てつがく村の入口 | てつ人の雑記帳


村便り

村便り:2008-03-13(木) (荒起こし、温床での藁の踏み込み)
投稿日:2008-03-17(月)
 休暇をとって農作業。朝10時半に屋敷に到着。(クリックで画像の拡大)ダブの荒起こしが終わったところ。(クリックで画像の拡大)休耕田耕耘。...

 休暇をとって農作業。朝10時半に屋敷に到着。

ダブの荒起こし
(クリックで画像の拡大)
ダブの荒起こしが終わったところ。
休耕田の耕耘
(クリックで画像の拡大)
休耕田耕耘。
 トラクターが出ようとしている田んぼには里芋類を栽培する予定。この田んぼの三分の二にはもち米を作り、残りに里芋類を作る。右下の田んぼには豆類と蕎麦を栽培予定。
 まずダブ[湿田]の荒起こし。昨秋の稲刈り後やっと第一回目の荒起こしをした。ダブはウワコウダ[傾斜地にある田んぼの、高い側に寄っている部分]が深い。だから、トラクターを入れる前に歩いて、足の沈み具合でぬかるみ状態を確かめる。ぬかるんでいる部分には前進ではトラクターを入れない。トラクターが沈みはじめたとき逃げられないからである。後輪の沈み具合を見ながら後退し、ぎりぎりのところまで入ってからロータリーを降ろし、ぬかるんでいる部分から遠ざかる方向に向かって耕耘をはじめる。時間はかかるが、トラクターが亀の子状態になって自力で脱出できなくなるよりはまし。

(ダブも代掻きのときはさほど心配はいらない。トラクターは言わば泳ぐような状態でも車輪が作土の底に着いていれば動くことができる。)

 トラクターは田んぼから出る前に、車輪に挟まった泥やロータリーの回転部分についた泥をあらかた落とす。これがまた一仕事。でも、これをやらないと、農道に土をまき散らしながら走ることになる。

 ダブの荒起こしのあとは、子芋、大豆、蕎麦を作る休耕田を耕耘して土を細かく砕く。それでトラクターの作業は終了。

 トラクターはその日のうちに水で泥を落とす。タイヤの傷みやロータリーの錆びを防ぐためである。耕耘機の場合は短時間でできるが、トラクターは車輪やロータリーが大きい分、時間がかかる。だから、トラクターを使うときはできるだけ広い面積を耕耘するようにする。トラクターを洗い終わると午後も3時になっていた。夕方までの時間を考えると、すぐに次の仕事にかからなければならない。

 3月3日に枠を作った温床に藁を踏み込む作業である。動力カッターで藁を150束切断し、乾燥鶏糞と糠を発火材として振りかけながら踏み込んだ。藁に湿り気を与えるために、少し踏み込む毎に、ジョロで灌水。踏み込み終わって温床をビニール・トンネルで覆う。作業が終了すると暗くなっていた。

 家に到着したのは20時半。朝作ってもらった弁当を食べる暇がなく、そのまま持って帰ったので、家族に苦言を呈された。「水分しかとらなかったの?」とma femme。「水も飲まなかった。」と私。「昼に休みをとったらどうなの。弁当ももったいないし。」私は「うん」と答えただけだった。
コメント
--------------------
いろは ( 2008/03/24 09:27 AM )
 
僕も子供のころ風呂焚きが日課でした。
薪で毎日風呂焚いてました。
弟達はあんまりやってたのを覚えてないけど、灯油になったのかな。
僕だけがすきでやってたのかなあ。
五右衛門風呂ではありませんでした。
モザイクタイルのお風呂でした。


今、薪ストーブの燃料を作るようになりましたが、結構な作業です。
年間の燃料の使用量が2〜4tonです。
それだけの木を結局は室内に運び込むことになるので、それまでの作業も含めても疲れると思います。
最初の数年は楽しいのですが、それから先は労働に見合う価値観を自分の中に作れるとその作業をずっと続けられるように思います。
僕としては、地球温暖化の負のイメージがないため、遠慮なくじゃんじゃか燃やせるので、結局暖かくていいなあという感じがいいです。節約とか、省エネとか気にしなくていいのがとてもいいなあと思います。
切断工具を使うので、安全への配慮が欠かせません。刈り払い機のような感じかもしれません。あれも事故が多いようなんで。動力の刃物は要注意ですね。

最近はブラックアンドデッカーの枝きりばさみのようなチェンソーがあって、それが一番安全な感じがします。
--------------------
てつ人 ( 2008/03/23 09:33 AM )
 
