てつがく村の入口 | てつ人の雑記帳


村便り

SkiAgain:2009-02-14(土) (春一番が通りすぎたゲレンデ)
投稿日:2009-02-16(月)
 昨日、2月13日(金)は春一番が吹き荒れました。当地では、一昨年に比べて1日早いそうです(昨年は春一番はやってこなかった)。そのため気温...

 昨日、2月13日(金)は春一番が吹き荒れました。当地では、一昨年に比べて1日早いそうです(昨年は春一番はやってこなかった)。そのため気温が一気に上昇、さらに夕方から夜にかけて雨が降りました。私は、今年8回目のスキー遊びを翌日に控え、スキー場の雪を思ってやきもきもきしていました。

 今日の遊び仲間はいつもより多く、私たち《子連れ狼》に子どもの同級生二人と、そのうち一人のお父さんが加わりました。総勢、子ども三人と大人二人。二台の車は高速道のサービスエリアで待ち合わせて、スキー場に向いました。行き先は、今冬第三回目のスキー遊びと同じG.K.スキー場。

リフト
(クリックで画像の拡大)
6人乗りの高速リフト。標高差450m を、1120m 余りの終点に向かって上る。
 出発前にスキー場のホームページでゲレンデ情報を確かめたところ、全コース滑降可能、となっていました。たしかに滑走可能ではありましたが、昨夜の雨のせいでしょう、雪が消えて地肌が出たところが目立ちました。ゲレンデの雪はいわば《夏のかき氷》状態。スキー板に対する抵抗が大きく、膝に負担がかかりました。でも、地上の悪条件とは対照的に、リフトで受ける風は心地よく、前回まで寒風や雪に凍えていたのが嘘のよう。まさしく春スキー・モードでした。

 子ども三人は三匹の小犬のように雪遊びを楽しみました。大人二人は子どものサポート役。三人は技術レヴェルの差はあるものの、一緒に上級コースから滑降。初級レヴェルの子どもも果敢に滑り降りては転倒し、何度もスキー板を外しました。それでも、運動好きな子ども(三人とも同じ野球部仲間)なので、臆することはありません。むしろ、そんな滑り(転倒?)をみんなで楽しんでいる様子でした。

 シーズン当初は一人でも雪遊びに行くつもりでしたが、今日までの8回、いつも仲間がいました。ひとりで黙々と滑るのもいいかもしれませんが、つるんで滑るのも楽しいものですね。今日は仲間も増え、その分いっそう楽しくなりました。《手継楽》ですかね( >> にらさん)

コロッケ屋の前で
(クリックで画像の拡大)
コロッケ屋の前で。18時すぎ。
 県北西部のスキー場に行ったときの帰りにはいつもTogouchiインターから高速道に入ります。それが最寄りのインターのひとつだということもありますが、じつは、インターに入る前に、すきっ腹をいやすためでもあります。インター入り口近くの沿道に食べ物屋が何軒か並んでいて、そのなかにコロッケ屋があります。初めてその前を通ったとき、スキー帰りの若者たちが群れていました。近くの公衆トイレに行ったついでに様子を見に行くと、店の前では炭火で焼きとりがあぶられ、中には揚げたてのコロッケが並べられていました。コロッケを食べると、スキー場帰りのすきっ腹と冷えた体においしいこと! さらに、その店では温かい味噌汁が無料。これもまたおいしい! それ以来、そこを通るたびにコロッケを食べることにしています。今日は子どもたちは味噌汁を二杯も飲んでいました。
コメント
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てつ人 ( 2009/02/19 07:13 AM )
 
 お忙しいところ、お呼びだてして申し訳ありません。と言いながら、何か面白い話を書き込んでいただけないか、と厚かましく期待していました。にらさんの話はいつも面白いですね。長い書き込みを一気に読みました。

 急斜面から滑り降りるときの心理はまさに書かれている通りです。急斜面はそれだけでも腰がひけてしまいますが、こぶだらけのところは、もうお手上げですね。こぶ斜面とは聞いていましたが、なあに、と髙をくくってリフトから降りて驚いたことがあります。それでも最初はこぶを滑っていたのですが、スキー板同士が喧嘩して足元が定まらず、かといって、こぶの間を滑り抜ける技術もなく、滑り落ちているのか転げ落ちているのかわからない状態になりました。すこしだけ転げ落ちて、あとは尻尾をまいてコースの隅を横滑りして降りました。

 ターボペンギンさんが「ひろば」に書いていましたが、急斜面を滑るときは谷底に向かわないとだめですね。緩斜面で上手く滑れるのは恐怖心がなく体重を上手く乗せられるからです。同じように急斜面で滑ろうとすると、谷に身体を向けて落ちるくらいの気持ちでないとどうしても腰が残ってしまいます。その気持ちは、にらさんの言葉のように、人生に通じるかと思います。難事に直面したらひるまず気持ちを前に向けて進む、ということですね。

