探せるんじゃないかなあと思っています。
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てつ人 ( 2008/06/20 06:30 PM )
 
 収穫は、コンバイン+乾燥機のシステムを考えたこともあるのですが、コンバインが高いのと、小屋をもうひとつ作らなければいけないので、コンバイン+天日乾燥+脱穀のシステムにしました。乾燥機は新品で70万円余りするそうです。ハーベスター(脱穀機)が只で手に入ったこともシステム選定の後押しになりました。

 田植えのことでひとつ言い忘れたような気がして気になっているのですが…

 最初に苗を田植機の苗置き台に載せるやり方を説明しましたっけ? あるいは、メーカーの人から説明を受けましたか? 最初に置くときには、苗置き台を左端か右端まで動かしてからにします。そうでないと、爪が苗を途中からか掻きとりはじめるので、苗の掻きとりラインが凸凹になります。すると、掻きとりがうまく行かず、欠株が出ることがあります。苗が詰まったと下の書き込みにあったのですが、いま説明したこととは関係ないのですか?

 ついでに、苗置き台の移動の仕方の説明もしておきます。

 苗置き台を地面に降ろし、そこから30cmほど上げます。苗置き台を固定します(僕の機械の場合、運転席の下、ちょうど坐った自分の股の間あたりに固定レバーがあります)。それから、レバーを操作して植付けを開始させます。ただし、クラッチは繋がないと植付け動作は始まりません。すると機械は空植えをしながら台は移動していきます。端まで来たら植付けを止めて苗を載せます。
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iroha ( 2008/06/20 07:32 AM )
 
やっぱりあぜ草は刈られるんですか。
ウチの近所はおおかた委託で、あぜ草は除草剤なんで、草が元気なのはウチくらいのようです。

農協のカントリーを使ってるので、飯米は他のお米と混ざってしまいます。
それがあるんで、自分で作ったんですとは言えないところがあります。
コンバインで収穫しているので、乾燥を自家でやれるようにしたら、苗は買ったけど、生産は家でやったものとして配ったりすることは出きるように思います。
乾燥を何とかするためには、農業の小屋を造る必要があるなあと思います。
お米をしまう保管庫もいるなあ。
機械も増えたんで、建設の必要があります。
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てつ人 ( 2008/06/19 11:12 PM )
 
 草刈りは田植え後、稲刈りまで3回はやっています。草刈りをしないのは、たんに時間がとれないからであり、栽培方針ではありません。

 米は農協には出荷していません。きょうだい家族には実費で売っています。小規模経営での実費ですから、安い米にはなりません。残りはどこかに《消え》てしまいます。ですから、確実に赤字になります。

 自家用以外は全部販売するとしたら、農協に出荷するよりは、自分で販路を開拓した方が《もうけ》になるのではありませんか? 2等米にランクされるとしても、信頼できる農家から直接購入できるなら、そんなに安くなくても買いたい、という人はいますよ。それに、産直米はおいしいですから。ただ、生産者=販売者側からすれば、貯蔵と精米の手間はかかりますが。わが家の場合は、貯蔵は土蔵、籾摺りと精米は農協(21円/kg)です。
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いろは ( 2008/06/19 08:25 PM )
 
てつじんさんは、農協に出してないのですか。
販路というほどでないにしてもどなたかに買ってもらってるんですね。
僕もその方向も欲しいなあと思ったりします。
てつじんさんはあぜ草はあんまり刈らないのですか。
田植え前と、出穂前という感じですか。

あぜ草刈りは、結局はカメムシ被害を減らすためということでしょうか。
等級のことは良くわからないですけど、商品としてはやはり黒いのはなるべく減らして欲しいだろうなあと想像してます。
僕としては、言われた通りにやってるということで、なんでやらなきゃいかんのかというのがいまひとつ良くわかっていません。
反発するよりも言われた通りにやっとりゃいいのかなあという感じではあります。

ウチのはいつも2等のようです。
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てつ人 ( 2008/06/19 06:16 AM )
 
 「ヒエ抜き」は熟語的に使われているわけではありません。僕の「私語」です。

 草刈りは、僕なんか回数が少ないですが、近所の人たちは一カ月に一回はやっていますよ。9月に稲刈りとすると、あと三回ほどはやらなければならない計算になります。

 出穂してからは草むらがカメムシの住処になるので、出穂前には一度草刈りをした方がいいかと思います。まだ熟していない実をカメムシに吸われると、黒い斑点が残ります。味には影響ありませんが、等級が下がります。自家米だと関係ありませんが。
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いろは ( 2008/06/18 07:44 PM )
 