> 囲炉裏は、きっと実用品になりうると期待しています。
> ただ、やっぱり手間や労力は必要だろうと思います。

 生きるための手間や労力ですから、必要でいいんじゃないですか。マッチで点火すればすぐ暖房が始まるとか、スイッチを入れるとすぐに温風が吹きだすとか、今では当たり前ですが、安易すぎるようにも思います。火のありがたみを忘れて(というか、今の子どもはありがたみを経験したことがないでしょうね)、浪費してしまうような気がします。

 いろはさんの場合はどうか知りませんが、僕の場合は、高校を卒業するまでは、風呂は五右衛門風呂でした。薪割りは父がやっていましたが、風呂焚きは小さい頃よくやりました。まず、山から集めてきたモク(枯れて落ちた松葉)に点火して、ついで、その上においた小枝を燃え上がらせ、最後に、薪でした。風呂焚きで思い出しましたが、おきでサツマイモを焼いたりしたものでした。焼き上がったイモの表面は灰だらけでした。囲炉裏があると、イモを焼けますね。しかもおいしいイモが。イモは時間をかけて焼いた方が甘みが出ますから(電子レンジで調理するのが一番だめ)。
--------------------
いろは ( 2008/03/22 06:45 AM )
 
囲炉裏は、きっと実用品になりうると期待しています。
ただ、やっぱり手間や労力は必要だろうと思います。でも環境に良く、燃料費は掛からないようにできると思います。
そこに労働の価値が見いだせられれば、続けられるように思います。
薪ストーブを使ってるときも、暖炉だったときもそうなのですが、点火が結構面倒です。
暖炉では、結構あっさり火が消えてしまいます。点火自体は暖炉の方が簡単な気はしますが、消えてしまうと面倒なことでした。石油なんかと違うのは、点火の手間があることだと思います。
風呂焚きしていたころのように毎日の広告燃やして点火ということでいいんですけど、これをしないようにできると暖房としても炊事としても都合が良いように思います。
火が消えてしまうということについては、囲炉裏は暖炉と比べるとすごく大きく作れるので、たぶん燃やし続けられるような気がします。
--------------------
てつ人 ( 2008/03/19 04:59 PM )
 
 囲炉裏の話がこちらに飛び火しましたね。(もっとも、点火したのは僕ですが ^^;)

 僕はわりと真剣に囲炉裏を考えています。僕の場合は、半年弱の冬季(晩秋から初春まで)に使うことを想定していますから、夏場にどう格納するかも考えなくてはいけません。家を建てることになり、囲炉裏も作ることになれば、「いろは建築工房」に相談にうかがうかもしれません。

 火鉢はいまは懐かしい道具です。蔵にまだ保存してありますから、余裕ができたら使ってみたいです。

 デフロック。フルタイム式四輪駆動の場合は、四輪とも駆動されているといっても、一輪が空転をはじめれば、動力がその車輪に集中してしまいます。デフロックは、差動装置を解除して動力伝達を直結にし、どんな状況でも四輪に等しく動力を伝える操作です。(たぶんこの説明であっていると思いますが)ですから、大きな凸凹(岩場もそうでしょう)、泥濘地、深い雪道など、四輪の接地が不均等になる場所で力を発揮するのだと僕は理解しています。
--------------------
いろは ( 2008/03/19 02:46 PM )
 
>ほのぼのとして、いい情景ですね。フワィエ(foyer)ってイメージです。

どうなんでしょうか。
薪ストーブは確かに使っていますけれど。
暖炉のころのようなリアリティーとは少し違うような気がします。
囲炉裏はよさそうだなあ。やってみたいです。
ものすごいリアリティーのような。
あんまりお金も掛からなさそうなのもよさそうです。


僕はたまに火鉢使います。
お餅焼いたり、魚焼いたりする程度ですけど。
ちなみに、COの警報器をいれています。
CO警報器さえあればマンションでも大丈夫のような気はします。
蓋すると簡単に消えてくれるので、扱いもなかなか良いです。
種火がないと点火に苦労すると思います。
カセットガスのバーナーを使うのだとか。
薪ストーブがあると火種を炭の間にいれると点火できるので、扱いは良いです。
のんびりお正月やってるときはいい感じがします。
でも炭火じゃあ、火が立っているわけじゃないんで、お餅がおいしいこと以上の喜びを越えることはなさそうです。

火がゆっくり燃えてる姿はやっぱりいいかも。


囲炉裏の件では、自宅で実現するにはいくつも超えなければならないことがあるように思います。
子供たちが巣立ってから、まだ意欲があったら、食堂の大改造となるかなあ?

