てつがく村の入口 | てつ人の雑記帳
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村便り:2010-03-14(日) (踏み込み温床の枠作り)
投稿日:2010-03-25(木)

植えつけ(芽出し):ジャガイモ管理:踏み込み温床の枠作り(クリックで画像の拡大)ジャガイモは3月5日に伏せたところに続けて伏せた。 3月5...

植えつけ(芽出し)ジャガイモ
管理踏み込み温床の枠作り

ジャガイモを伏せる
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ジャガイモは3月5日に伏せたところに続けて伏せた。
 3月5日に続いて、ジャガイモを芽出しのために伏せる。伏せたのは、購入種芋の男爵とメークインをそれぞれ2kg。


温床の骨組み
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温床の骨組み。
 去年春に踏み込んだ温床の跡に残っていた藁を掘り上げ、骨組みを新たに作る。踏み込んだ藁は堆肥化しており、年によってはカブトムシの幼虫がいたりするが、今年は一匹だけが見つかった。堆肥の環境が悪かったため、他の幼虫は死んでしまったのだろう。見つかった一匹の幼虫は別の場所に移してやった。
藁を編みつけた枠
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藁を編みつけた枠。使った藁は37束。かかった時間は1時間半。
 今年は温床作りが遅れている。例年、温床は半月から一月の間隔をあけて二つ作るが、今日は最初の温床の枠を作った。枠の骨組みを木と竹で作り、それに藁を編みつける。
村便り:2010-03-05(金) (ジャガイモを伏せる)
投稿日:2010-03-09(火)

(クリックで画像の拡大)ジャガイモの種。 種芋は、二、三日太陽にあててから切り分けたかった。しかし、今日は夕方に作業し、切ってからすぐ...

ジャガイモの種
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ジャガイモの種。
 種芋は、二、三日太陽にあててから切り分けたかった。しかし、今日は夕方に作業し、切ってからすぐに伏せた。切り口は藁を焼いた灰をつけた。
ジャガイモを伏せる
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ジャガイモを伏せる。
 種芋を並べてそのうえに軽く土を被せる。さらにその上を藁で覆う。
 ジャガイモを芽出しのために伏せた。春ジャガは、出島、普賢丸、roseval、男爵、メークイーンの5種類を作付けする予定である。今までは、すべて3月15日を目処に伏せていた。ところが、春夏兼用種の出島と普賢丸は、休眠期間[掘りあげて発芽するまでの期間]が比較的短くはあるが、それでは秋作の種にするのには遅い。秋は8月半ばに伏せるので、種にするものは6月始めには掘りあげたい。そこで、今年はいつもより早めに伏せることにした。今日伏せたのは、出島、普賢丸、roseval。いずれも自家採種のもの。

 春の農作業がそろそろ始まる。
村便り:2010-02-13(土) (ヤーコンの粕漬け、その3:一カ月後の試食)
投稿日:2010-02-20(土)

(クリックで画像の拡大)ヤーコンの粕漬け。 ヤーコンを粕漬けして一カ月。試食をしてみることにした。漬けこんだ粕漬け(奈良漬け)は黄褐色...

ヤーコンの粕漬け
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ヤーコンの粕漬け。
 ヤーコンを粕漬けして一カ月。試食をしてみることにした。漬けこんだ粕漬け(奈良漬け)は黄褐色になるが、まだ色は薄い。ヤーコン本来の色の白に比べると、漬かりつつあることは分かる。食べるとアルコール臭が気になる。酒粕に含まれているアルコールよりは添加した焼酎のにおいかもしれない。アルコール臭は、熟成するにつれて、まろやかになるのではないかと思う。甘味に関しては、適当なのかどうかまだ判断できない。熟成した段階で判断して、添加する砂糖の分量を調整しようと思う。歯ごたえはいい。全般的に言って、ヤーコンの粕漬けはうまくいきそうな予感がする。
村便り:2010-01-14(木) (ヤーコンの粕漬け、その2:本漬け)
投稿日:2010-01-15(金)

 ヤーコンの下漬けの水が上がってから1週間。本漬けにすることにした。(クリックで画像の拡大)ざるにあげた下漬けヤーコン。 皮の剥き方が...

 ヤーコンの下漬けの水が上がってから1週間。本漬けにすることにした。

ざるにあげたヤーコン
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ざるにあげた下漬けヤーコン。
 皮の剥き方が薄かったところは黒ずんでいた。アクは皮の部分にふくまれている、と読んだことがあるので、皮は厚めに剥いた方がいいかもしれない。
 
粕床の調製
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粕床の調製。
 画像にはゴム製のへらがみえるが、粕床は手で練って作った。
 