今年は、植え継ぎのため田んぼ中を歩き回って、随分勉強になりました。
経験としては良かったですが、また来年もやるかというと、できればやらんで済ませたいと思ったりします。
2反ばっかしなんで、朝から田植機動かせばお昼のおやつが済んだら、植え継ぎって考えれば1日仕事にできればちょうどいいんですけど。
やっぱり2箱以内じゃないととても終わらないかなあ。

単発の欠株は気にしなくていいんですね。
その状態を見ただけではどうも気になって、植えてしまいます。
連続して欠株になったところはありました。苗が詰まってしまって、かなり長い距離気づかずにやっちゃって、そのときは田植機を下りて手植しました。
後でやればよかったのかもです。

このあいだあぜ草刈りしてたら、蛇が慌てて田んぼに逃げていきました。刃があたっちゃったんじゃないかと心配しました。

ヒエ抜きですか。
そんなふうに呼ぶんですね。

しかし、これであと一回あぜ草刈りをしたら稲刈かあ。
早いもんだなあ。
草仮機の苦労から開放されたのが大きいです。
去年まではエンジンが掛からなくってものすごく苦痛だったので。
ほんとに楽になりました。
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てつ人 ( 2008/06/18 02:49 PM )
 
植え継ぎの考えとしては、欠株は連続したところだけをやり、孤立して欠けているところはそのままにしておく、というのもあります。孤立している場合は、そのぶん隣の株の日照がよくなり、欠けた株の収量を補ってくれるからです。僕は徹底して植え継ぎをしました。

 欠株の数は、ひとつは、植え付け株数の設定によると思います。僕のように少ない株数に設定すると、比較的欠株が増えるようです。標準通り一株3本から5本に調整すると、少なくなりますね。田植えを委託していたとき、委託した人は本数を多くしていました。ある年、苗が不足しそうになり、来年からは一反20箱頼んどけ、と怒られました。本数を多くしていたのは、欠株を減らすための方策だったのかもしれません。村では珍しい専業農家でしたから、プロのやり方、といえるかもしれません。

 植え継ぎで一度くらいは田んぼを回ってやった方がいいんじゃないですか。別に稲が喜ぶわけでありませんが、田んぼの状態が把握できます。

 そちらの田んぼには鴨がいますか。こちらでは見かけません。その代わり鷺が飛来します。今だったらオタマジャクシを食べているんでしょうね。飛来するわけではありませんが、蛇もいます。シマヘビですから、大きいけれど毒蛇ではありません。オタマジャクシ、カエル、野ネズミ、モグラを狙うんですね。その蛇は今度は逆に鳶に狙われます。去年、追肥していたときだと思いますが、鳶(カラス?)にさらわれたが、何らかの理由で落とされたと思われる蛇の死体が田んぼにありました。川から稚魚が流れてくることもあったり、川蟹がやってきたりして、田んぼの中も結構ドラマがあります。

 ヒエと稲の違いですか。僕はヒエ抜きを何年もやっていますから、形態、生え方、手応えでほぼ直観的に見分けられるようになりました。以前、プロは触っただけでヒエか稲か区別できる、と読み感心したことがありますが、たとえば、ちょっと動かして抜けやすいのはたいていヒエです。

 僕も今週末には畦の草刈りをしたいと思っています。では。
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いろは ( 2008/06/17 08:19 PM )
 
てつじんさん
お疲れさまです。
稲作もたやすいことではありませんね。

先週末、畔草刈りしてきました。
やっぱり新しい機械はいいです。ツルッと掛かって、2時間半くらいで終えられました。
混合じゃないというだけで、相当に楽なものなのかなと思ったりします。

植え継ぎでは、欠株もやられるんですね。
4箱も余るということだと、捨てるわけにもいかずということではありますが、しんどいことですね。
僕も、今年始めてで、田んぼ中を歩き回りました。大変なことでした。
苗をもって、田んぼ中を歩き回るのは、なんとも生産性が低くて、こんなんでええんかと言う感じはしましたが、やっぱり捨てるわけにはいかんです。
来年は2箱は減らしてもらわんとどうもならんです。
まだ初心者というだけのことです。
また、来年どう反省するかということではあります。

今日、稲の様子を確認しました。
9〜10本になっているようです。
ちょっと良く晴れたようで、すっかり水が落ちてしまっていたので、水を入れました。おたまじゃくしがかわいそうでした。
田んぼにかもと亀がいました。
彼らはおたまじゃくしを食べてると思うのですけど、まあいいんでしょうね。
いろんなのがいて面白いです。

ヒエと稲の違いを教えてもらいました。
葉のまん中に白い筋があるのがヒエで稲には筋はないということでした。

先週の金曜くらいからパソコンのハードディスクがおかしくなってしまって、なんとかデータは退避して、不良セクタの置き換えが出来ているのかどうかというところです。
バイクはマフラーに穴が開いちゃって、爆音でマフラーを降ろさないといけないみたいだし、なんとも手際の悪い時期です。
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