てつがく村の入口 | てつ人の雑記帳


村便り

秘湯
投稿日:2007-01-09(火)
 変わった温泉に行った。秘湯とでも言うべきであろうか。 この前の日曜日(7日)、雪見の一日旅行をした。瀬戸内の雪のほとんど降らない町...

 変わった温泉に行った。秘湯とでも言うべきであろうか。

 この前の日曜日(7日)、雪見の一日旅行をした。瀬戸内の雪のほとんど降らない町に住んでいるので、子どもが雪を見たがる。そこで、冬に一度、県北や山陰側に雪見ドライブをするのが数年来の恒例となっている。雪見だけではつまらないので、食事するところを考えたり、温泉につかったりする。今年は山間の一軒宿を目指すことにした。

 国道54号線を北上し、島根県側に入ってしばらくして左折し、今度は県道を走る。朝からの雪で周囲は雪野原。県道ともなると除雪してない個所もあり、深い轍をたどるようなこともあった。県道から小川沿いの道に入ってしばらく走ると目的の温泉に着いた。小川に面した小さな宿である。

 着いたのは16時。宿の人は、冬季なので17時に閉める、という。「はじめてでてすか?」と訊かれた。はい、と答えると、泉温が35℃だが大丈夫か、と訊き返された。湯は源泉のままで加熱していないそうである。冬に湯につかるには、暖かい時期から湯に慣れておくのがいいのだが、と説明を受ける。一瞬ためらったが、せっかく来たのだから、入っていくことにした。

 浴槽は地面を2メールほど掘り下げた地下にある。褐色に濁った湯で、浴槽の底の板の間から泡を立てながら湯が湧いている。療養専用の湯なので洗い場はない。泉温が低いので、30分から1時間つかるのがいい、と説明にあった。説明書きにはさらに、高張泉[湯の成分の濃度が体液より高い温泉]なのでつかっているうちに、浸透圧で皮膚から直接、温泉の成分が身体に吸収される、とあった。湯の温度が低いので、10月から5月は五右衛門風呂に湯が沸かしてある。上がり際にその湯に使って身体を温める。40分ほどつかり、その上がり湯で身体を温めてから、寒い冬の空気の中に出た。

 温泉成分が身体に浸透したせいか、あるいは思いなしか、帰りの車の中では身体が中からぽかぽかしてくるようであった。

 ちなみに温泉は島根県の千原温泉。この温泉はホームページを開設しているので、興味のある方は、検索エンジンで調べてみてください。
コメント
--------------------

コメントを書く



     
Powered by
Serene Bach 2.19R