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> 農耕の合間に >
 
 
2006-02-27  蕾が顔を出した白菜

《昨秋、自然畝に試験的に定植した白菜に薹が立ちだした。肥料食いの白菜にとって、肥料分の少ない自然畝は生育適地ではなかった。しかし、育ちの悪い白菜は、春になってから利用価値がうまれる。》



(クリックで画像の拡大)
白菜に薹が立ちだした。薹立ちの気配 (冬じゅう変化のなかった葉が、色を淡い緑に変化させ伸長しはじめる) は少し前から感じていたのだが、いよいよ小さな蕾が見えるようになった。

昨秋、自然畝にはじめて白菜を定植した(「 白菜の定植」)。肥料食いの白菜が自然畝でどのような生育をするかを確かめるための、試験的な栽培である。結果は写真が示す通りである。定植した18株のうち、9株は穴施肥をした。残りは無肥料である。いずれのグループも生育が遅く、小さな葉っぱが広がったままの状態で冬を迎えた。白菜は、品種によって多少の遅速はあるが、冬になると生育をやめてしまう。だから、冬になった時点で、試験栽培は不調に終わったことが分かっていた。

慣行畝に定植した60株は順調に生育し、結球した。60株も栽培するのは、冬の間に二度、白菜漬けにするからである。昨年の12月27日に早生の20株を、また1月22日には晩生の15個を漬けた。(白菜漬けについての詳しい説明は「白菜漬け」にあります。)

自然畝の白菜は、結球させるという点では失敗だったが、菜の花用の野菜としてはこれから利用できる。菜の花に特化した野菜はある。それを使えば冬の間から菜の花が食べられるが、自然の流れのなかで焦らず、しかも旬の菜の花を味わおうと思えば、今からが季節である。秋に種蒔きしたアブナラ科の野菜が薹立ちを始めるからである。そうした野菜のなかでも白菜の菜の花が、私には、一番おいしい。

ふつうは生育遅れで採り残したものが菜の花用の白菜になる。そのような白菜は数が少ないし、次作の関係で、長くは畑に置いておけない。ところが今春は、図らずも、自然畝に18株も菜の花用の白菜ができた!自然畝だからあわてて白菜を片づける必要もない。どうしてもその畝が春作のために必要となれば、白菜の間に種蒔きするか、白菜の一部を片づけるかすればいい。だから長く菜の花を楽しむことができる。これからは、白菜苗の残りを自然畝に定植して翌春の菜の花を楽しむ、という白菜の作り方をしてもいいか、と考えている。
 
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