ヤーコンの漬け込み
(クリックで画像の拡大)
ヤーコンの漬け込み。
 ヤーコンは画像よりもっと密に並べた。粕はへらを使って塗り込めるように敷いた。
 
最上層の粕はラップで覆う
(クリックで画像の拡大)
最上層の粕はラップで覆う。
 下漬けヤーコンをざるにあげてから、粕床を調製した。粕は熟成粕を使う。熟成粕は、板粕を数カ月熟成して作るが、私は購入した。行きつけの酒屋で頼むと4kgの熟成粕を取り寄せてくれた。地元Q市の酒造会社で作られたものだった。粕は、粕1kgに対し、塩20g、砂糖150g、焼酎60ccを練り合わせた(配合は、『新特産シリーズ ヤーコン』農文協を参考にした)。使う粕はヤーコンと同重量(ヤーコンは下漬け前の重量)なので、実際には、2.3kgの粕を使った。

 ざるにあげたヤーコンは布巾で水気をぬぐってから漬けこんだ。ホーロー引きの容器の底に粕を敷き、その上にヤーコンを並べ、またそのヤーコンの上に粕を敷く、という手順で漬けこむ。ヤーコンは3層になった。したがって粕は4層である。最後に粕をラップして、アルコールの蒸散を防ぐ。

 一カ月経過したころから試食してみようと思う。
村便り:2010-01-06(水) (ヤーコンの粕漬け、その1:下漬け)
投稿日:2010-01-07(木)

 ヤーコンを粕漬けにするため、まず下漬けをした。初めての試みなので、手順についての情報を本とインターネットから入手した。手順は以下...

 ヤーコンを粕漬けにするため、まず下漬けをした。初めての試みなので、手順についての情報を本とインターネットから入手した。手順は以下の通りである。

ヤーコンの皮を剥く
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ヤーコン皮を剥く。ヤーコンはしばらく水にさらす。
 
ヤーコンの下漬け
(クリックで画像の拡大)
ヤーコンの下漬け。
 大きいヤーコンは縦方向に二つに割った。樽は10リットル。重石は5kgのもの。水の上がりを促進するために200ccほど差し水(水に対する重量比にして10%の塩を加えた塩水)をした。翌朝には水が上がっていた。
 (追記:差し水は必要なかったかもしれない。)
(1)ヤーコンの皮を剥き、水に短時間さらす。水にさらすのはアクを抜いて表面が変色するのを防ぐため。
(2)ヤーコンを、重量比にして4%の塩で下漬けする。ヤーコンには塩をすりつけるようにしてまぶす。下漬けは一週間。
(3)熟成粕を使って本漬けにする。

 今日は(1)と(2)に従った下漬けである。((3)の本漬けについては、後日、別記事で紹介する予定。)



 ヤーコンについては、うまい利用法が見つけられずにいた。今年は二度目の栽培であるが、根塊は掘りあげてスクモを入れた段ボール箱に保存したままにしていた。

 昨年の12月の半ば、葬儀に参列するため、日本海に向かって開ける、東北の或る地方に行った。その地方では雪が二日前くらいから降り続いていた。私は羽田からその地方に向かう飛行便に搭乗したが、その便は天候状況をみきわめるため出発が遅れたほどであった。

 葬儀は、彼が生まれ育った小さなお寺で、降りしきり、降り積もる雪のなか執り行われた。本堂を包む、雪の静寂、本堂の中まで這い入る寒気、親族と親しい友人たちだけからなる参列者、本堂に響く読経の声と鉦。そのなかで、私より五歳ほど年下の彼が生きてきた生涯をしみじみと思った。三カ月前、電話で彼と交わした最後の短い、むしろ短すぎた、といまでは悔やんでいる、会話も思い出した。彼の故郷を訪れたのは初めであったし、彼の家族全員に会ったのも初めであった。その初めてが、こういう機会になってしまった。

 乗り継ぎ空港の羽田に向かう飛行機から虹を見た。よく見ると、その虹は雲に映った機影を取りまいていた。機影の背後に隠れた太陽が作った虹である。じつは、彼の訃報を受け取ったとき、私は、その数日前、稲刈りの田んぼから見た虹を思い出した。あの虹は彼が私に送った最後の signe de vie[フランス語で「消息」の意。英語に直訳すれば、sign of life] 、したがって別れのサイン、だったのかもしれない(むろん、合理的に考えれば、私の思いなしにすぎないが)。そして、葬儀に合わせたかのような豪雪。彼はサインをいつも天空から届けてきた。

 雪が降りしきり、降り積もる
(クリックで画像の拡大)
雪が降りきしり、降り積もる。
 控えの間から本堂を見る。画像上中央の銀杏は本堂の正面に立っている。割干し大根が、この地方の、そしてこの寺の、質素で堅実な生活ぶりを象徴しているようにみえる。
 葬儀のあとの食事が終わり、控室に戻った。酒を飲んだりしながら参列者と会話を交わしていた。その席に粕漬けが出されていた。私は粕漬けの素材を尋ねた。ヤーコンであった。そのお寺で漬けたものだそうである。そうか! と思った。私はヤーコンは漬け物の素材にも適さない、と思い込んでいた。しかし、粕漬けならヤーコンの甘みが活かせる。(あとからインターネットを調べて分かったことだが、その地方ではヤーコンを栽培してところがあり、加工品としてヤーコンの粕漬けもある。)ちなみに、彼も酒は好きだった。

 こうした経緯で、むしろ《因縁》で、ヤーコンの粕漬けが始まった。
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