てつがく村の入口 | てつ人の雑記帳
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村便り:2008-08-25(月) (ニンジン播種)
投稿日:2008-08-30(土)

播種:ニンジン 午前中は所用があったため、野良仕事は午後から。今日はニンジンの播種がメイン。 ニンジンは、2月始めに播種してトンネル...

播種ニンジン

 午前中は所用があったため、野良仕事は午後から。今日はニンジンの播種がメイン。

 ニンジンは、2月始めに播種してトンネル栽培、露地栽培は3月終わり、7月上中旬、8月終わりに播種、という年間スケジュールで栽培する。ニンジンは播種して収穫までに三カ月かかる。むろんそれまでに間引き菜/根は利用できる。こうすると、春に二、三カ月の端境期はできるが、ほぼ年中ニンジンを食べることができる。

ニンジン、追肥・中打ち
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 7月播種のニンジンに追肥して、中打ちする。
 すでに一度間引いた状態であるがが、あまりよくなかった発芽状況は推測していただけると思う。
 今年は7月播種のニンジンは夏の日照りのため発芽が悪かった。日照りの時期には発芽まで毎日灌水してやるが、今年はそれでも日照りに負けてしまった。


 今日蒔くのは、西洋ニンジン(ふつう市場に出回っているもの)と金時ニンジン。金時ニンジンは今日までに種の入手ができなかったので、明日、どこかで種を手に入れて蒔く予定。

畝作り
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 ニンジン播種のための畝作り。
 
ニンジンの播種
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 ニンジンの播種。
 この画像ではまだだが、翌日、畝の向こう端に金時ニンジンを蒔いた。
 ニンジンを蒔く畝は決まっていて(したがって、ニンジンは連作している)、今回は7月播種のニンジンの畝の続きに蒔く。畝は7月に蒔いたとき耕耘したままであるが、こちらは日照りのせい(おかげ?)で草はほとんど生えておらず、畝作りは早くすんだ。元肥として、発酵鶏糞とサンライム(粉末にした牡蠣殻)を施して鍬で起こした。この程度のスペースの場合、機械を使うとかえって手間がかかる。

 あとは、手順通り、播種、篩を使ってわずかな覆土のあと、保湿のためもみ殻をまき、さらに被覆材で畝を覆った。
村便り:2008-08-24(日) (秋ジャガの芽出し)
投稿日:2008-08-28(木)

芽出し:ジャガイモ(普賢丸、出島)(クリックで画像の拡大) 枯れ草を燃やす。 野焼きは原則として禁止だが、農業用などの小規模の野焼きは...

芽出しジャガイモ(普賢丸、出島)

草を燃やす
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 枯れ草を燃やす。
 野焼きは原則として禁止だが、農業用などの小規模の野焼きは許されている。
 
ジャガイモを伏せる
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 ジャガイモを伏せる。
 浅く土を掘り下げ、そこに種芋を並べて、芋が隠れる程度に土を被せる。乾燥防止に、さらにそのうえを藁で覆う。排水はよくしておく。滞水するようなところでは、芋が腐る。
 手前が出島、向こうが普賢丸。
 8月10日に刈った畑の草を燃やす。

 ジャガイモを伏せた[芽出しのため、仮植えすること]。秋ジャガはふつう8月15日過ぎに伏せる。だから、今年は一週間ほど遅れたことになる。今年の夏は日照りが続き、身体も《乾き》きって、意欲がわかなかった。秋ジャガは作らなくても、夏収穫した春ジャガ(中生種)で翌年の春先まで食いつなげる。しかし、種芋を自家産のものにしよう思うと、秋ジャガは少なくても作る必要がある。春秋兼用種(早生種)は、春ジャガが秋ジャガの種芋になり、秋ジャガが翌年の春ジャガの種になるからである。去年から普賢丸で春秋兼用種の栽培を再開し、今春は、出島を加えた。これからも栽培を続けようと思っているので、ともかく伏せることにした。秋ジャガは霜で葉茎が枯れた時期(村では11月半ば)に収穫するので、一週間の遅れは致命的ではない。

 7月上旬に収穫した春秋兼用種を出してみると、すでに小さな芽が出ているものがあった。一片が50g程度になるように切り分け、切り口に燃やした草の灰にまぶして伏せた。灰にまぶすのは腐敗防止のため。
村便り:2008-08-23(土) (畦の草刈り、カメムシ米)
投稿日:2008-08-26(火)

 来週月曜日から水曜日まで三日間の夏季休暇をとった。この休暇は、届けに目的を書かなければいけないらしく(届けは講座事務室の人が代行...