 遊びのなかにも人生について教えられることがあるんですね。まあ、この年になって軟派しようとは思いませんが(関係ないか)。

 スキーは個人プレイですが、この記事に書いたように、子ども三人を連れて行って彼らを観察していると面白かったですね。友達同士だから当たり前かもしれませんが、つるんで滑っていました。転んだら集まってスキー板をはかせたりする。飛躍すると、彼らが野球部員だからかな、と思ったりします。僕は(中学時代)陸上部だったので、個人プレイのほうがしっくりします。でも彼らはスキー場にきても、個人プレイをやりながらチームプレイをやっているのかな、と思ったわけです。<span style="font-size:0.8em; color:gray">(そういえば、スノボには集団滑走をやっている連中がけっこういますね。スキーヤーにしてみれば、それにうんざりしたりするのですが、彼らはあれで繋がりを楽しんでいるのかもしれません。)</span>野球部の子どもを見ていると、なにか自分とは違う《文化》を生きているような気もします。僕なんか《手繋楽》と言いながらけっこう個人主義だったりしますから。…話が迷走しはじめました。

 今の経済不況について少し考えることがあるのですが、今日はこのぐらいにします。

 こぶの急斜面、気持ちを前、谷に向けて滑り降りましょう!

 では、また。
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にら ( 2009/02/17 04:03 AM )
 
昔、サラリーマンの頃、同年代の社員とよくスキーに出かけました。仕事上では対立する、別の課の社員同士でも、事遊びとなれば楽しいものです。そのときだけは、仕事関係なく、人と人の付き合いです。よく行ったのが、新潟県のNAEBAスキー場でした。早朝6時くらいに待ち合わせ、スキー場に8時くらいに着き、リフト券買って、下の初心者コースから身体を慣らして中級、上級コースへと進みます。特に記憶に残っているのが、一番上の上級コースのリフトを降りて直ぐの急斜面でした。まるで垂直に落ちるくらいの感覚の斜面で、おまけにコブだらけで、滑ると言うよりも、コブからコブへ垂直に落ちるみたいなところです。そこまで上がる人も多くはないのですが、リフト降り口の急斜面直前の平坦地で躊躇しながら、心の準備をしている方がほとんどです。例に漏れず、私もその一人でした。正面の、一番怖いところを行くか、脇のコブの少ないところをゆっくりいくか。失敗を恐れずケガ覚悟で正面から行くか、無難の方を選ぶか。人生の分かれ道みたいなものです。意を決して、先に正面から行った方は、急斜面とコブにより、突然見えなくなります。「あの人はどうしたのだろう?」「恐ろしや!恐ろしや!!!」何回かは無難に脇の方を休みながら下りて行き、何回か目に正面から行く決心をしました。先ずは格好はどうでも良い。とにかくコブからコブへ渡り歩くくらいで、あるときは右のも左にも上にも行けない、行けるのは1mくらい下のコブに飛び降りるしかない場面もあったりと、楽しいどころでない、緊張の連続のコースでした。そんなん繰返しているうちに仲間と合流してレストランで一休みとなり、お決まりのビールでもとなります。好きでもないのに、寒い中、震えながら飲んだものです。飲みながらの雑談がまた楽しいのですね。「あいつはあそこでどうしてた」とか「あいつはペアリフトで軟派してた」とか。
酒が入ると滑りも変わるものです。転ぶのも大胆になります。気が大きくなるんですね。これで先ほどの上級者コースに行ったら面白いのです。怖さが半減してますから、躊躇なく正面から下りて行けるのです。
ここまで読まれた方は、そのてん末は大転倒と思われたでしょうが、違いました。結構、調子よく滑り下りられたのです。
それは斜面やコブに向かって行けたためと思います。恐怖心があれば腰は引けて身体の重心は後ろにいき、バランスを崩して直ぐに転ぶわけです。スキーの楽しさは、重力により自然に下りて行くことを楽しむわけで、重心は腰の真下で保ち、身体は下りる方向に向き、斜面と垂直になるくらいの気持ちで、すなわち下に突っ込むくらいの気持ちで滑れたのが良かったのだろうと思います。この経験から私が一歩上達したのは間違いありません。生き方も、目標に向かって躊躇したら、後ろ向きに怖がりながらなら失敗します。失敗を恐れず、恥を恐れずとにかく前に向かっていく気持ちが大事かと思います。恥をかく勇気があれば一歩前に進めるわけです。私のスキー体験から、こんなことも学んだのかもしれません。思えば、自然は生き方を教えてくれる宝庫です。と言うより、自然と仲良く付き合っていくとはこういうことかも知れません。

紹介されている画像はどれも雪国特有のどんよりとした、寒々しい風景ですが、それでもまた行きたくなるのは何故でしょう。私もスキーに行くたび、晴れる日はほとんどありませんでした。寒い思いをしてもまた行きたくなります。今、なぜかと考えれば、スキーそのものの重力ともてあそぶ楽しさと、休憩や行き帰りの仲間との会話の楽しさでした。若い頃は人との出会いも期待していたかも知れません。あとは誰よりも上手く滑れるようになりたい。また行ったら一歩前進できるかも知れないと期待する。
自分のためには滑走技術だけですが、あとは全部身近な他人がいるからです。
(滑走)技術など進歩しても、この経済不況は克服できません。今考えなければいけないのは、人の心はどうあるべきかです。
手繋楽とは・・・(終盤で話があちこち飛んでます。それほど一言では言えない難しい理論であります。続きは我が家の経済が正常に戻りましたら)
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