てつがく村の入口 | てつ人の雑記帳


村便り

村便り:2007-11-03(土) (一人農家の「生きのび」方)
投稿日:2007-11-04(日)
 久しぶりに畑に戻った。畑は屋敷(土蔵と小屋しか建っていない屋「敷」)周りにあるのだが、稲刈りが忙しく様子を見ていなかった。いや、...

 久しぶりに畑に戻った。畑は屋敷(土蔵と小屋しか建っていない屋「敷」)周りにあるのだが、稲刈りが忙しく様子を見ていなかった。いや、見たくなかったのである。畑に入れば、草取り、間引き、追肥などしなければならない作業が否応なしに「見え」てしまうからである。三週連続で週末にした稲刈りのあとは、今度は脱穀である。最初に刈った稲はもう十分に乾いている。だから、今週末から脱穀を開始する。その前に、エンドウの種蒔きと、極早生タマネギの定植をしたい。そこで今日一日は畑で過ごすことにした。

タマネギの苗
(クリックで画像の拡大)
草に埋もれた極早生タマネギの苗。
 苗が分かりますか?
トマト
(クリックで画像の拡大)
従姉によると今朝は霜が降りていたそうである。おそらくこの冬初めての霜。霜が降りると、トマトは終わりである。
ネギの畝
(クリックで画像の拡大)
秋に定植したネギは順調に育っている。ネギの畝と、その右隣の畝では昨秋、菜っ葉類(ロケット、水菜、広島菜、ビタミン菜)を育てた。春に薹が立ち、初夏に種を落とした。その種が発芽し、今や菜っ葉畝のようになっている。
 畑を見回ると案の定、草だらけ。極早生タマネギの苗は草に埋もれていた。葉菜類は一部をのぞいて間引きは不要だが、根菜類(大根、蕪、人参)は間引かないと、株同士が押し合いへし合いしていずれも大きくならない。数品種作っている大根や蕪は大部分が間引かないままになっている。週末には一日、家族がやってきて、ma femme が野菜を収穫するのだが、間引きや草取りはほとんどやってくれない(収穫に時間がかかるので、できない?あるいは、農耕は素人なので、そこまで頭がまわらない?)。作物は草に埋もれ、株同士が掣肘し合って大きくならない…わが家の畑のいつもの有り様である。

 手が回らないのなら、作らなければ、あるいは、作る面積や品種を減らせば、いいじゃないか、と言えるかもしれない(周りの人たちもそう思っているかもしれない)。しかし、種を蒔かなければ収穫できない。また、作付けを減らしても、手がないのは変わらないわけだから、自然放任状態も変わらない。ところが、面積や品種が多ければ、できない品種があっても、小振りであっても、なんとか収穫量は確保できる。心ならずも続けてきた「自然放任」栽培であるが、最近はこんな「論理」を考えるようになった。通いの一人兼業農家が生き延びていくひとつの方法かもしれない。

 ひとしきり「悲惨」な状況を確認したあとで、タマネギを定植する畝作りを始めた。まず、草取り。これで午前中は終わり。午後、耕運機で鋤いて、畝立て。溝を作り、畝の表面を整地したところで、日没作業終了。タマネギの定植かエンドウの種蒔きのいずれかも済ませたかったが、ひとりだと、まあこんなものか…
コメント
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てつ人 ( 2007/11/09 09:29 AM )
 
下の↓コメントを書いたのは、私です。寝ぼけて(?)名前を記入するのを忘れました。
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( 2007/11/09 07:40 AM )
 
 柚子ができないとはかなり寒い土地柄なのですね。日本アルプスが遠望できる…漠然としたイメージが浮かんできます。

 タマネギの定植期もこちらよりも早くなるでしょう。今までは、美濃の平野部をイメージしていましたから、こちらと同じような気候と推測していました。タマネギは種蒔き後おおよそ2カ月で定植します。大苗だと春に薹立ちしやすく(一度大苗を定植して、春に花盛り、という失敗をしたことがあります)、小苗だと冬の寒さにやられてしまいます。

 カラスノエンドウ…自然畝に生えていて、作物の邪魔にならないのなら、そのまま生やしておくといいですよ。根粒菌が土を肥やしますし(春に、大株になったカラスノエンドウを抜くと、根粒菌が確認できます)、もし近くに空豆があると、空豆の代わりにアブラムシを引き受けてくれます。アブラムシはカラスノエンドウの方が好きなようです。

 では、また。
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雨 ( 2007/11/08 11:47 PM )
 
 実を付けた柚子の木を隣の町で珍しく眺めたことがありましたが、8キロ離れたこの地には伝わりません。その代わりではないですが、国道を名古屋から車で走ってくると、日本アルプスの頂がわたしの町から覗はじめます。寒くて不思議ないところです。 
 玉ねぎの定植時期は考えずでした。今日はインゲンをかたずけ赤玉ねぎを定植したら根気が尽きてしまい、玉ねぎは縦ガンギ三本で終えてしまいました。あわてる事ないならたすかります。
 確かにカラスノエンドウも生えてました。5センチ位のを抜こうとしたら結構てごたえがある草でしたが、エンドウ豆と同類と言われハットしたしだいです。種の蒔く時のメヤスを知るのもチョッとした喜びですね。 では。
 
 
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てつ人 ( 2007/11/08 07:59 AM )
 
 お久しぶりです!

> 霜が降りたとはびっくりでした。美濃でもまだななのに、ここは柑橘の木は無いところで 冬はほんとに冷え込みます。

 11月に入ると霜の可能性はあるのですが、今年は暖かいので、僕もびっくりしました。当日は朝遅くなって畑に行くと、ジャガイモの茎が地面にはいつくばるような格好になっていました。なんでだろう?と訝しく思ったのですが、従姉から、朝は霜が降りていた、と聞いて納得しました。
 村の寒さは、そちらと比べて、どのくらいか分かりませんが、瀬戸内とはいえ、山ひとつ内陸部に入っているぶん寒く、さすがに蜜柑はできません。寒さに強い柚子はできますが。

> 明日は玉ねぎの定植とエンドウの種蒔きです。

 タマネギの定植とは、早いですね。極早生ですか。普通のタマネギは11月終わりに定植します(苗は生育中ですが、こちらも草に埋もれそう…)。エンドウ…今週中になんとか蒔きます。

> こちらの秋の畑は、夏草が枯れ冬草が現れてきて、その交代劇に少しばかり驚かされています。

 冬草というか、カラスノエンドウが大きくなりなりはじめていませんか?自然農法をはじめて、晩秋にカラスノエンドウが芽を出すのを知り、なるほど(野菜の)エンドウの蒔き時だ、と納得したことがあります。

 タマネギとエンドウが終われば、畑もいよいよ本格的な冬ですね。
 では、また。
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雨 ( 2007/11/07 06:56 PM )
 
 やっとかめで畑の様子ですね。自然放任栽培なんてつい笑ってしまいましたが、なんとか方がつきますように。
 こちらの秋の畑は、夏草が枯れ冬草が現れてきて、その交代劇に少しばかり驚かされています。
 霜が降りたとはびっくりでした。美濃でもまだななのに、ここは柑橘の木は無いところで 冬はほんとに冷え込みます。
 明日は玉ねぎの定植とエンドウの種蒔きです。画像の玉ねぎまでも草に埋もれてはいませんが、育ちぐあいは一緒のようなもの でもそこまで草を茂らせる勇気も無く 暇も無くもなく、といったところかな。  では。
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