 来週月曜日から水曜日まで三日間の夏季休暇をとった。この休暇は、届けに目的を書かなければいけないらしく(届けは講座事務室の人が代行してくれる)、「休養」ということにした。実際は農作業をやりながら「休養」することになるだろう。しかし、土日を含めて連続五日間も目一杯働いたら、その後ほんとうに「休養」しなければならなくなるので、ぼちぼちやることにした。

畦の草刈り
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 畦の草刈り。
 右側の刈り払ったところは、他家の休耕田。刈り払った帯の左側に沿って横手がある。その左の畦の草は稲と背丈を競い合っている。草に埋もれて、ダミーの電気柵のポール(濃青色)の頭がのぞいている。
 
出穂
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 すでに出穂が始まっていた。状況から推測すると、出穂の兆候が確認されたのは一昨日か。これから数日の間に、穂が出揃う。
カメムシ米
 わが家の場合、だいたい8月20日頃に稲の出穂が始まる。穂がふくらみ出したころ、カメムシの被害に遭うことがある。カメムシは軟らかい籾を吸うので、精米してもその跡が黒い斑点として残る。味が落ちるわけではないが、出荷すれば等級が落ちる。わが家の場合、出荷はしないが、カメムシ米が混じっていると見た目に悪い。私自身は気にしないが、わが家の米を見て事情を知らない人は気味悪がるかもしれない。そこで、できれば、カメムシ米を少なくしたい。カメムシは田んぼ周囲の草の中に潜んでいるので、殺虫剤を使わないとすれば、畦などの草刈りを励行することが防除になる。でも、私は励行はしない、できない。できることは、せめて出穂する頃に草刈りをすることくらいである。

 今日はカメムシ米減少の努力をすることにした。畦の草刈りは、田植え後にたった一回しかやっていない。畦の草は稲と背比べするほどに伸びている。周囲が休耕田や耕作放棄田で囲まれている、5畝ほどの広さのダブから草刈りをすることにした。

 背丈の高い草は扱いにくい。草刈り機に加えて、長い柄の刈り払い鎌まで動員して草刈りをした。草刈り機では、稲に近い草は刈りにくい。下手をすると稲まで切ってしまう。稲際に残った草は、普通の鎌で刈ると屈んだ腰に負担がかかるので、刈り払い鎌で処理した。雨が降ることがあったが、かまわず作業を進めた。昼前に始めた作業は夕方までかかった。一日でできた仕事は、田んぼ一枚の草刈りだけ。効率が悪い。
村便り:2008-08-10(日) (水一升米一升、天狗水)
投稿日:2008-08-18(月)

畑の草刈り 今日は一日、畑の草刈りで過ごそうと思う。(クリックで画像の拡大) 草刈り。 画像左下から上に向かって、電気柵のポールが立ち...

畑の草刈り
 今日は一日、畑の草刈りで過ごそうと思う。


草刈り
(クリックで画像の拡大)
 草刈り。
 画像左下から上に向かって、電気柵のポールが立ち並んでいる。草刈りのときは作業の邪魔になるポールはふつう抜くが、今日は土が乾いて締まっているため、抜けなかった。ポールから右がわが家の畑。
 
アスパラガス
(クリックで画像の拡大)
 アスパラガス。
 去年一年間育苗して今春定植した。今年は収穫はせずに株の大きくしている。草に埋もれていたが、今日草取りをしてやった。
 畑の大部分は電気柵(ふだんは電気を通していない)で囲ってあるが、その電気柵は草に埋もれている。電気柵が対象にしているイノシシは今年はまだ畑にはやってきていない。しかし、現在は廃田状態になっている、近くの谷地田沿いの道を先日歩いたとき、繁る草のなかに踏み跡らしいものが見えた。畑にいつイノシシが襲来してきても不思議ではない、と思われる。だから、電気柵周辺は草を刈って、柵の存在を、やってくるかもしれないイノシシに対して、あきらかにしておく必要がある。《賢い》イノシシなら、いちど電気柵を経験すれば、それ以外の電気柵に対しても警戒して、近寄らないからである。

 また、9月からは畑の農繁期が始まる。畝の草を刈り、耕耘しておかなければならない。

 夏の間に繁茂した草をぼちぼち刈り始めなければならない時期になったのである。

 7月になってから雨の降らない空のもとではなにもかもが乾いている。草刈り機で草を払うと土埃が舞うほどである。身体もすぐに乾く。身体から抜けた水分を補給するのに、一日野良で作業をすると、水3リットルは必要になる。夏の農作業は身体にこたえるが、それに応じて作業効率は逆に下がる。「(身体への負担)×(作業効率)=一定」といった式が成り立つような気がする。

ため池の水を抜く相談
 正午のサイレンがなってしばらくして、伏原井手の井手頭が、ひょっこり畑にやってきた。私の方に近づきながら、自分の腕時計を指している。もう昼食時間だ、という意味であろう。むろん、用件はそんなことではない。「夕方6時に亀池に集まってくれんかの。池の水の話じゃ。」と井手頭は言った。池の水を最後に抜いた日から今日で四日である。週間天気予報によれば、これからも雨が降りそうもない。そこで、池の水をどのように使うかを相談する、ということであった。

亀池
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 亀池。南から北に向かって撮影。
 夕日に照らされた堤防の、左から三分の一あたりに水門がある。水門から出た水は、北西の方向に流れ下る。
 
池の水位
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 池の水位。
 三回、水を抜いた結果、現在の水位になった。抜く前は、ブロックの最上段の真ん中あたりまで水があった。
 夕方、指定された時刻に亀池に向かった。畑から亀池までは5分ほどである。7人が集まった。井手頭の説明によると…