デフロックというのは直進するときに都合が良いものだと思っていて、最初のうち何度かやってみましたが、良くわかんなかったです。
どうやら直進するときというよりは、片輪が浮いてしまうときに役立つのですね。納得です。
--------------------
てつ人 ( 2008/03/18 11:05 PM )
 
 実際に聞いたり体験したりしたかぎりでは、大型農機で自力脱出できなくなったら、応援を頼むしかないのですが、二通りを知っています。

 ひとつは、レッカーみたいなものですが、いわゆるバックホーで引っ張りあげたという話を聞きました。上の写真のわが家の田んぼで当時委託していた人が動けなくなり、自分のバックホーで引っ張りあげたそうです。すぐ上の他家の田んぼもわが家のに輪をかけてダブなのですが、そこでもトラクターが埋まり、近所の土建会社のバックホー(?)に助けを頼んだそうです。その田んぼは今は耕作放棄田になっています。

 もうひとつは、別のトラクターに引っ張りあげてもらう方法。これは僕自身が体験しました。埋まったのはトラクターではなく乗用田植機。農協の農機センターの若い職員が助けにきてくれましたが、自力で脱出できず、わが家のトラクターをもってきました。田植機の車輪にあゆみをかませて、田植機とトラクターをロープでつないで引き上げました。僕は若い職員の指示に従ってトラクターを運転したのですが、彼は、なるほどな、と思われる指示を出しました。まずトラクターは「超低速」にギアを入れること(ギアは「高速」、「低速」、「超低速」の三つです)、それから、アクセルはふかさないこと、このふたつを指示しました。トラクターをトラクターで引き上げた、という話も聞きました。

 少しずれるのですが、イノシシに荒らされた田んぼをトラクターで耕耘したことかあります。四輪駆動にしていたのですが、基本はフルタイム式なので、凸凹で片輪が浮いてしまい空転しはじめました。そのときとっさに思い出してデフロック用のペダルを踏みました。すると、何事もなかったように前進をはじめました。

 オフロード車でオフロード走行をやったことはありませんが、ダブでのトラクターの運転はそれに似たスリルがあると思います。
--------------------
いろは ( 2008/03/18 08:31 PM )
 
スタックはやっぱり恐怖なので、苦労しているのかなと思いましたが、結構楽しいのですね。
なかなかいいですね。
僕は実は昨年の稲刈で、コンバインがスタックしました。
コンバインのそこにワラが一杯つまってしまったので、取り除こうと思い、畔にコンバインを半分乗せるようにして、ワラを取ろうしましたら、結局スタックしてしまって、にっちもさっちもでした。
結局あゆみ板をくローラの下に押し込んで、押しながら動かしたらなんとか脱出できました。
ものすごく焦りました。
レッカー呼ぼうかと思ってしまいました。
初心者でした。
--------------------
てつ人 ( 2008/03/18 07:41 AM )
 
 ダブは手間がかかりますが、トラクターを動かすのにスリルがあって、ほんのわずかですが、面白いですね。

 耕耘機もディーゼルです。トラクターより深いところに入りますし、スタックしても、スコップで土を掘ったり、あゆみを車輪にかませたりして、自力で脱出できますが、力が必要ですね、泥濘地では。トラクターをはじめて使ったとき、楽なのに拍子抜けしたくらいです。

 二回目の荒起こしは比較的楽です。

 木炭は薪ストーブの副産物ですね。生活のなかから結構、肥料が生まれますね。木炭ではありませんが、近所のおばあさんは野菜クズとか畑で抜いた雑草とか、なんでも田んぼに入れていました。肥えになる、と言って。たしかに、有機質だったら、なんでも肥えになります。

> 今日は45歳の誕生日で、手巻き寿司作ってもらっちゃいました。
> 貧乏で、いいことあんまり無いですけど、幸せなんだなと思いました。

 ほのぼのとして、いい情景ですね。フワィエ(foyer)ってイメージです。火があり、家族が集まりあたたかい。いろはさん流の囲炉裏は夏も火がありますから、いろはさんのところは、これからもずっとフワィエですね。

 では、今日もよい一日を。
--------------------
いろは ( 2008/03/17 08:38 PM )
 
お疲れさまです。

帰り着いたのが20時で、昼食もとらずとなると本当にお疲れさまでした。
湿田というのは、相当に手間のかかるものなのですね。牛や人力か、耕耘機でやる分にはそう困りそうになさそうですが、重たいトラクターとなると気にかけないといけないことがたくさんありそうだなあと思いました。
もしかしたらディーゼルの耕耘機買ったらどうでしょうか。
おっかないですけど。

僕の方では、来週か再来週に起こす予定でいます。
2回目なので、早く終わるだろうと思っています。
木灰が随分たまりました。100キロくらいあるかなあ。
全部田んぼに蒔いてしまいます。

今日は45歳の誕生日で、手巻き寿司作ってもらっちゃいました。
貧乏で、いいことあんまり無いですけど、幸せなんだなと思いました。
--------------------

コメントを書く



     
Powered by
Serene Bach 2.19R