 最初に池の水を抜いてからは、井手の水はすべて池に溜めて、四日おきに水を抜く、という計画をたてたときには、二、三回繰り返すうちに雨が降るだろう、という希望的観測があった。三回目に水を抜いてから、今日は四日目である。しかし、すでに三回水を抜き、かつ流れ込む水が少ないので、ご覧のとおり、池の水位は下がっている。今までの調子で水を抜くと池はすぐに枯渇してしまう。しかし、田んぼには水がない。田んぼは干上がって地面にヒビが入るようになると、水を入れてもすぐに乾くようになる。だから、できれば今のうちに田んぼに水を入れたい。

つまり、いまは、水を抜きたい、しかし、水を抜くと池の水が底をつく、という八方塞がりならぬ、二方塞がりの状況にある、という内容の説明であった。

 そのうえで、井手頭は《裏技》を提案した。伏原井手に関係するわが家の田んぼのうち、一番上の田んぼは、その三分の一弱が別の井手にも関係している。その別の井手(HT井手、と呼ぼう)も、現在は水が少なくなっているが、地下水を汲みあげるポンプをもっている。そちらの水をわが家の田んぼに入れることによって、少しでも池の水を節約しよう。それが提案であった。

水一升、米一升
 集まった7人のうち、その別の井手に関係しているのは、私以外にもうひとりいる。その人(Fさん、と呼ぼう)の田んぼはわが家の田んぼのすぐ下にある。ただし、わが家に水利権がある面積より四倍も広い田んぼである。二人は、井手頭の提案を受けて、その場で相談したが、提案をただちに飲むことはできなかった。ふたつの井手の水の配分には、それぞれ独自の論理がある。建てまえ上、一つの井手の論理のために、もう一つの井手の論理を曲げるわけにはいかない。それに、おおっぴらに論理を曲げろ、と言われては即座に承諾しかねる。いろいろ話し合って結局、妥協的な方策として、ともかく今晩は、今夏一度もポンプアップした水を田んぼに入れていないわが家の田んぼと、数日前に水を入れたがいまは水がなくなっている、すぐ下の田んぼに水を入れる、ということにした。ふたつの田んぼに入れた水は、オーバーフローすると、横手[田んぼ内部にある簡易水路]を伝って、わが家の別の田んぼに入る仕組みになっている。夜の間に入る水の量によっては、別の田んぼもおこぼれにあずかるかもしれない。二人の間で、この程度の《融通》ならできるだろう、という結論に(しぶしぶではあるが)なった。我々二人が井手頭の《裏技》を受け入れたあと、伏原井手としては、わが家の田んぼに、HT井手からいくぶんか水がはいった翌朝、亀池の水を抜くことにした。

 話し合いが終わってからの帰り道、井手頭は「水一升、米一升」という言葉を使った。稲作が懸命に行われていた昔の言葉である。それほど、水は貴重なものとして大事にされ、また、それゆえ、ときとして刃傷沙汰にまで及ぶことがあった。井手頭が提案した《裏技》も数十年前であれば、大問題に発展しかねないものである、ということであろう。さいわい(?)いまは稲作に命まで懸ける人はいない。

《天狗水》?
 Fさんはその足でHT井手のポンプのスイッチを入れにいき、私と田んぼで落ち合った。その前に、私は伏原井手関係で今年耕作している5枚の田んぼの水を確認した。すると、なぜか下の2枚には水がなみなみと入っており、それ以外の田んぼも乾いてはいなかった。私はFさんにそのことを説明して、HT井手からの無理な取水はやるまい、と確認した。そして、ポンプのスイッチは明朝はやくに切る、ということにした。

 なぜ水が入っていたのか? 《天狗水》とでも言いたいが、実際はFさんの田んぼのすぐ下の田んぼ(HT井手から取水している)からオーバーフローした水が、入ってきたのであろう。水量からして、長時間オーバーフローしていた、と思われる。伏原井手とHT井手とは人間の論理としては区別されながらも、自然の論理としてはつながっている、ということだろうか。
村便り:2008-08-07(木) (アキシマササゲの定植)
投稿日:2008-08-16(土)

定植:アキシマササゲ(クリックで画像の拡大) アキシマササゲの定植。 秋エンドウ[私が栽培している種の入手先での通称。正式名称は、「ア...

定植アキシマササゲ

アキシマササゲの定植
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 アキシマササゲの定植。
 秋エンドウ[私が栽培している種の入手先での通称。正式名称は、「アキシマササゲ」。品種的には、エンドウでも、ササゲでもなく、インゲン(と思われる)]を定植。7月29日にポットに播種した秋エンドウは、ベランダでの好条件にもよるのだろうと思うが、生育が早く、蔓も伸び始めた。今週末の定植を予定していたが、予定を前倒しして、今朝定植することにした。「秋エンドウの特徴の一つは野性」との、種の生産者からの助言を受けて、ウロ[支柱]はしっかりと立てた。収穫は9月下旬から10月上旬になるのだろうか。いまから楽しみである。
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